高橋宏斗は一級品。山下輝は?

ヤクルト0-3中日

今シーズンはこのブログで何度も取り上げているのだが、中日先発の高橋宏は投手として一級品である。右の本格派の完成形に近い投手だと感じる。150キロを超えるストレートをコンスタントに投げ込むことが出来、スプリットやカットボール、ナックルカーブも意図したように操ることが出来る。追い込まれると非常に厳しい投手だけに打者は積極的に手を出さざるを得ないのだが、それでもゾーン内の勝負で抑えられてしまう。今シーズン対戦した相手チームの先発投手の中で№1の投手なのではないか?と感じさせるくらいの凄みが高橋宏にはある。前回の対戦時にも試合途中からノーヒットノーランもあり得るのではないか?という不安を感じたことをこのブログにも記したのだが、今日のゲームでもあわやノーヒットノーランという投球で抑え込まれてしまった。菅野や森下、奥川らと比べられるくらいの力を持った投手だと思う。

冒頭で高橋宏についてしっかり触れさせてもらったのだが、一方でプロ初登板となったヤクルト先発山下輝はどうだっただろうか?数字的には、4回2/3で94球を投げ、被安打9、与四死球3の2失点という数字が残った。5回を投げ切れずに9本の安打を浴びてしまったことを思えば、合格点は与えられないのかもしれないが、それでも「らしさ」は見せてくれたのではないだろうか?大学時代にトミー・ジョン手術を経験し、今シーズンもキャンプ前に左ひじを骨折して出遅れていたため、大学時代から大きな成長は見込めない中での登板となったのだが、シチュエーションに応じて冷静に投球を組み立てる姿が見られたし、右打者相手でも左打者相手でもベース板を広く使った投球が出来ていた。また大柄な身体を持て余すことなく使うことが出来ており、非常に投球フォームのバランスも良く感じた。おそらくは、アマチュアであればどのカテゴリーでも試合を作れるだけの力を持った投手だと思うし、2軍でもしっかり結果を残していることから、今の投球スタイルでもある程度の打者であれば抑えるだけの力は持っていることを確認することが出来た。しかしこれから山下が戦っていかなければならないのは、プロの1軍の舞台である。ここで結果を残せなければ、意味がないのである。おそらく山下は、今日の時点での自分らしさは見せてくれたと思う。それによって自分の足りない部分も確認出来たのではないだろうか?今後はボールの質を高めていくのか、投球スタイルに変化を加えるのか考えながら、レベルアップを図っていってもらいたい。ある程度の完成度があることは確認することが出来た。高橋宏のような圧倒的なボールはないかもしれないが、大柄でもテクニカルなサウスポーに成長する可能性はありそうである。大成したとは言えないのだが、赤川のようなイメージの投手ということが言えそうである。

打線は、高橋宏ーロドリゲスーR.マルチネスの前に山下の内野安打一本に抑え込まれてしまった。しかし今日の3投手を打ち崩すのは至難の業だったように感じる。注目の村上も抑え込まれてしまったのだが、自分のスイングは出来ているように感じる。村上VS高橋宏というマッチアップは今後も注目を集めそうである。面白い対決だった。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     注目の山下についてはダイジェストの映像と数字から判断すると、中日相手に九安打は多すぎる気がするし、打たせて取るタイプという評判であっても、奪三振無しというのも決め球がないのかなという感想です。武器が見つからず苦労している吉田と重なる気がしないでもありません。試合を壊さなかった点は初登板を考えれば評価出来ますね。近年のヤクルトドラ一同様に二年目以降の飛躍に期待としておきます。
     リーグに藤浪という剛球投手がいますが、高橋の完成度は凄いですね。しかし半分以上がヤクルト戦の勝利で、六敗しているということは、他球団はなんとかしている訳で、もう少しなんとかならないのかとも思いますね。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    確かに吉田大喜や寺島のように苦戦してしまう可能性もあるかもしれませんね。総合力で勝負するタイプではありますが、球数が多かったですもんね。
    高橋宏は凄いですよ。簡単に打てる投手ではないですね。それでも2本のホームランを放っている村上も凄いんですけどね。

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