ヤクルト1-2×阪神
王者阪神に対する池山監督の実験的な采配は中々面白い。競り合いに持ち込むことも多く、今のメンバーの中でよく戦っているという見方も出来ると思う。横綱に挑む前頭の力士が手を変え品を変え勝負を挑み、競り合いに持ち込む。しかし、最後は横綱に押し切られる。そんなゲームが続いているだろうか?昨日も今日も本当に惜しいゲームではあったのだが、負けてしまったという事実が残る。競り合いでも明確な実力差を実感するゲームとなった。
今日のヤクルトのオーダーは、1番ショート長岡、2番センター並木、3番キャッチャー鈴木、4番レフトサンタナ、5番ファースト赤羽、6番ライト西村、7番セカンド内山、8番ピッチャー山野、9番サード伊藤というオーダーとなった。阪神の先発がサウスポーの伊藤だったため、その辺りも加味してのオーダーになっただろうか?
初回に長岡が死球で出塁すると今日から1軍に復帰した並木がセーフティ気味に送りバントを成功させた。今日のヤクルトは前半戦ではほぼ使わなかった送りバントを3つ成功させた。それもランナーを2塁に送る場面での送りバントということで、今日は1点勝負ということを考えた中でゲームマネジメントを行っていることを感じることが出来た。その反面久々にサンタナをスタメン起用してきたのだが、この辺りが池山監督をはじめとする首脳陣がどんな意図を持って起用していたのか真意を知りたいものである。このブログでは、何度か「野手オーディション」という言葉を使わせてもらっているのだが、今いるメンバーの中で目の前のゲームを勝ちに行きつつ、将来も見据えた中で戦っていることは伝わってくる。このマネジメントは簡単に出来るものではないと個人的には感じている。選手の適性を見極めながら様々な起用法や策を講じ、「個」の力では勝てない相手に喰らい付く野球が出来ている。今シーズンの池山采配は、私の想像を超えているし、成績自体も私の想像を上回っている。借金生活になってはいるのだが、非常に実験的で面白い野球を展開してくれていると感じている。
結局伊藤相手には得点を奪うことは出来なかったのだが、8回に岩崎の4四球という乱調に付け込み、西村が押し出し四球を選び、1点を先制することに成功した。岩崎がコントロールに苦しむ中で2アウト満塁という場面で打席に入った西村の冷静さが目立った。ここの所スタメン起用が続いているのだが、1軍の投手相手でも落ち着いて打席に入れるようになってきているのではないだろうか?
格上の阪神に勝つためには、ここから畳み掛けていきたかったのだが、続く内山が代わった神宮に抑えられてしまい、追加点を奪うことは出来なかった。今の阪神相手に1点差を守り切るのは簡単ではない…。
投手陣は先発の山野が見事な投球を見せてくれた。私は、今シーズンの山野の投球を全て見ている訳ではないのだが、4月の神宮での阪神戦、6月の神宮での日本ハム戦、そして今日の阪神戦でのピッチングがボールのキレ、威力という部分ではベストだったように感じる。いずれのゲームも山野に勝ちが付かず、チームも負けてしまっているのが残念なのだが、今シーズンの山野は、シーズン通してNPBの先発投手の中でもトップレベルの投球を継続してくれている。
ストレート、ワンシームといったファストボール系の球種、スライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップといった変化球ともにキレ、コントロールともに抜群であり、阪神打線を手玉に取るような投球を披露してくれた。8回で114球を投げ、被安打5、与四球1、奪三振11の無失点というスタッツが残った。非の打ち所がない投球内容だったのではないだろうか?どの球種もカウント球にも決め球にも使うことが出来るため、阪神打線は的が絞れていないように感じた。昨日のゲームで逆転サヨナラ負けを喫していただけに9回も山野を続投させるという選択肢もあったと思うのだが、池山監督はスパッと代えてきた。
そして9回のマウンドを任されたのは、昨日佐藤輝、大山にホームランを浴びてしまった清水ではなく、今シーズン支配下契約を勝ち取った廣澤だった。タイプ的には将来のクローザー候補ではあるのだが、1-0というスコア、しかも昨日同様3番森下から始まる打順で廣澤を起用してくるとは思わなかった。この辺りの起用も池山監督ならではである。
その廣澤は、今日のボール自体の走りは悪くなかったと思う。雰囲気にも飲まれているようには見えなかった。それでも先頭の森下にヒットを許してしまうと代走植田の盗塁時に鈴木の悪送球も重なってしまい、0アウト3塁のピンチを招くと佐藤輝に同点タイムリーヒットを許してしまった。ある程度のボールを投げれていても追い付かれてしまったところに阪神の強さを感じることとなった。
しかし廣澤は、その後のピンチを凌いでみせた。今日の経験も将来に繋がってくるはずである。
10回は星を投入したのだが、近本、植田のヒット、佐藤輝の申告敬遠で1アウト満塁のピンチを招くと、昨日のゲームでサヨナラ弾を浴びていた大山に犠牲フライを打たれ、二夜連続のサヨナラ負けとなってしまった。
昨日も今日もヤクルト側から見れば非常に良いゲーム展開に持ち込めていただけに、やはりサヨナラ負けを喫してしまったことは悔しいのだが、個人的には池山監督の実験的な采配には好感を持っている。阪神相手には良い試合に持ち込んでも最終的には勝てないゲームが多いのだが、よく戦ってくれていると感じている。
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コメント
9回は 8回まで、ほぼ完璧に抑え込んでいたといえる山野続投で よかったのでは。現在エースといってもいい存在ですから、自分からも完投を志願してほしかったとも思います。抑えは、現在は 廣澤を第1候補でよいとは思いますが、このゲームをぜひとも取りたかったのであれば、この日の山野以上の投球ができるリリーフ投手は、誰もいないと思います。
ツバメひとすじさんへ
初めましてでしょうか?コメントありがとうございます。
目の前の1勝にこだわるのであれば山野続投は「あり」でしょうね。