2015年のヤクルトのドラフトを振り返る(他球団を含む)

ドラフト


このブログを書き始めてから10年以上の月日が経ち、ドラフトに関しても10年前に自分がどんなことを書いていたのか振り返ることが出来るようになった。こういった記事を書くことが出来るのが、長年ブログを書き続けてきた者にとっては、喜びとなっている。
今日は2015年のドラフトを振り返ってみたい。当時のドラフト関連の記事を下記に貼り付けます。興味のある方は読んでみてください。
2014年のヤクルトのドラフトを振り返る(他球団を含む) | ヤクルトファンの日記
2015ヤクルトのドラフト(1) | ヤクルトファンの日記
2015年もドラフト関連のコメントを募集します。 | ヤクルトファンの日記
2015ヤクルトのドラフト(2) | ヤクルトファンの日記
2015年ドラ1 12人は誰だ! | ヤクルトファンの日記
2015ヤクルトドラフト予想遊び | ヤクルトファンの日記
2015ヤクルトドラフト指名選手 | ヤクルトファンの日記
2015他球団のドラフト | ヤクルトファンの日記

2014年のドラフトでチームが負のスパイラルに陥ってしまっているのでは?と感じたのだが、2015年は、前年最下位からリーグ優勝を果たし、チームを取り巻く雰囲気も1年前とは変わってきていた。しかし、選手層の薄さという部分が明確な課題となっており、活きの良い若手が少ない状況に感じたため、この年の個人的なドラフトのポイントは「2軍の活性化(育成ドラフト)」一本に絞らせてもらった(カッコ内の「育成ドラフト」は、育成に重きを置いたドラフト指名という意味です。)。2軍で試合に出しながら選手を育てられるチーム状況にあったことから野手も投手も高校生の指名を重視してもらいたいという希望があった。
個人的に獲得を強く推奨していたのは、高橋純平(県岐阜商)、多和田真三郎(富士大)の2人の投手だった。この年は、チーム事情とドラフト1位候補の面子から、投手を1位で入札してもらいたい思いを持っていたことと、高橋の完成度の高さ、多和田のボールの質を高く評価していたことから、この2人の投手への入札を希望した。
実際にはヤクルトは、高山俊(明大)に入札し、抽選で外した後に原樹理(東洋大)をドラフト1位で獲得することになる(高山に関しては、一度は真中監督が獲得したと勘違いし、派手なガッツポーズを繰り出し、高山も実際にヤクルトに入団する前提でテレビ中継でコメントをするというある意味伝説のシーンとなっていますね。)。
高山に関しては、個人的にはそれ程推していなかったのだが、このブログの読者の方のコメントを見るとチーム事情的にも高山自身の実力的にも獲得を推す声が多かった。実際に高山は、阪神で1年目からレギュラーを獲得し、新人王に輝くこととなる。その後伸び悩んでしまったのだが、六大学最多安打記録を更新した実力は本物だった。

この年のヤクルトの指名選手に関して当時の私は「良い意味で想定の範囲内」という評価をしている。前年のドラフトを経て、高校生の獲得に向かわざるを得なかったという部分もあったと思うのだが、高校生4名(投手2名、野手2名)、大学生2名(投手1名、野手1名)、はバランスもとれていたと思うし、原には即戦力投手として1年目から期待し、廣岡と渡邉、高橋と日隈は同じポジション同士、1年目から競わせて育て、山崎には、中々突き抜けられない既存の外野手と争わせようとする意図が明確に伝わってくるものとなった。
実際に、原は1年目から先発ローテに入り、その後も怪我に苦しみながらも主戦投手として投げてくれたシーズンもあったし、高橋は、左のエース格としてリーグ優勝、日本一に貢献したし、山崎もチームに欠かせない脇役としての地位を確立した。廣岡が大きく開花したのは他球団移籍後、渡邉は代走、守備固め要因に留まり、日隈は結果を残せなかったのだが、それでも全体的に見れば悪くないドラフトになったと感じる。意図することが伝わってくるドラフトで結果が残るとファンとしても納得感があるものである。

一応毎年行っているドラフト予想遊びのメンバーも記入しておきたい。
1位  高山 俊(明大) 右投左打 外野手→阪神1位
外れ オコエ 瑠偉(関東第一) 右投右打 外野手→楽天1位
2位  勝俣 翔貴(東海大菅生) 右投左打 外野手→指名なし
3位  小澤 怜史(日大三島) 右投左打 投手→ソフトバンク2位
4位  横田 哲(セガサミー) 左投右打 投手→指名なし
5位  高橋 奎二(龍谷大平安) 左投左打 投手→ヤクルト3位
6位  渡邉 大樹(専大松戸) 右投右打 内野手→ヤクルト6位

こんなメンバーを挙げていた。ドラフト前に高山入札を公言していたため、その中で予想したのだが、この中で高橋、渡邉が実際にヤクルトから指名され、小澤は後年ヤクルトに入団することとなった。予想遊びのメンバーがこれだけヤクルトに絡んだことも珍しいのではないだろうか?

