小川監督最後のゲームは若手中心ながら勝ちに拘ってサヨナラ勝ち!

ヤクルト2x-1巨人

小川監督最後のゲームはあわや山口の前にノーヒットノーランを喰らいそうになるという展開になりながらも勝ちに拘り、最後は若手の活躍で逆転勝ちを収めて見せた。来シーズンに繋がる勝利だったと思う。

昨年はCSで菅野にノーヒットノーランを喰らってしまったのだが、今日は今シーズンの最多勝投手山口に7回までノーヒットに抑え込まれてしまった。力強いストレートととフォークを中心とした投球に手も足も出ない状況だった。8回表に岡本に先制タイムリー2ベースを浴びてしまった時点でノーヒットノーランを覚悟したのだが、8回の先頭打者廣岡が追い込まれながらもコンパクトなスイングで山口のフォークを攻略し、センター前に抜ける初ヒットを放ってみせた。山口はおそらくノーヒットピッチングを続けていたからこそ8回のマウンドに上がっていたと思われるため、ここで降板となったのだが、ここからヤクルト打線が奮起してみせた。
前回の対戦時には完璧に抑え込まれてしまった古川から古賀がバスターエンドランを決め、チャンスを広げると代打荒木のショートゴロの間に1点を奪い、同点に追いつくことに成功すると、延長戦に入った10回も廣岡のヒットと古賀の送りバントでチャンスメイクし、最後は太田が追い込まれながらも高木の変化球に喰らい付き、ライト線へのサヨナラヒットを放ってみせた。
廣岡はシーズン終盤から1軍の投手のボールにアジャストし始め、打席で頭を整理するくらいの余裕は出きてきたように感じる。8回のヒットも10回のヒットも廣岡の成長を感じる一打となった。
そしてサヨナラヒットを放った太田も今シーズンは飛躍の年となった。年齢的にはまだ大卒ルーキーと同い年なのだが、90試合に出場し、300打席以上打席に立つことが出来たのはそれだけで大きな成果である。打撃も守備もまだまだ粗っぽさは残っており、今日のサヨナラ打も追い込まれるまでは打てる雰囲気が全くなかったのだが、そんな場面でも突然対応出来てしまう事があるのが太田という打者である。打撃も守備もまだまだ伸びシロのある選手だと感じる。今シーズンを締めくくる見事なバッティングだった。
来シーズンのサード、ショートのレギュラー争いの中心に廣岡、太田はいなければならない。廣岡も太田も非常に楽しみな素材である。
そして久々に1軍でマスクを被った古賀も存在感を示してくれた。中村、松本という存在はあるのだが、この古賀も捕手らしい捕手である。全体を見渡せる視野の広さを感じるし、自分がやるべきことをその都度考えながらプレーできる印象がある。まだ高卒3年目で線の細さも感じるのだが、身体が出来てきて1軍のゲームに慣れてくれば、中村、松本を脅かすだけの可能性を持った選手だと感じる。来シーズンは本格的に正捕手争いが激化するシーズンとなりそうである。

今シーズンは最下位という結果に終わってしまったのだが、以前の小川監督退任時のブログでも記載したのだが、若手が力を伸ばしながらの最下位であるため、私自身は来シーズン以降に希望を見出せている。特に若手野手が村上を始め複数主力になりそうな雰囲気が出てきていることはチームにとって大きなプラスである。若手野手がこれだけ一気に開花しそうな雰囲気があるということはあまりないことである。来シーズン以降魅力的なヤクルトスワローズが見られるのではないか?という期待感はある。

そして小川監督最終戦となった今日のゲームでは、1点奪われた後のピンチでゲレーロを申告敬遠したり、引退を発表した阿部を申告敬遠したりと最後まで勝利に拘ってみせた。完全な消化試合で出場選手は若手が中心となっていたのだが、ホーム神宮球場で最後まで勝ちに拘って戦ってくれた所に小川監督らしさを感じさせてくれた。最下位という成績にファンとして苦しさを感じている部分もありますが、それでも最後の最後まで個人成績や若手の活躍を楽しむ事が出来た。最下位という数字の割には楽しめたシーズンとなった。

