「仕方ない」という類の敗戦ではない

ヤクルト3-6中日

コロナクラスターによりヤクルトは選手、首脳陣、スタッフ28名が離脱する中でのゲームが今日から始まった。昨日のゲームが雨で流れたことはヤクルトにとっては恵みの雨になった。オールスター前の残り11ゲームをどう乗り越えるかが1つのポイントとなるのだが、個人的には今日、明日のゲームをどんな形でも勝利することが大切だと捉えていた。今のヤクルトが勝利するとすれば、ロースコアのゲームを競り勝つ姿が最もイメージしやすい。バンテリンドームナゴヤでのゲームでヤクルトの先発が高橋、小川ということになれば、DeNA、巨人、広島とのゲームに比べて、勝てる確率が多少高くなるゲームという捉え方をしていた。そして5回までは理想的なゲーム展開に持ち込めていた。こうなれば、何としても勝たなければならないゲームとなっていた。しかし、6回に高橋が押し出し死球で1点を失い、7回から継投策となったのだが、ここでリリーフ陣が踏ん張り切れず、逆転負けを喫してしまった。清水、田口、大西らを欠く中で、いきなり厳しい現実と向き合わなければならないこととなった。
プロの世界には1軍と2軍との間に明確な実力差が存在する。そのことを思い知ったのは、楽天イーグルスが創設した初年度のことだった。開幕前は、岩隈が楽天に入団したことや、他の選手もアマチュア時代はスターだった選手ばかりなのだから、勢いに乗ればある程度戦える可能性もあるのでは?という楽観的な意見も聞いたものである。私自身も楽天初年度の戦いぶりについては注目していたのだが、やはりそこには明確な実力差が存在していた。シーズン通して戦えば、戦力の無いチームは勝利を重ねることは難しいことを思い知ったものである。
しかし今回のヤクルトの場合は、現状10ゲーム前後を乗り切れば、徐々に選手が戻ってくる状況で戦えるため、今日と明日のゲームで勝利することが出来れば、何とかオールスター前の11ゲームを5割程度で乗り切れる可能性もあると見ていた。しかし今日のゲームを落としたことで、間違いなく苦しくなってきたように感じる。正直明日のゲームを落としてしまうようなら、大型連敗に突入してしまう可能性もあると思う。間違いなく戦力ダウンした中での戦いなのだが、今日の敗戦に「仕方ない。」という言葉は使いたくない。

今日のスタメンは、1番センター並木、2番ライト山崎、3番レフトキブレハン、4番サード村上、5番ファーストオスナ、6番ショート西浦、7番キャッチャー古賀、8番セカンド元山、9番ピッチャー高橋というオーダーとなった。苦しいメンバーではあるが、何とかある程度の形にはなっている印象があり、初回には4番村上の2ランホームランで先制し、4回には相手のタイムリーエラーで追加点を奪うことが出来た。序盤は理想的な展開に持ち込めたのだが、逆転されて以降は、そのビハインドをひっくり返すだけの迫力を今の打線に求めることは無理があった。
村上の先制2ランは見事だったのだが、その他の選手に期待することは難しかった。何とかキブレハン辺りに結果を残してもらいたかったのだが、今日も当たりはでなかった。イースタンで試合を重ねてから昇格してきたのだが、1軍ではここまで10打数ノーヒットと結果が出ていない。内容も良くないため心配である。救世主的な役割を期待できるとしたら、このキブレハンかな?と思っていたのだが、ここまでノーヒットが続いてしまうと、メンタル的にも厳しくなってくるかもしれない。明日の中日の先発がサウスポーの笠原だけにもう少しチャンスが与えられると思われる。何とか結果を残してもらいたい。

投手陣については、先発の高橋が気迫のこもった投球を披露してくれた。野手陣では村上が背中でチームを引っ張る姿が見られるのだが、今日の高橋は、村上同様チームのピンチを救おうとする気持ちが伝わってきた。もちろん8回、9回辺りまで投げてくれるのが理想的ではあるのだが、6回の0アウト満塁のピンチを1失点で凌いでの、6回1失点という数字は、ある程度合格点を付けられる数字だと思う。ナイスピッチングだったと思う。
リリーフ陣は、7回から登板した木澤が今日は、制球に苦しんだ。頼りになるリリーフ陣が数枚欠けた中で、2点リードの7回を任されたのだが、やはり普段とは違った気負いのようなものが出てしまっただろうか?1アウトは取れたものの、その後2つの四球も絡んで1アウト満塁となった所でマウンドを下りることとなってしまった。木澤は投球スタイルとは裏腹にクレバーな投手という印象があり、今日もシチュエーションは、よく理解出来ていたと思うのだが、全くボールをコントロールできなくなってしまっていた。こうなると代えざるを得なくなってしまう。そして代わった今野も何とか大島を打ち取り、2アウトまでこぎつけたのだが、岡林に走者一掃となる逆転タイムリー2ベースを浴びると、木下にもタイムリーを浴びてしまった。リリーフの枚数が減ったことがもろに結果となって表れてしまった。

5回までは理想的な展開でゲームが進んでいただけに、現実と向き合わざるを得ない嫌な負け方となってしまった。何としても明日は1つ勝ってもらいたい。私自身は、オールスター前、残りの10ゲームの中で最も重要なゲームになると捉えている。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     チームに対する見方はほぼ同じで、少ない得点をどうにかして守りぬいて勝つという展開以外はイメージするのが難しく、対戦球団で最も可能性があるのが、打線が強力とは言えない中日だと思っていました。逃げ切れなかったことで横浜や巨人戦の見通しは非常に厳しくなりました。今日の小川は完封か直でマクガフに繋ぐ展開に持ち込んで欲しいですね。今日の試合を重視するのは私も同じで、大型連敗や球宴前全敗を避ける意味でもなんとしても勝ってもらいたい。
     救いは火曜に勝ったチームが昨日は負けて潰し合ってくれたことですね。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    14日のゲームも力負けでしたね。DeNA戦、巨人戦の見通しては非常に厳しくなりましたよね。

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