こんな大味なゲームになるとは…

ヤクルト４－６DeNA

試合前のイメージとしては、吉村がプロの先輩として石田裕のお手本になるような投球を披露してヤクルトが勝利する展開を期待したのだが、全く持ってそういったゲームにはならなかった。吉村が打ち崩され、後半は、両チームともに残塁が目立つ大味なゲームになってしまった。

吉村に関しては、金曜日のゲームが雨で流れ、今日のDeNA戦に回ったのだが、個人的にはそういった部分に関しては、全く気にしていなかった。今シーズンの吉村であれば、ある程度試合は作ってくれるという信頼感があった。初回のピンチを無失点で切り抜けたことにより、その気持ちはより一層強くなった。しかし、今日の吉村は、2回以降も乗り切れない投球となってしまった。下位打線に繋がれてピンチを招くと、ルーキー度会に先制2点タイムリー2ベースを許してしまうと、4回にも度会、オースティンにタイムリーヒットを浴び、2点を追加されると佐野にも2点タイムリー2ベースを浴びてしまい、結局吉村は、4回6失点でKOされることになってしまった。4回で99球を数えてしまった球数も多過ぎるし、被安打10という数字も多過ぎる。ルーキーイヤーからボールの走りがイマイチな時は、今日のように打ち込まれてしまうゲームがあったのだが、そういった頻度は少なくなってきていると感じていた。それ程ボールが走っていなくても投球に工夫を加えながらある程度試合を作れる投手、それが吉村の本来の姿だと思っている。今日はそういったピッチングが出来なかった。次回以降、修正することに期待したい。
リリーフ陣は、5回から清水ー石山ー小澤ー星と繋いだ。星以外は、いつ失点してしまってもおかしくないような内容に感じたし、実際に一度崩れてしまえばワンサイドゲームになってしまった可能性が高いのだが、何とか無失点で踏ん張ってみせた。好評価をすることは出来ないが、結果無失点に抑えたことは良かったのではないだろうか。

打線は、DeNAのドラフト5位ルーキー石田裕の丁寧な投球の前に、中々打ち崩すきっかけを作ることが出来なかった。石田裕に関しては、前回の西武戦でマダックスを達成するなど、コントロールの良い実戦派の投手という噂は聞こえて来ていたのだが、各球種を低めに集めきるスタイルは、石田裕のような投手が高いレベルの世界で生き残るための一つの武器だと感じた。石田裕は、自分の身の程をよく理解している印象である。だからこそあれだけ各球種を低めに集められるのだと思う。思っていたよりストレートの割合が高くて驚いたのだが、そのストレートをアウトローへ投げ込むスキルは、プロの投手の中でも上位に位置するのではないだろうか？球威が不足しているようにも感じるため、この先どの程度数字を残せるか分からないのだが、ドラフト5位で、この石田裕を指名したDeNAスカウト陣にとっては、会心の指名だったのかもしれない。
その石田裕に対して、ヤクルト打線がようやく反撃の狼煙を上げたのは、すでに6点ビハインドとなった6回の攻撃だった。ヒットと四球で2アウト満塁のチャンスを作るとここでオスナが三遊間を破る2点タイムリーヒットを放ってみせた。2アウト満塁という場面で結果を残したオスナは勿論称賛されるべきなのだが、このシチュエーションでも低めにボールを集めきった石田裕の存在もやはり気になった。やるべきことを徹底できるのは、投手のスキルの一つである。
6回以降は、毎回のようにチャンスを作り、じわじわとDeNAを追い込んでいったのだが、結局追加点を奪えたのは、相手のミスと西川の犠牲フライで2点を上げた6回のみだった。2番に入った宮本や8番に入った中村が猛打賞の活躍をした一方で村上、山田がノーヒットに終わってしまったこともあり、チャンスは作れど、大量得点に結びつけることが出来なかった。
山田に関しては、交流戦明けから打席での構えと強いスイングが見られたため、このまま結果を残すのでは？という思いもあったのだが、そこから思ったように数字が伸びてこない。何とか少しでも復調してもらいたいのだが、どうなるだろうか？

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