巻き返せブキャナン!

ヤクルト3-2中日

最後はハフが1点差に詰め寄られ、絶体絶命のピンチを招いてしまったのだが、何とか逃げ切り、8回無失点の好投を見せたブキャナンが今シーズン3勝目を上げた。このままだと来シーズンの契約もどうなるか分からない状況にあるのだが、ここから巻き返す事ができるだろうか?

今シーズンのブキャナンは投げては打たれる事を繰り返していたのだが、8月に入ってからは3試合連続QS達成と本来の投球が戻ってきている。これまで苦手としていた夏場に状態を上げていることはプラスポイントである。この日はこれでもかというくらい中日打線からゴロアウトの山を築き、8回で94球を投げ、被安打4無四球の無失点とブキャナンらしいピッチングを披露してくれた。ストレートも変化球も低目に集め、コースも内外角を広く使う事が出来ていた。3回、8回は先頭打者にヒットを許してしまったのだが、続く打者からダブルプレーを奪い、ピンチを未然に防ぎ、自らのミスでピンチを迎えてしまった4回はビシエドをショートゴロに打ち取ってみせた。この投球で野手陣もリズム良く守れたのか、7回には抜けていればタイムリーという高橋の三塁線へのライナーを太田が見事な横っ飛びでキャッチしてみせた。
僅差の展開ではあったのだが、ブキャナンの好投によって8回終了時点まではそれほど危うさを感じないゲーム
となった。今シーズンはブキャナンに限らず、こういった展開(先発投手が好投し逃げ切る)のゲームが少な過ぎた。もう少し増えていればこの位置に沈むこともなかったのではないだろうか?
ブキャナンに関しては、まだ3勝目ということで来季の契約に関してはどうなるか分からないのだが、本来であれば長いイニングを投げられる貴重な存在であり、年齢的にもまだ30歳である事を考えると是非ヤクルトに残ってもらいたいと個人的には感じている。
9回に登板したハフについては、中日打線に掴まってしまい、1点差に詰め寄られ、尚も1アウト2,3塁というピンチが続いたのだが、ここから何とか踏ん張ってくれた。追いつかれたり、引っくり返されたりすれば、今後に響く敗戦になったことは間違いないだけによく踏ん張ってくれたと思う。高橋、阿部という嫌らしいバッター相手によく根負けせずに投げきってくれた。

打線は中日先発の山本を始めとする投手陣に苦しんだのだが、もらったチャンスを上手く活かす事が出来た。3回は山本の牽制悪送球も絡んだチャンスでバレンティンのタイムリーと雄平のセカンドゴロの間に2点を奪ってみせた。こういったもらったチャンスをしっかり活かすということは大切なことである。もちろんそれには投手陣の踏ん張りがあってこそという部分もあるのだが、この日のようなロースコアの試合となれば、こういった得点がとても貴重なものとなる。
8回にも四球、犠打で作ったチャンスでブキャナンの代打荒木がしっかりタイムリーを放ってみせた。終わってみればこの荒木のタイムリーが決勝点ということで非常に大きな一打となった。ブキャナンが完封も狙える中でどうしても取りたい1点を取りに行き、その期待にしっかり応えた荒木は大きな仕事をしてくれたと感じる。
そして村上が大ブレイクする影で若手の三遊間争いも面白くなってきた。本来であれば西浦がショートのポジションをほぼ奪っていたのだが、今シーズンは怪我での離脱も多い中で太田、廣岡、奥村がここに来て自分らしいプレーを披露してくれている。太田は連日の猛打賞と攻守でチームの勝利に貢献し、奥村もヒットこそ出なかったが、守備やバントといったプレーで仕事をして見せた。この日の先発は廣岡でも問題なかったと思うのだが、敢えて奥村は起用したということはゴロボールピッチャーであるブキャナンが先発したことと無関係ではないのではないだろうか?首脳陣はショートの守備に関しては廣岡よりも奥村の評価の方が高いのかもしれない。
9回以外は首脳陣がイメージした通りのゲーム展開に持ち込めたのではないだろうか?

