石川さんの170勝目のために

ヤクルト5-2巨人

石川の粘りが他の選手に波及した。最下位でモチベーションを失っていたチームが今日は、石川の勝利のためにまとまった。石川の粘りのピッチングにリリーフ陣もマスクを被った松本直も野手陣も応えてみせた。最近のヤクルトらしからぬ勝ちゲームとなった。

今日の石川はそれ程調子が良かったとは思えなかったのだが、そういう時にはそういう時用の引き出しを持っているのが石川である。球数が多くなることもカウントが悪くなることも気にせずにとにかく相手打線を抑える方法を考えながら投球を組み立てられるのが素晴らしい。4回には4本のヒットを浴びながらも1失点で凌ぐとそのまま6回まで1失点で粘りきってみせた。6回で103球という球数は少し多いのだが、悪い時は悪いなりにまとめる石川らしさ、ベテランらしさを感じさせてくれる投球となった。
これで石川はプロ170勝、巨人戦30勝となった。小さい身体で18年間コンスタントに勝ち星を積み重ねた結果である。ルーキーイヤーから結果を残してきたため、あまり気付かれていない部分もあるのだが、相手に研究されるたびに少しずつ進化し変化し続けてきたのが石川である。そうでなければ18年間という長きに渡って先発ローテを守ることは不可能である。プロの世界で壁にぶち当たるたびに少しずつ増やしてきたであろう引き出しの1つを使って、今日は巨人打線を抑え込んでくれた。

石川が降板した時点でスコアは、2-1と最少得点差だったのだが、ここからリリーフ陣もよく頑張ってくれた。7回のマウンドを任された石山は1アウト1,3塁のピンチを招きながら丸、坂本という強力コンビを共に1球で料理してみせた。石川に勝ちを付けるには1点も許されない場面で開き直ったように強気で攻めて絶体絶命のピンチを脱してみせた。
8回のマウンドに上がった梅野も力強いストレートを軸に巨人打線を力でねじ伏せ、流れを巨人に手渡さなかった。今日の投球は見事だった。
そして最後は4点差での登板となったマクガフが1点は失ったもののしっかりゲームを締めくくってみせた。
石山も梅野もマクガフも石川の粘りの投球に応えるような気持ちのこもった投球を披露してくれた。

打線は初回にバレンティンがバットを折りながらも打球をバックスクリーンまで運ぶ驚愕の先制2ランホームランで幸先良いスタートとなったのだが、その後は巨人のルーキー高橋を崩しきれず、チャンスは作れど後一本が出ず、バレンティンの2ラン以外はゼロ行進が続いてしまっていた。
それでも8回に3番手田口からバレンティン、村上のヒットで1アウト1,3塁のチャンスを作ると松本直が初球にセーフティスクイズを決めてみせた。バント自体はセーフティスクイズにしては強い打球になってしまったのだが、サードランナー山崎が判断良くホームを陥れてみせた。ここから巨人のミスも重なり、青木への押し出し死球とワイルドピッチで2点を追加し、リードを広げてみせた。僅少差の終盤にエンドランあり、スクイズありの攻撃で相手に揺さぶりをかけ、自滅を誘発する形となったのだが、今シーズンはこういった勝ちゲームがあまりにも少な過ぎた。投手が粘り、打線が相手のミスにも乗じて得点を重ねる様はヤクルトの黄金時代のゲームを彷彿とさせるようだった。目標を失うとチームとしてまとまりづらい部分があることは間違いないのだが、今日は石川の勝利の為にチームがまとまる事が出来た。そんなゲームだと感じた。

P.S 2番センターで起用された塩見は4打数3三振に守備でもいい所がなく、散々な結果に終わってしまいましたね。チャンスを与えられても結果が出ない日々があまりにも長く続いてしまっていますね。スタメンで結果を残せなかったのは痛いですね。
そして8回のチャンスで打席に入った川端はカウント3-0からのストレートを待ってましたとばかりに強振したのだが、結果はサードファールフライに倒れてしまった。本調子の川端であればあり得ないようなバッティングであり、現在の川端の状態の悪さが浮き彫りとなる結果に終わってしまった。おそらく本人の中では「狙っていたボールが来た!」と思ってスイングを掛けたと思うのだが、完全に振り遅れて力負けしてしまった。これでは首脳陣も起用しづらいと感じます。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    火曜日の分を取り戻してくれる好試合でした。相手先発の高橋くんも頑張ってましたが、やっぱり石川が素晴らしかったですね。良い時の菅野や、田中まーくん等のように、昨日は得点圏にランナーを置いてからの集中力と落ち着きが妙にあったように感じました。

