涌井⇔阿部の大型トレード

ストーブリーグ

楽天涌井秀章と中日阿部寿樹とのトレードが発表された。近年稀に見る大型トレードであるため、ヤクルト絡みではないのだが、記しておきたい。

第一印象としては、「中日がとにかくチームを立て直そうと積極的に動いているな。」というものだった。その後の報道の中で中日側から持ち掛けたトレードだったとの報道があり、「やはりそうだったか。」という感想を抱いた。おそらく立浪監督の意向も反映された中でのトレードなのではないだろうか?
個人的には今オフの中日の動きについては、トレードにしても戦力外通告にしてもドラフトにしても動いてはいるが、まだ方向性が見えてこないと感じている。「今のままではダメだ。」という思いは痛い程伝わってくるのだが、主軸の二塁手で32歳という年齢ながら、打撃面においてはまだ伸びしろがあるようにさえ感じる阿部を放出して、ここの所中々コンディションが整ってこない36歳の涌井を獲得したという部分は、大きな賭けにも感じてしまう。
涌井に関しては、アマチュア時代から常に先頭集団を走ってきた投手としての天賦の才に恵まれた素晴らしい選手である。コンディションさえ整えば、先発でもリリーフでもある程度の数字を望むことが出来る投手である。まだまだストレートの威力は十分だし、変化球も意図するままに操ることが出来る。広いバンテリンドームナゴヤをホームとする中日で再度輝きを放つ可能性はあると感じている。しかし先程も触れたように、ここの所コンディションが整ってこないところに一抹の不安を感じてしまう。
おそらく中日の野手の戦力が整ってくるまでにはもう少し時間が必要になってくるはずである。本来であれば阿部も他の若手の壁にならなければならない存在だし、そういう壁となる選手を超えるような若手が現れた時に一気にチーム力がアップしてくるという部分はあると思うのだが、今の中日は、意図的に若手を抜擢しやすい環境を作ろうとしている印象がある。こういったチーム作りが吉と出るか凶と出るか見守っていきたい。

一方の楽天は、浅村がセカンドとしてそろそろ厳しくなってきている部分もあるため、阿部でその穴を埋めるという考えは理解することが出来る。先程も触れたように阿部の打撃に関しては、まだ伸びしろがあるように感じている。打席での粘りや、追い込まれた後で見せる右打ちなどの技術は確かなものがある。パリーグの投手にどれ程アジャストできるか?という部分は、移籍初年度の大きな課題になると思うのだが、楽天でどのような数字を残すか注目してみたい。

12月には現役選手ドラフトが行われるのだが、今オフは、トレードの動きも例年になく活発である。涌井と阿部という主力同士の大型トレードが両選手、両チームにどのような影響を与えるだろうか?

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コメント

  1. 超匿名 より:

     私は中日ファンではないのでチーム事情には疎いし、ファンであったとしても首脳陣やフロントとはチームに対する見方は異なるのだろうとは思います。その上でも肯定的な印象は抱きませんでした。言葉を選ばずに書いてしまうと知った瞬間には血迷ったのかとさえ思いましたよ。
     打力に課題があるチームで今シーズンクリーンアップを務めることもあった打者を放出して、キャリア最終盤に差しかかってるであろう投手を獲得したことに驚かされました。もしかして内川や嶋みたいに成績以外にチームにもたらすかもしれない効果も期待しているのでしょうかね。
     

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    チームを変えたいという気持ちは痛いほど伝わってくるのですが…
    阿部放出はかなり衝撃的でしたね。涌井に関しては、コンディションが整いさえすれば、ある程度数字を残す可能性はありますよね。

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