思い出ショートショート㉗
サッカーの見方は人それぞれだと思うのだが、私は一目で凄さが分かるテクニシャン系の選手が好きである。その最高峰に位置するのがオーガスティン・オコチャ、通称「ジェイジェイ」オコチャだと思っている。
90年代のナイジェリア代表は「タレント軍団」という呼び名がぴったりの凄まじい破壊力を持ったチームを構成していた。94年、98年のワールドカップでの決勝トーナメント進出、96年のアトランタオリンピックでの金メダルをもたらした選手達は、ナイジェリアサッカー界の歴史に残る選手達だったと思っている。
その中でも特に異彩を放っていたのがオコチャだった。背番号10を付けたオコチャのプレースタイルはどこまでも「唯我独尊的」に映った。世界的にテクニシャンと言われるプレーヤーは数多くいるのだが、これだけ長い時間で自分でボールを保持する選手を私は知らない。「いや、まだ持つんかい!」とツッコミを入れたくなるようなプレースタイルは、リスクも高かったと思うのだが、そのオコチャを中心とした代表チームが世界と十分に戦えていたことを思うと、決してわがままなプレーヤーということではなかったのだと思う。ボールがまるで意思を持っているかのように動き、オコチャの足に吸い付くように感じる様は、見るものを惹き付けるに十分だった。相手ディフェンダーを翻弄するドリブル、強烈なミドルシュート、サッカーにおける個人技でここまで魅了してくれる選手は多くない。
インターネットが普及して以降、簡単に世界各国の選手のプレー動画を見られるようになったのだが、私が最も見ているのはオコチャの動画である。マラドーナやメッシ、ロナウジーニョやネイマールのテクニックももちろん凄いのだが、素人が見て楽しめるという意味では、オコチャに軍配が上がるような気もする。
今では当時以上にここまでボールをこねくり回す選手は中々出て来ないと思うのだが、今だからこそ、オコチャ的プレースタイルの選手が見てみたい気持ちもある。そんな猛者が表れることがあるだろうか?
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