打線が繋がり、高橋を助ける。

ヤクルト９－３巨人

ヤクルト高橋、巨人メンデスという両サウスポーの先発で始まった試合は、序盤は巨人ペースで試合が進んでいたのだが、2点ビハインドの4回裏に中村の3ランホームランなどで逆転すると、そこからは、ヤクルトが巨人相手に流れを渡さず、終わってみれば９－３というスコアでの快勝となった。

ヤクルト先発の高橋は、猛暑の中でのマウンドでも立ち上がりから普段通りのボールは投げ込むことが出来ていたと思われる。しかし「普段通り」という部分には、課題の部分も含まれており、制球が安定せずに、1つのアウトを奪うのに球数が多くなってしまう場面が見られた。初回は、秋広に先制のソロホームランを浴び、4回にはウォーカーに3ベースを許すと大城に犠牲フライを浴び、追加点を奪われてしまった。正直巨人先発メンデスが序盤から力強いボールを投げ込んでいたため、先制点と追加点を許してしまったことにより、試合展開は厳しくなったかな？とも思ったのだが、味方打線が4回、5回で合計9点の大量援護をプレゼントしてくれると、5回、6回は巨人打線をしっかり無得点で抑え込み、6回2失点でまとめてみせた。
5回、6回もリードがある割には、落ち着かない投球となってしまったのだが、とりあえず6回を2失点でまとめたことは評価できるのではないだろうか？ここ3試合は、何とか6回2失点以内で抑えることが出来ているため、こういった投球を続けながら、コンスタントに結果を残せる投手に成長していってもらいたい。

打線は、3回まで初対戦となる巨人先発メンデスの前に、抑え込まれてしまったのだが、4回に先頭の青木がヒットで出塁してから、打線が繋がった。サンタナが2ベースヒットを放ち、0アウト2，3塁のチャンスを作ると、村上の内野ゴロの間にまずは1点を返し、オスナが死球で歩いた後に中村が逆転3ランホームランが飛び出した。メンデスのインコースに入ってくるスライダーに対して上手くバットを入れ、レフトスタンドに運んでみせた。中村の技術を感じる素晴らしい一打となった。
5回は、代わったルーキーの田中千を攻め、1アウトから並木、青木が四球で出塁すると、サンタナ、村上、オスナの3連続タイムリーで4点を奪い、中村もヒットで続いた後に元山に犠牲フライが飛び出し、この回一気に5点を追加することに成功した。
出塁が一番の仕事である並木が四球を選んでから打線が繋がり、クリーンアップがきっちりバットで結果を残した攻撃は非常に理想的なものだった。

打線が理想的に繋がり、大量得点を奪うことが出来れば、その分投手は楽になるし、先発投手には「勝ち星」という結果が付いてくる可能性が高くなる。高橋に関しては、すでにそういったカテゴリーの投手を卒業しなければならないのだが、打線が繋がれば、若手投手が自信を持って投げられる機会は増えるはずである。そういう意味でこういったゲームは理想的である。