俺達にはマクガフがいる!

ヤクルト2-0DeNA

粘り勝ちである。どちらかというと押され気味のゲームという見方も出来たと思うのだが、先発サイスニードの好投からリリーフ陣が良く粘ってくれた。8回の大事な場面を任された今野や攻守に活躍した内山壮も目立ったゲームではあるのだが、今日はどっしりクローザーの位置に君臨しているマクガフを中心に触れてみたいと思う。

今シーズンのヤクルトは、シーズン前に今野がコロナで離脱し、現在は清水が足に打球を受けたことにより登録を抹消されている。石山の状態も上がらず、クローザーのマクガフ以外は、日替わりのような状況で戦っている。このゲームでは今野が久々に僅差の勝ちパターンの厳しい場面で登板し、結果を残したのだが、苦しい台所事情が続いている。
そんな中でクローザーのマクガフが結果を残し続けていることが、チームにとっての大きな武器の一つになっているのではないだろうか?
マクガフに関しては、150キロを超えるストレートとカットボール、スプリットを使ってパワーで相手を抑え込むタイプの投手という見方は、来日以降変わらないのだが、個人的には、「どこか決め手に欠ける。」という印象もあり、難攻不落のリリーフ投手と言う印象は持ち合わせていなかった。多少の無理が利くところ、大きく制球を乱すことが無いところ、表情を変えずに淡々と投げ続けることが出来るところ、辺りが持ち味だと感じていた。しかし先程書いた通り、クローザーとしては、少し不安が強いかな?という印象が強かった。昨シーズンも開幕時点では石山がクローザーだったのだが、その石山の状態が上がらない中でマクガフがクローザーに配置転換されることとなった。その後は、シーズンも日本シリーズもさらに言えばオリンピックもクローザーとして酸いも甘いも多くの経験をすることとなった。オリンピックやに日本シリーズというプレッシャーの掛かる場面でリリーフを失敗することもあり、やはり難攻不落のクローザーという印象を付けるには至らなかったのだが、失敗しても表情を変えず、翌日のゲームで普段通りの投球を披露するところに心強さを感じることもあった。そんな経験を重ねる中で、信頼を勝ち取ったマクガフが今シーズンは、ここまで完璧な投球を披露してくれている。
9試合に登板して7セーブを上げているのだが、ここまで9イニングを投げて、ヒットは2本しか許していない。また与四死球も1つのみであり、抜群の安定感を誇っている。チームのリリーフ陣の台所事情が厳しい中でこれだけの結果を残してくれていることは、高津監督をはじめとする首脳陣にとっても非常に心強いはずである。この日のゲームでも2アウトから山田のエラーで出塁を許し、嫌な雰囲気が多少なりとも流れたのだが、最後は代打藤田をストレートで三振に斬って取り、ゲームを締めくくってみせた。NPBで4シーズン目となるのだが、これまでの経験から、打者を抑える術を覚え始めたのかもしれない。投球割合や配球が変わっているかどうかまでは調べていないのだが、ストレートを活かすためのカットボールやスプリットの精度は高まっているのかもしれない。それ程までに安定感が増している印象である。特に左打者のインコースにカットボールを投げ込めることによって、左打者を打ち取る術を持っていることは大きいのではないだろうか?もしかすると今後は、右打者のインコースに投げ込めるボールが少ない分、右打者に苦労するということもあり得るかもしれない。逆に言えば、右打者を打ち取る術を覚えれば、難攻不落のクローザーが誕生する可能性がある。
私自身、GW前にヤクルトのチーム状況は良くないと書かせてもらい、今でも同じ気持ちを持っているのだが、クローザーにマクガフがいるという安心感は徐々に大きくなってきている。「マクガフへつなげ。」が一つの合言葉になるかもしれない。

打線はこの日も、今シーズン抑え込まれている上茶谷の前に苦戦したのだが、大事な場面で一本出してくれたのがベテラン青木と高卒2年目の内山壮だった。青木は、3回に内山壮のヒットとサイスニードの送りバントで作ったチャンスで外角甘めに来たストレートを踏み込んで捉え、ライト前に運ぶ先制タイムリーを放ってみせた。青木らしい鋭い踏み込みからのタイムリーとなった。見事な一打である。
6回は、オスナが2ベースを放ち、チャンスメイクをすると、続く内山壮もレフトオーバーのタイムリー2ベースを放ってみせた。1-0というスコアでゲームが推移していた中で貴重なタイムリー2ベースとなった。最近は古賀を押しのける形でスタメンマスクが増えてきている内山壮が長所である打撃で結果を残してみせた。やはり内山壮には、打撃での活躍を期待したい。甘いボールだったが、強いスイングでしっかり捉えることが出来ていた。
内山壮に関しては、先日の阪神戦で石川に白星が付いたゲームでも複数の投手をリードして完封勝利に貢献したのだが、この日も僅差のゲームで完封勝利を演出してみせた。中村が1軍合流とのニュースも入ってきたのだが、今後の内山壮の起用法はどうなるだろうか?おそらくシーズン前の時期であれば、今シーズンは2軍で多くの経験を積ますことを想定していたと思うのだが、これだけの結果を残したことにより、1軍に残るという可能性も出てきたのかもしれない。嬉しい誤算と言って良いのではないだろうか?

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コメント

  1. sabo より:

    マクガフが計算できる投手であるのは予定通りですがここまで安定してセーブをあげてくれたのは想像以上です
    例年より制球もいいですしこのまま調子をキープできればですね

    内山は試合に出るたびに成長を感じます
    2本のヒットを放ちましたが、試合を動かしたのは3回先頭打者で粘っての四球を選んだところですね。チーム初の出塁で先制に繋がったので結果的にその後のタイムリー2ベース以上の価値があったと思います

    中村が復帰しましたが松本がファームへ行きましたね。今のところ内山が戦力になっているし、ファームで10試合マスク被るより1軍で1試合マスク被る方が経験になりそうな状況ですね
    週1試合はスタメンマスクになるのか。もしかしたらもっとかもしれない

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    saboさんの言う通り、内山壮を1軍に残したということは、1週間に1回は先発マスクを被らせるのかもしれないですね。高卒2年目でこれだけの結果を出すことに驚いています。

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