P.S 今シーズンも何とか143試合ブログを更新する事が出来ました。仕事、家事・育児がある中でこれだけ更新出来るとは思っていなかったので自分でも本当によく更新できたなと感じています。他のヤクルトブロガーの方に比べて情報量が少なく、不十分な記事が多いことは自覚していますが、それでも記事を読んでくれる方、コメントを下さる方がおり、本当に感謝しています。
私はヤクルトスワローズが大好きなのでそのことを毎日のように記せることは楽しいことではあります。来シーズンはどうなるか分かりませんが、今後ともよろしくお願いします。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     2年連続でのノーノーで終戦という悪夢の様な事態になりかけましたね。山口を続投させなかったおかげという側面はありますが、サヨナラという結末ですっきりできました。思い返せば去年のノーノー負けは今季の低迷を暗示していたとも受け取れます。今回は来シーズンに期待が持てる終わり方になりましたね。
     先発の小川はシーズン最終盤にきて阪神戦に続く好投を見せてくれました。来期はエースとしての投球を取り戻して欲しいですね。
     高橋は変化球が有効に作用していました。来年は二桁勝利と奪三振王を争う活躍を期待したいです。
     打つ方では初安打が廣岡とは意外でした。彼らしからぬセンター返しに成長がうかがえました。
      新人王争いはどうなりますかね。村上は凄まじい成績を残しました。ただ最後の数試合で数字が止まってしまい、ライバルとなる近本は新人安打記録を更新し続けています。記者投票ですので印象としてどうなのかというところですね。ホームラン王と最多勝投手がいてチームが最下位というのもどうかと思いますが、なにもチームにタイトルがないのも寂しく思います。
     阿部の敬遠が物議を醸していますが、向こうはビジターですし、こちらはホームの最終戦で勝利で終わりたかったでしょうし、なによりポストシーズンでまだ打席に立つ機会がある筈ですし私はありだと思っています。
     最後になりましたが毎試合の更新お疲れ様でした。今年は16連敗があり私だったらこの時期は記事を記すのに嫌気が指すかもしれない厳しいシーズンだったと思います。大きいイベントとしてドラフトが控えていますね。こちらは今年こそ皆さんと喜びを分かち合えるような結果になることを期待したいです。

  2. k より:

    今年も厳しい1年でしたが全試合の更新お疲れさまでした。
    いろいろあるヤクルトブログの中でこちらにだけ私はコメントしてるのですが、理由しては情報量が少なくてもヤクルトのチームカラー・ドラフトや選手の特徴・良いとき悪いときの成績を冷静に分析できて、ヤクルトの事をよく理解されているのが好きでコメントさせてもらってます。
    特に小川・真中体制になってからヤクルトは180度と言ってもいいくらい野球が変わってしまったのを指摘されてましたので、これが現在の成績にも反映されてしまったように感じてます。fiysさんも、こういう波のあるチームになるのも数年前から薄々感じていたのかなと思ってしまいました。
    試合の方は太田・廣岡・古賀の頑張りでしたが課題は多いですね、太田はサードでレギュラー張るなら打率は3割近く守備の送球難の克服と、廣岡も今のショート守備なら最低でも打率250と本塁打15以上でエラーを減らさないと、古賀はバスター打法に変えてから打てるようになってきたので一軍での経験が必要かなと思います(来年は捕手争いは中村・松本・古賀の三人体制でしょうね)
    それと阿部の最後の打席での申告敬遠ですが、これもクライマックスシリーズの弊害が出てるかなと。CS以前なら消化試合が多かったので引退試合やるタイミングも沢山あり気にならなかったですが最近はほぼ消化試合がなくなりCS争いしていて初回1人だけとかビジターだけど相手チームの協力得て1打席とか勝敗度外視して難しいゲームプランになってますよね(最近のプロ野球人気の高さからファンの意向は無視出来ないので今後どうなっていくのかなと思ってしまいました)
    最後に今年のストーブリーグはヤクルトが積極的に動くと思うのでドラフト含めて来年の成績にも直結するオフになるかなと感じてます(編成などフロントの期待したいですが今までの実績を見ると失敗に終わる公算が高そうですね)