    個々では念願の塩見と川端を見れました。塩見は皆さんがおっしゃるように何かあるんでしょうね。ただ、今年の残る試合はもう少し様子を見てあげて欲しいものです。
    一方で川端はショックでしたね。イケイケの場面、ノースリーからのヒッティングで最悪の結果でしたから。。。FIYSさんが仰るとおり、これが今の彼の実力なんでしょうね。今年はもう1試合、中日戦を神宮で観戦予定なので、もし彼が出てきたら、悔いの残ら無いように精一杯応燕したいと思います。

  2. k より:

    石川は170勝ですね、ピンチでゴロを打たせて併殺は石川の真骨頂でしたね。来年40才でチーム勝ち頭の7勝で今年はマイナーチェンジして試行錯誤しながらは本当によくやっていて見ていて今年は自信を持って投げてる印象ですね(石川がダメな時はロージンを異常につけて四球から投げ急いで焦って打たれるのですが今年はピンチでも落ち着いてますね)
    あと松本が1試合通しでマスク被りましたが良かったですね、課題の打撃でも結果が出ましたし中村を脅かす存在になって欲しいですね。個人的には松本はインサイドの使い方が強気な中村と違って続けないのと、よく相手を観察してるなと(打席に入る打者のスタンス位置や表情を必ず見てますし前の打席をよく覚えてるように感じましたね)終盤の厳しい場面でピンチを切り抜ける経験を数多くしたら成長できる捕手になりそうな雰囲気はありますね(キャチッングが少し古田に似てますかね)
    それとバレンティンのバット真っ二つ折れてバックスクリーンはパワーの違いで日本人には無理ですよね、チームに30本塁打が3人いて断トツの最下位は投手が良ければAクラスなんだろうなと思ってしまいますね。
    それと塩見は薄暮の打球見失いと3三振はボール見えてないのかなと、やっぱりナイター慣れしてない要因はありそうですよね。野球脳が高くないのかなと思っていますが打撃でも狙い球や追い込まれてからとか内容も酷かったので精神的にも追い込まれてるのが分かりますね。ただ順位は関係ないので残りは優先的にチャンスを与えて欲しいのと塩見がスタメンだと割りとチームが勝ってるのは相手は塩見が嫌な存在というのは認識できますね、それでダメなら上田のように代走・守備固め要員ですね。
    神宮での試合も少なくなったので鬼門の金曜もカード頭も取れて巨人の状態も良くないのでブキャナンが長い回を投げてくれれば連勝は可能かなと。

  3. 超匿名 より:

     石川の粘りが勝りましたね。来年の開幕投手という線もありそうですね。石山も球威が戻りきらない状態でよく抑えましたよ。
     塩見は1軍と2軍ではレベルが違うのもだと思いますが、こんなに結果がでないものですかね。この結果だと山崎を差し置いて起用するのは難しそうですね。
     大勢に影響はありませんでしたが亀井はヤクルト戦よく打ちますね。

  4. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    いいゲームが見れましたね!

    川端に関しては下半身の状態が中々戻らないのでしょうね。本来のバッティングからは程遠いですよね。

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    松本直は石川に何度も首を振られていましたが、いい経験になったでしょうね。捕手は試合に出るからこそ分かる部分が多いでしょうからね。キャッチングについては私はまだまだこれからかな?と感じました。

  6. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    塩見は印象の悪い打席が続いてしまいましたね。首脳陣も起用しづらくなってしまったでしょうね。 

  7. タラちゃん より:

    久々に相手が勝手に自滅してくれる。あの雰囲気。良かったです。
    石川が4回何とか勝ち越しさせずにできたのと、
    石山が7回丸、坂本を1球でそれぞれ抑えられたことにつきました。

    塩見。
    おいらが考えている通り。
    何も考えていないのだろうな。
    だから同じ失敗する。
    1日で結果求めるのは可哀想なところあるけど、毎回同じような失敗繰り返すっていうのはそういうことなんでしょうね。
    考え方変えない限り、結果は変わらないよ。残念だけど。

  8. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    塩見はチャンスは与えられていますからね。私はカウント球を捉え切れないのが気になっています。

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