実際の指名選手は以下の通りである。
1位入札 高山 俊(明大) 右投左打 外野手 抽選外れ
外れ1位 原 樹理(東洋大)右投右打 投手
   2位 廣岡 大志(智弁学園) 右投右打 内野手
   3位 高橋 奎二(龍谷大平安) 左投左打 投手
   4位 日隈 ジュリアス(高知中央)左投左打 投手
   5位 山崎 晃大郎(日大) 左投左打 外野手
   6位 渡邉 大樹(専大松戸) 右投右打 内野手
先程も書かせてもらった通り、バランスの良い指名になったと思われる。過去記事にも書いているのだが、高山の外れ1位でスパッと即戦力が期待できる原への入札に切り替えたことは、この年のヤクルトフロント陣のヒットだったと思っている。

他球団の指名についても触れているので、当時私が綴った言葉を見返してみたい。
2015他球団のドラフト | ヤクルトファンの日記
ソフトバンク
・「高橋に関しては、即戦力にも成り得ると感じているが、分厚い選手層を誇るソフトバンクであればじっくり育成することも可能だろう。いいチームに入れたのではないだろうか?
2位の小澤(日大三島)も高橋と切磋琢磨する中で育っていってもらいたい。」
→高橋は当時の評価からすると物足りないプロ野球人生になってしまった。小澤はヤクルト移籍後サイドスローに転向して開花。

日本ハム
・「高橋純平、小笠原慎之介を抽選の末外してしまった後で指名したのは長身左腕の上原だった。大学4年次はどうもパッとしない印象が残ったのだが、モノになれば物凄い投手になりそうである。」
→潜在能力の高さからするとまだ期待に応えられていないか?
「3位井口(東農大北海道)、4位平沼(敦賀気比)、5位田中(日本文理大)、6位横尾(慶大)、7位吉田(東海大)、8位姫野(大阪偕星)という並びは非常に派手な指名に感じる。」
→ドラフト当時は、名のある選手を次々と指名した印象だったが、加藤、井口以外は、大きな戦力にはなれず。

巨人
・「個人的には7位の中川(東海大)の技巧派サウスポーが気になる存在」
→リリーバーとして球界を代表する投手に成長。

ロッテ
・「果敢に平沢を指名し、見事に獲得してみせた。平沢、成田(秋田商)、原(専大松戸)と甲子園を沸かした高校生3人と…」
→改めて高校生の育成の難しさを感じることに…。

阪神
・「高山が長くレギュラーを張れるような選手になってくれれば…という所なのだろう。」
→新人王を獲得したが、長くレギュラーを張るには至らず。
「個人的には5位の青柳(帝京大)が好きなタイプのサイドスローである。180センチを超える長身サイドスローであり、先発としてもリリーフとしても期待できそうである。」
→阪神のエースに成長。

西武
・「どちらかというと無名の逸材が揃った印象である。2位の川越(北海学園大)含めて見たことのない選手がほとんどである。このドラフトが成功ドラフトと呼ばれるようなドラフトとなればスカウト陣は大いに評価されそうである。」
→多和田は最多勝を獲得したが、長くは結果を残せず。成功と呼べるか微妙なラインか?

広島
・1位指名したのは岡田だった。力感の無いフォームから素晴らしいボールを投げ込む。投手経験は少ないようだが、即戦力にも成り得る投手だと感じる。」
→岡田はルーキーからの3年間で爪痕を残す。

オリックス
・「1位の吉田のバッティングがどの程度通用するかは気になる」
→日本を代表するスラッガーに成長。
「魅力的な選手が揃った指名になったと感じる。」
→吉田正、近藤、大城、吉田凌、杉本らが、チームの黄金期を作る。大成功ドラフトの部類に入るのでは?

中日
・「高橋純平を逃した中でも甲子園優勝投手の小笠原を獲得できたのは良かったのではないだろうか?150キロを超えるストレートを持っているサウスポーはそれだけで希少価値が高い。」
→先発として安定感のある投手へ成長。
「3位の木下にレギュラー奪取の期待がかかる」
→即レギュラーとはならなかったが、時間をかけてパンチ力のある打撃でレギュラーを掴む。

楽天
・「1位オコエ、2位吉持、3位茂木とタイプの違う野手3人を上位で獲得してみせた。その昔ダイエー(現ソフトバンク)が井口、松中、柴原を上位で獲得したドラフトを思い出した。躍動感の溢れるプレーを見せるオコエ、吉持。長打力のある茂木とどう成長するか楽しみである。」
→茂木は1年目から結果を残したが、オコエ、吉持は、身体能力の高さを活かしきれず。
「4位の堀内(静岡高)、7位の村林(大塚高)も4,5年後が楽しみな選手」
→村林は、9年後にブレイク。

DeNA
・「1位今永、2位熊原(仙台大)の即戦力投手2人の指名が大きい。今永は怪我前の状態に戻るならば今ドラフトの№1サウスポーだと思うし、熊原は力強いストレートが武器であり、リリーフとしてなら即戦力だと感じる。」
→今永は球界を代表するサウスポーに成長。熊原は、プロの舞台で結果を残せず。

やはりドラフトに関しては、やはり備忘録としてブログ記事などを残しておくと答え合わせが出来て面白いですね。




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