交流戦の開幕戦は、ヤクルトファン満足度99.9%

ヤクルト3xー1日本ハム

本日より交流戦が開幕した。BIGBOSS監督率いる日本ハムとのゲームだったのだが、いきなり手に汗握る名勝負となった。一プロ野球ファンとして面白いと感じられるゲームだったし、ヤクルトファンとしては、結果も含めて大満足できるゲームとなった。内山壮の代打でのプロ入り初ホームラン、0アウト満塁の絶体絶命の場面でマウンドに上った田口の見事な火消し、延長11回の主砲村上の特大サヨナラ2ランホームランと今後も語り継がれそうな名場面がいくつも飛び出すゲーム展開に、興奮せずにはいられなかった。

今日のゲームの終盤までの主役は、日本ハムの先発加藤だったのではないだろうか?ストレートのスピードこそ140キロ台前半くらいなのだが、横の変化、縦の変化、緩急を自在に操る投球で相手打線に的を絞らせない投球は見事だった。ヤクルト打線も全く歯が立たないという感じではなかったのだが、2回のチャンスを潰して以降は、チャンスらしいチャンスも作れずに抑え込まれてしまった。また打席でも器用なところを見せられてしまい、5回にはものの見事にバスターエンドランを決められてしまい、そこから松本剛の犠牲フライで先制点を許すこととなってしまった。
結局加藤には7回まで無失点で抑え込まれてしまった。流れ的にも厳しい流れとなっていたのだが、その雰囲気を一振りで変えてしまったのが、内山壮である。
日本ハムは、8回から堀をマウンドに上げ、逃げ切りを図り、ヤクルト打線はオスナ、長岡と簡単に打ち取られてしまい、いよいよ負けムードが漂い始めたのだが、この場面で代打で起用された内山壮が、フルカウントから甘く入ってきたスライダーを捉えると打球はそのままバックスクリーンに飛び込む値千金の同点ソロホームランとなった。この場面でプロ初ホームランが飛び出す辺りに内山壮のスター性を感じることが出来る。プロ初ホームランと言うと西浦や廣岡、村上のように初打席初ホームランという記録が印象に残るのだが、今日の内山壮の一発も将来、伝説のプロ1号と呼ばれるようになる可能性はあると思う。痺れる一発となった。
この一発で試合を振り出しに戻し、そのまま延長戦に突入することになるのだが、最初に大ピンチが訪れたのはヤクルトの方だった。10回からマウンドに上がった好調今野が松本剛、上川畑に連打を浴び、続く野村を歩かすと、ここでヤクルトベンチは今野を諦め、田口をマウンドに上げる。ここまで今野はリリーフとして圧倒的なスタッツを残してきていたため、最後まで責任を持たすという選択肢もあったと思うのだが、高津監督はこの厳しい場面を火消し役を担っている田口に任せる選択をした。そしてその期待に田口が大いに応えてくれた。まずは清宮を三振に斬って取るのだが、マウンドに上がるまでにしっかりスイッチを入れることが出来ていることが素晴らしいと感じた。今日はいつも以上にアドレナリンが出ているのか、球速も出ており、ストレートのMAXは151キロを記録していた。続く万波はフルカウントまで粘られてしまうのだが、ショート長岡の好守もあり、ショートライナーに打ち取ると最後は宇佐見をカウント3-0まで行きながらも、その後粘り、最後は気持ちのこもった内角高めのストレートで三振に仕留めて、絶体絶命のピンチを脱してみせた。宇佐見から三振を奪ったストレートは見逃せばボールだったのだが、田口の気迫がボールに乗り移ったと感じる素晴らしいストレートだった。
昨シーズン巨人からトレードでヤクルトに移籍してきて、当初は先発で起用されていたのだが、その時も「こんなにいい投手だったんだ。」と感じることが多かった。しかしリリーフに回った以降の投球を見て、その時以上のインパクトを与えてくれるとは思ってもみなかった。先発としてもリリーフとしても状況応じた投球が出来る田口は一流の投手である。今日の0アウト満塁からの20球は、田口のプロ野球人生におけるポイントの1つになるはずである。

内山壮の同点弾、田口のアンビリーバブルな好リリーフで試合は1-1というスコアのまま推移していたのだが、終わりは突然訪れた。11回裏の攻撃もこの回からマウンドに上がったルーキー北山の前に簡単に2アウトを取られてしまったのだが、続く山田が四球で歩くと、ここで4番村上が北山のストレートを完璧に捉えるサヨナラ2ランホームランを放ち、試合を決めてみせた。正直歩かされる可能性もあるかな?というシチュエーションだったのだが、村上は打席でしっかり集中しファーストストライクにしっかり反応してみせた。この集中力の高さこそ村上の長所の1つなのだと思う。

何度か負けを覚悟したゲーム展開を粘り抜いて、最後に4番村上にサヨナラホームランが飛び出すというヤクルトファンには最高の展開となった。野球の面白さを存分に感じることが出来た。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     交流戦の初戦から緊張と興奮の延長戦でしたね。無死満塁は点が入りにくいと言われることもありますが、守備側とそのファンにとってはたまったものじゃありませんからね。田口の投球にはシビれました。
     今年の村上はチーム全体の傾向に合わせるように、神宮での成績が振るわなかったものの、一方で直球に強くなっているというデータもあるようです。見事な一発でした。
     清宮は顔がスリムになりましたかね。ビックボスには彼が大成できるように育てて欲しいですね。ただし活躍するのはヤクルト戦以降でお願いします。

  2. sabo より:

    さいっっっっっこうの試合でしたね
    特に田口の投球は神がかっていた
    ここまで良いピッチャーだったのかって思いますよね。かっこ良かった

    村上はまぁこれが村上ですよ
    今年こそタイトル二冠は狙って欲しい

    そして内山壮。もう天才なんじゃないですか。成長速度がすごい。もう4月と5月の彼は別人といえるほど数字も違うし、打席での雰囲気も違う。クリーンナップみたいな顔つきで集中出来てるのが伝わる。無茶言ってるかもしれないけど内山壮を5番でも良いと感じてる。

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    0アウト満塁からのリリーフというものは、開き直れると言っても厳しい場面に変わりはないですよね。田口の気持ちの入った投球に痺れました。

    日本ハムは魅力的な若手が揃っていますよね。ようやく形が見えてきましたかね?

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    他のヤクルトブロガーの方も書いていましたが、今後語り継がれていく可能性のあるゲームになりましたよね。内山壮のプロ入り初ホームラン、田口の20球、村上の特大サヨナラホームラン、どれも素晴らしいシーンでした。

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