一流VS超一流

2026試合結果


ヤクルト0-3阪神

終わってみれば、阪神の強さを感じさせられるゲームとなった。吉村VS村上のマッチアップは、内容的には吉村が勝っていたし、吉村VS佐藤輝に関しても2打席目までは吉村が完璧に佐藤輝を抑え込んでいるように見えた。しかし、決して投球内容の良くなかった村上に6回まで無失点で抑え込まれ、佐藤輝には7回に均衡を破る2ランホームランを浴びることになってしまった。吉村は、ヤクルトのエースであり、一流の投手だと思っているが、その上を行く超一流の村上と佐藤輝の「個」の力の前に、敗れることとなってしまった。

ヤクルト先発吉村の出来は、今シーズンの中でも三本の指に入る出来の良さだったと思う。ストレートの威力、変化球のキレ、コントロール、テンポと全てが噛み合っていた。初回に先頭の近本にヒットを許したものの、その後は危なげない投球でアウトを重ねていった。6回に熊谷に四球を与えたように、少しずつストレートが抜け気味になる場面が増え、疲れが出てきたかな?という印象もあったのだが、球数的にはまだまだいけるかな?という感触もあった。しかし、7回に中野にヒットを許すと、1アウト1塁から佐藤輝に先制2ランホームランを浴びることとなってしまった。初球にボールとなるフォークで空振りを奪えていた事、今日は高めの吊り球で空振りを奪えていたことから、吉村が優位に対戦を進めているように感じていたのだが、今日空振りを奪っていた高めのストレートをコンパクトなスイングで捉えられてしまった。これが超一流の打者の凄さである。前日には、松本健のカーブをライトスタンドに叩き込んでいたのだが、今日は吉村の高めのボール球となるストレートをバックスクリーン右へ運んでみせた。この修正力の高さが今の佐藤輝には備わっている。だからこそホームラン数を伸ばしながらもハイアベレージを維持しているのだと思う。吉村ー古賀のバッテリーもよく考えて投げていたと思うし、おそらくチーム方針的にもカウント1-1からの吊り球のストレートというのは、ある程度想定通りの配球だったように感じる。それでも佐藤輝にその上を行かれてしまった。
佐藤輝への被弾のショックを引きずったのか、吉村は続く大山にも甘くなったフォークを左中間スタンドに運ばれてしまった。
7回で99球を投げ、被安打4(被本塁打2)、与四球1の3失点という数字は、悪くはないのだが、今日の吉村の調子の良さからすると吉村自身納得のできないスタッツになってしまったのではないだろうか?本当に素晴らしい投球を見せてくれていただけに、7回の佐藤輝、大山の二発は悔いが残るものになったと思われる。

阪神先発の村上は、登板後のコメントにも残しているように調子自体は、それ程良くなかった。しかし、調子が良くなくても試合を作ることが出来るのが、村上の凄さである。こういう投手は、アマチュアレベルだとよくいる印象であり、村上自身、智弁学園時代、東洋大時代とそういった総合力の高さで勝負出来る投手だった。しかし、この類の投手は「伸びしろがない。」と判断されることもあり、プロで一流の投手になれる可能性は決して高くはないと個人的には思っている。この村上もドラフト5位という評価が示しているように、プロ側の評価はそこまで高くなかった投手である。しかし、プロ3年目のシーズンに頭角を現すと、そこからは、コンスタントに数字を残している。
今日のゲームでは、初回に1アウトから古賀、増田の連打とサンタナの四球で1アウト満塁のチャンスを作ったのだが、そこから村上に粘られてしまった。赤羽、セデーニョは、カウント的には3ボールまでいったのだが、満塁で3ボールとなっても厳しいコースを突くことが出来るのが村上の凄さである。大怪我しないコースへ投げ込まれる中で赤羽、セデーニョと抑え込まれてしまった。
2回の2アウト、1,3塁のチャンスも古賀が三振に倒れてしまい、3回も先頭の増田がヒットで出塁したのだが、得点には繋がらなかった。4回は0アウト1塁の吉村の打席でバスターエンドランを仕掛けたが、中途半端な形で失敗に終わると、6回1アウトからのセデーニョのフェンス直撃の2ベースも活かすことが出来なかった。5回以外は、毎回得点圏にランナーを進めることが出来ていたのだが、チャンスの場面でことごとく抑え込まれてしまった。昨日のゲームでも感じたのだが、ヤクルト投手陣が踏ん張る中で何とか主導権を握りたいのだが、打線が援護できない状況が続いている。これは、ヤクルト側の実力不足という部分もあるのだが、阪神投手陣の強さと言う部分もあると思われる。この調子でも6回無失点でまとめられる村上はやはり超一流の投手である。

甲子園での3連戦、高橋、松本健、吉村と先発の3投手がそれぞれの特徴を出し、阪神打線を抑え込んでみせたのだが、結果的には1勝2敗と負け越してしまった。こういう試合展開に持ち込み、ロースコアのゲームを競り勝ちたいのだが、こういった展開で勝ちが拾えないゲームが増えてきている。投手陣が踏ん張っているため、チームが破綻しているという状況ではないのだが、苦しくなってきていることは事実である。1試合1試合丁寧に戦っていく他ない。




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