P.S ブキャナンは来日直後から家族を想うコメントを残す事が多い選手だったのですが、試合後のヒーローインタビューでは家族の存在を聞かれ、涙で言葉に詰まるシーンがありましたね。こういったシーンを見てしまうと一段とブキャナンのファンになってしまいます。先日の登板時も村上のサヨナラホームラン後に勝ち星が付かないのにも関わらず大喜びしていたシーンがありましたよね。こういう助っ人の存在はチームの雰囲気を良くさせる効果があるのではないでしょうか?

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コメント

  1. 超匿名 より:

     最後はバタバタしましたが引き締まった良いゲームでした。ブキャナンはここ数試合は結果を残していますが、球団がどういった結論を下すかですね。彼の最終成績がどうなるかわかりませんが高年棒ですから、半減程度の提示で交渉するのではと推測します。私も残って欲しいと思います。
     太田が振れています。このまま成長して1番として定着してもらいたいですね。
     ハフとマクガフがやや不安定になってきているので打ち勝っていかないとなりませんかね。次の広島戦はバティスタの離脱で戦力ダウンしているのと、今季はマツダで悪くないのでなんとか勝ち越しをと願っています。

  2. k より:

    ブキャナンは球速も出てましたし変化球も低めに来ていて今シーズンのベストピッチでしたね。残り30試合で5試合位の先発になると思いますが星を五分には戻して欲しいですかね(スアレスが二軍で投げてましたがブキャナンがこれなら、もう必要ないですね)
    打つ方では太田が好調ですね、体が開かないフォームなので逆方向に安打が出てるのは彼の特徴でしょうね。課題は左とスローイングと思いますがポスト川端になりうる若手ですからサードスタメン固定してあげて経験を積まして欲しいですかね(彼が3割打てれば1番に固定できますよね、日ハムとのトレードは高梨の惨状をみたら残念な結果かなと思いましたが太田が1番の成功になるかもしれませんね)
    気になった所では奥村の守備が本当に良く球際に強くなりましたね、村上の悪送球も止めましたし難しい三塁ブルペンへのファウルフライもアウトにして最後もランナーと重なる打球も危なげなく捌けていたので守備安定なら奥村と西浦の二択ですかね(広岡はショートにしては大型過ぎますかね)
    試合の方はハフが二点取られましたがベテランなので最後は落ち着いていたかなと見えました、前回の巨人戦で途中で変えて負けたのですが彼には信用して1イニング任すべきですね。
    あと高橋周は復帰しましたがバットにテーピングして短く持ってるのを見ると坂口と同じような状態で復帰したのかなと(打撃は引っ張れないような感じで、首位打者は厳しいなという印象ですね)
    神宮で勝ち出したのは嬉しいですね、DeNAの宮崎・中日の高橋周とヤクルトに相性いい主軸がいないのは助かってますよね、次も天敵バティスタいないのはヤクルトにとっては願ってもないチャンスですね、ここにきて運が巡ってきたと感じました。

  3. JEF九郎 より:

    私も好きな選手なので、復調は嬉しい限りです。小川がどん底の中、彼の復調は大きいですね。来シーズンの契約を見極めるための登板が続くと思いますが、これからも頑張って欲しいものです。

    それにしても荒木の此処一番の集中力は素晴らしいですね。チームに欠かせない選手だと思います。

  4. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    私は高年俸であってもブキャナンは残留してもらって良いのでは?という考え方です。

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    ブキャナンに関しては、ここから巻き返してもらいたいですね。イニングを喰える貴重な先発投手ですしね。

    太田は動きにキレが出てきましたかね。

  6. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    ブキャナンには何とか頑張ってもらいたいですね。

    荒木の一打も見事でしたね。

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