神宮っぽい終盤のもつれかた

ヤクルト8-6中日

振り返ってみると競り合い続きの3連戦となった。今日は8回、9回の動きがまるで神宮での中日戦を思わせるもつれかたとなった。両チームともにモヤモヤするような展開ばかりの3連戦だったのだが、結果的には2勝1分けで終えることが出来たのだからポジティブに捉えたいと思う。

練習試合で結果を残せず、まさかの開幕ローテ落ちとなってしまった高橋がようやく1軍の舞台で登板した。大きく足を上げるフォームを修正して臨んだのだが、ボールのキレは抜群だった。5回で9奪三振を奪う好投だったのだが、個人的には敢えて苦言を呈したいと思う。これだけのキレのあるストレート、変化球を投げられる先発投手はヤクルトでは高橋だけである。しかしこれだけのボールを持っていながら5回で100球を擁してしまい、5回2失点で降板してしまった部分ははっきり言って頂けない。これまで高橋の投球に関しては「粗削りながら素晴らしいボールを投げている。」というスタンスで見守ってきたが、昨シーズン先発として100イニング近く投げ、今年はプロ5年目のシーズンになることを考えると高橋に対する評価のハードルを少し高くしなければならないと思っている。「これだけのボールを投げながら5回でマウンドを降りてしまった。」「これだけのボールを投げながら5回で2点を失ってしまった。」という視点で見る必要がある投手だと思う。高津監督が開幕投手候補として石川、小川と並べてこの高橋の名前を挙げていたのだが、高橋はそれだけのボールを投げ込むことは出来ている。しかしまだまだ結果を出すことは出来ていない。自信を持って投げ込むこと、自分の投球スタイルを確立することが現時点での高橋の課題ではないだろうか?今シーズンは高橋を厳しい目で見ていくことに決めた。

昨日のイノーアが3回で降板し、今日の高橋も5回で降板したことからリリーフ陣の起用が難しくなった部分はあるだろう。今日は6回から星ー近藤ーマクガフー石山と繋いだのだが、近藤以外は失点してしまった。特にマクガフの調子が上がってこないことが気になる所である。今日は1点リードした8回を任されたのだが、2本のヒットに3つの四球が絡んで2点を失い、逆転を許してしまった。昨シーズンに比べてストレートで空振りが奪えず、苦し紛れの投球になっている印象である。基本的にはパワー系の投手だけにボールが走らないと苦しい投球に終始してしまう。数字だけでなく内容の悪さも気になる所である。怪我などのアクシデントがないのであればこのまま1軍に残して良いと思うのだが、起用法は検討する必要がありそうである。

打線は今日は青木の休養日に充て、青木の代わりに3番に山崎を入れてきた。この起用法が功を奏し、2番山田哲、3番山崎、4番村上でチームの全打点となる8打点を上げてみせた。坂口、山田哲で合計8度出塁し、山崎が3安打3打点、村上が1安打4打点と理想的な形を作ってみせた。盗塁を含む走塁についても積極的に次の塁を狙うことが出来ており、村上に関しては、ファーストゴロ2本で2打点を稼ぐことが出来た。この辺りは山田哲の走塁の判断能力の高さも活きる形となった。打線がいい形でつながり始めている。
9回の攻撃は嫌な形で逆転された後の追い込まれた状況だったのだが、休養日だった青木が代打で登場すると2ベースを放ち、チャンスメイクすると坂口、山田哲でチャンスを広げ、山崎、村上の連打で一気に4点を奪い、試合を決めてみせた。見事なつながりを見せてくれた。山田哲が申告敬遠で歩いた後に山崎、村上にタイムリーが飛び出したのだが、山田哲は調子が悪くても相手チームにプレッシャーを与えることが出来る。2番山田哲が見事に活きたし、その山田哲を活かした山崎、村上も見事だった。

P.S 今日は試合前にスアレスが登録抹消となり、西浦は試合途中で突然交代となってしまった。スアレスは10日後に先発予定とのことで一安心なのだが、西浦の状態は気になる所である。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     高橋は奪三振率の高い魅力的な投手なんですが、あと2イニングは投げれるようになってもらいたいですね。このシリーズはリリーフの出番が多かったですね。今日も石川で救援必至の展開が予想されたところに雨天中止でした。目先の事を考えれば中継ぎ陣への恵みの雨になりますね。
     マクガフはスピードは出ていますが、今年は失点するケースが多いですね。配置転換か再調整しないと任せるのは怖いですね。下で風張が好投しているという情報もあるので、彼を上げてくる選択もあるのではないでしょうか。
     西浦の状態は気になりますが、私的には廣岡にチャンスをものにして欲しいところです。

  2. sabo より:

    山崎晃太朗は去年から結構打ってましたが今年は明らかにレベルアップしてますね。川端とはタイプは違いますが川端並のアベレージヒッターになり得ると期待します。あと守備が今年はいいんですよね。打球の追い方も上手くなったし肩の弱さも素早い返球でカバーしてるし守備範囲は広いので外野手として十分頼りになります

    ただ私もこの試合は山田のかけるプレッシャーが大きかったと思います。特に5回のタイムリースリーベースがあったからこそ絶不調は抜けたと思わせることが出来て9回は中日ベンチに敬遠を選ばせたのでは。私としては正直ツーストライク追い込んでいる以上は、ワイルドピッチの覚悟で落ちる変化球で山田勝負されるほうが怖かった。でも満塁策で山崎晃太朗勝負してしかもボール先行。もう落ちる球は無いと分かれば山崎晃太朗なら打てますよね。

    今年は特別ルールもありどのチームもベンチが良く動くんですけど私としては動きすぎに思うことが多いです。特にキャッチャーの交代。以前野村克也氏が言っていた「途中から出てくるキャッチャーはどうしても目立ちたくて強気のリードをしてしまう。内角を多用する」は当たっていると感じます。実際に内角が多いかはわかりませんが例年より終盤にゲームが動くことは多いですからね

    そう考えると終盤にスタメン捕手が代打で変わったときの交代捕手が井野なのはなんとなく考えが分かるんですよね。


    スアレスは一回飛ばし、西浦は腰の張りで別メニューらしいですね。とりあえず試合に出てみないとなんともいえないですが長期離脱でないのは良かった。今後は休養を入れながら起用することになるでしょうか?

    二軍から選手を上げたいところですが二軍は試合中止が多いので調整できているか怪しいのとビジターで移動距離があるのが難しいですね

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    高橋は非常に魅力的な投手なのですが、先発投手としての総合力という部分ではまだまだ勉強しなければならないことがありそうですよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    野村克也氏の言葉は良くも悪くも重みがあったというのが私の印象です。野村監督の言葉によって過小評価された選手もいれば、光が当たった選手もいたと思います。野村克也氏亡き後、野球の姿、評価基準なども変わってくるのではないかと思っています。捕手の起用法、評価方法は特に変化が大きいのではないでしょうか?

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