  3. JEF九郎 より:

    今年も1年間、誠にありがとうございました。毎年楽しく拝見させていただき、更にコメントまでさせていただいており恐縮です。

    私もFIYSさんのヤクルト愛に満ちた文章と情緒豊かな考察が大好きです。データも大事ですが、プレーしているのも采配を振るうのも人間。そういう定性的な観点も加味した上でご自身のお考えを丁寧に述べていらっしゃるところに感服しております。

    ここ数年非常にお忙しそうですが、その中での毎試合更新、本当にお疲れ様でした。
    来年もまた拝読させていただきます故、御無理ない範囲での更新を楽しみにしております。
    (今年は例年より少なかったように感じましたが、御子息との観戦記も楽しみにしております。)

  4. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    ノーヒットノーランは昨年のことがあるので頭をよぎりましたよね。とりあえず勝ててよかったです。

    活きのいい若手も飛び出してきましたし、来シーズンは期待したいですよね。

    今後ともよろしくお願いします。

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    今年も毎試合コメント頂き、本当にありがとうございました。コメント返しは不十分で申し訳ありません。今後ともよろしくお願いします。

    引退試合に関しては、私は公式戦では行なってもらいたくないというのが本音です。引退セレモニーで十分だと思っています。

    阿部の件に関しては、まだまだ力のある選手ですし、公式戦ですからあの場面での敬遠はやむなしだと思っています。

  6. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    今年もありがとうございました。そして暖かいお言葉ありがとうございます。

    やはり仕事、家事、育児ともに徐々に大変になってきております。今シーズンはよく全試合更新出来たと自分なりに満足しております。

    地方に住んでいるため現地観戦は年1,2回が限界ですが、また観戦記も書きたいと思っています(上の子はヤクルトが弱いことに気付き始めましたが…)。

  7. タラちゃん より:

    今シーズンの完走お疲れ様でした。
    いろいろな意見参考になりました。
    シーズンオフもいろいろな話題あるかと思いますので、よろしくお願いします。

    阿部のところは個人的には勝負してほしかったが、
    9回同点で1塁空いているところだったから致し方ないのかなとも取れます。
    だから、感想言いません。

    ノーヒットノーラン食らわなかったのは良かった。

    で、
    若手が育ってきている。その通りかと。
    野手はね。
    投手の育成は難しいし、球場が神宮と打者有利球場なんで、
    個人的には先発で100イニング程度の投手が3,4人つくる。
    第2先発とかの発想はありかと。
    リリーフのパワー投手いっぱいいる利点を出しながら、酷使しない。
    そこをしてほしい。

    あと、
    書いたのが9/30なんで、
    すでにいろいろな新聞報道でているが、
    福田、十亀、美馬、中島のFA獲得に、バレンティンの残留要請。
    ウチのチーム。そんなにお金あった??
    mixiさんが特別ボーナスで、
    いくらでも使い放題ってことになった?なるわけない。
    となれば、
    これだけ補強すればいなくなる選手いるはず。
    ここで気になるのが、
    山田哲人が2020オフ国内FA獲得すること。

    この問題をどうするのか?
    今オフにポスティングでアメリカ行き。
    5年総額30億を最低ラインの複数年契約を結ぶ。(ポスティング移籍はOKつき)
    この2つであれば、
    何も問題ないが、
    ここまで野手も補強するってことになると、山田哲人の複数年契約の下交渉が上手くいっていないことが予想される。
    そうでないと、
    野手がそこまで必要ないから。
    単年契約を希望してるかと。
    となると、
    FAでの読売移籍への道にまっしぐらになる。

    だから、
    ここまで野手の獲得報道ある。バレンティンの残留の記事もある。
    ってことは、
    山田哲人のパリーグへの大型トレード。

    まず、山田哲人のことが決まらない限り、今後の方針が180度変わることもあるので、
    それは11月になってからかもしれないが、注目なニュースかと思います。

  8. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    多くのコメントを頂き、本当にありがとうございました。

    タラちゃんさんへ自分の考えをしっかりと持った中でコメントしてくださるのでコメントを確認するのがとても楽しかったです。コメント返しは不十分で申し訳ないのですが、今後ともよろしくお願いします。

    山田哲人が今オフにいなくなるとするとそれは大事件ですね。

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