2026年ドラフト即戦力予想

毎年恒例となっているドラフト即戦力予想の記事を今年も書いてみたい。昨年の記事は上記の通りである。

投手（セリーグ）

中日1位　中西　聖輝　右投右打　青山学院大

DeNA4位　片山　皓心　左投左打　Honda

巨人1位　竹丸　和幸　左投左打　鷺宮製作所

3投手ともに先発で期待したくなる投手である。

中西は、智辯和歌山高校時代から注目されていた右腕なのだが、個人的にはプロということを考えると特徴が見出しづらいかな？という思いがあり、その時点ではそれ程注目していなかった。しかし青山学院大に進学して以降、身体のキレ、ボールの威力、コントロールともに数段レベルアップした印象がある。そうでなければ戦国東都でこれだけの数字を残すことは難しいだろう。カウント球にもウィニングショットにも使えるフォーク、ストレートのコンビネーション、コントロールはプロの世界でもある程度通用するのではないだろうか？大怪我をしない投球術は見事である。
中西に関しては、「コンディションを作れるか否か？」の一点だと思っている。コンディションさえ作れれば、ルーキーイヤーから先発ローテを守ることになるのではないだろうか？

片山に関しては、大学時代からプロ注目投手として長年に渡ってドラフト界隈を賑わせてくれたサウスポーである。大卒5年目の27歳ということで、今年は、これまでよりも注目度は下がっているようにも感じていたのだが、このタイミングでドラフト指名を勝ち取ってみせた。今年の投球は切り抜き動画でしか見ていないのだが、上半身の柔らかさを感じるフォームであり、ストレートが打者にとって邪魔になる球種になっていることが伺える。緩急も使えて、先発として試合を作ることに長けた投手だと感じる。1年目から勝負である。

竹丸に関しては、「まだ身体の線が細いのでは？」との声も聞くが、投げているボールのキレは素晴らしく、短いイニングであれば即戦力になり得ると感じている。おそらく巨人は、先発として期待しているため、もしかすると開幕当初はじっくり時間をかけて育てるのかもしれないが、先発としてのスタミナ面が問題ないのであれば、即戦力として1年目から結果を残す可能性はあると見ている。ボールのキレで勝負出来る好きなタイプのサウスポーである。

その他にも大社の上位指名投手も数名いるため、1年目から結果を残してくれる投手は複数出てきそうである。

野手（セリーグ）

ヤクルト1位　松下　歩叶　右投右打　法大

阪神1位　立石　正広　右投右打　創価大

松下については、当初即戦力予想に名前を挙げるつもりはなかったのだが、アマチュア球界のエリート街道を常にトップレベルで歩んできているところ、大学3、4年次に打撃で結果を残していること、ある程度守備面が安定しているため首脳陣が抜擢しやすいこと、ヤクルトのチーム事情を鑑みて、セリーグ野手の即戦力度第1位として名前を挙げることとした。
プロの投手のボールにアジャストするためには、ある程度の時間がかかることが予想され、最初は苦しむと思うのだが、今年は西川（ロッテ）、渡部（西武）らの右打の大卒ルーキーが結果を残したため、その流れに松下も乗ってくれることを期待したい。
高校の先輩茂木、大学の先輩西浦のプロでの姿を見ていても箸にも棒にもかからない選手ではないと思っている。守備力が今以上に向上すれば自然と出場機会も増えるのではないだろうか？池山監督の秘蔵っ子と呼ばれるような選手になってもらいたい。

立石に関しては、ドラフト前から言われていたのだが、やはり左右の違いはあるのだが佐藤輝の近大時代を思わせる迫力が備わっている。体幹の強さを感じることが出来、下半身の力をしっかりバットに伝えることが出来るスイングは魅力的である。逆方向にも大きな当たりが打てることからも分かるようにボールをしっかり引き付けることが出来るタイプの打者だと感じる。阪神のチーム事情的に立石をどのポジションで使うのか分からないのだが、1年目から期待できるだけのものを持った選手だと感じる。いきなりシーズン20本塁打を達成しても驚かない選手である。

その他の選手では小田（DeNA）が気になる。広角に打ち返せる打撃でどこまでアピールすることが出来るだろうか？

パリーグ（投手）

ロッテ2位　毛利　海大　左打左打　明大

楽天1位　藤原　聡大　右投右打　花園大

楽天6位　九谷　瑠　右投左打　王子

毛利は、中西（中日）とは反対で個人的に高校時代から高く注目していたサウスポーである。福岡大大濠時代からボールのキレ、コントロールは抜群だった。身体をしっかり作り込んでいけば、そのまま結果が付いてくる投手だと感じていた。明大のエースとしてしっかり結果を残して満を持してプロに挑戦することとなる。2位まで残っていたことが不思議に感じる投手である。打者を打ち取る幅が広く、投球の引き出しの多さを感じさせてくれる。新人王候補の最有力候補と見る。

藤原は、大学4年次の投球を見て驚いた。今年のドラフトでは、複数の大学生投手がドラフト上位候補として注目されていたのだが、今秋のボールの破壊力という意味では藤原が№1だと感じた。花園大初のプロ野球選手ということで、いわゆる強豪校ではないという部分に引っ掛かりを感じる部分もあるが、今秋のボールを投げ込むことが出来れば、プロの世界でも十分結果が残せるだけの実力は兼ね備えていると思う。オープン戦からプロの打者相手にどこまで通用するか楽しみにしたい。

九谷は、都市対抗での活躍が記憶に新しい。細身の身体から質の良いストレート、チェンジアップを投げ込んでおり、リリーフとしてフル回転するも先発として試合を作ることも両方期待できそうな投手である。ここ1，2年度一気に力を付けてきたようにも感じ、今が旬の投手である。是非1年目から結果を残してもらいたい。左打者を打ち取る術を覚えられるかどうか？という部分がポイントになるだろうか？

その他の投手では、鈴木（ソフトバンク）が気になる。パワータイプのサイドハンドであり、同じソフトバンクの津森と似たタイプというイメージである。本来であれば即戦力予想に名前を挙げたかったのだが、今秋右肩の故障で登板出来なかったという部分が気になり、名前を挙げることを控えさせてもらった。コンディションが戻るのであれば楽しみな投手である。

野手（パリーグ）

西武1位　小島　大河　右投左打　明大

小島に関しては、打撃面での即戦力度では、今ドラフトで指名された選手の中で№1だと思っている。右足を大きく上げるフォームではあるのだが、頭がブレないため、コンタクト率も高い印象があり、様々なボールに器用に対応している印象がある。プロの世界で捕手としてどこまでやれるのか？という部分に不安はあるのだが、まずは長所となる打撃でアピールしてもらいたい。

その他では、チャンスは与えられるであろう大塚（日本ハム）、秋山（西武）、見栄えの良い阪上（楽天）辺りが楽しみである。

新人王予想は、セリーグは2年目の中村優（ヤクルト）、パリーグは毛利（ロッテ）としてみる。
皆さんの即戦力予想、新人王予想も聞いてみたいものです。