それぞれの投手がそれぞれの立ち位置で。

ヤクルト3-15広島

初回で試合が壊れてしまった。1回裏には元山に送りバントを指示するなど、1点ずつでも返して、徐々に点差を詰めていこうという勝利のためのマネジメントが見られたのだが、2回以降も失点を重ねてしまったため、その後は、勝利のためのマネジメントいうよりは、各選手が各々の立場で、どうプレーするか?という視点でのゲームになってしまった。先発の原、2番手の市川がこれだけ打ち込まれてしまってはどうすることも出来ない。

原樹理
・原は、先発ローテを守ってもらわなければならない立場の投手である。今シーズンは登板間隔もある程度空けながら起用されているのだが、素晴らしい投球を披露してくれる機会は少なく感じる。何とか粘って試合を作ってくれればそれで良しとしてはいるのだが、物足りなさを感じることもある。私自身は、特に弱気の投球で四球から崩れてしまう原の姿を嫌うのだが、今日は見事なまでに打ち込まれてしまった。先頭の野間に粘られてから2ベースヒットを許してしまったことをきっかけに菊池涼にはセーフティバントを決められると、秋山には先制3ランホームランを浴びてしまった。ここから仕切り直しとなるのだが、それでも広島打線の勢いを止めることが出来ず、その後も4本の長短打を集められ、結局0回1/3を投げ、被安打7(被本塁打1)の6失点でKOされてしまった。チーム状況がチーム状況だけに先発投手が1アウトしか奪えずに大量失点で降板となってしまったのはあまりにも痛かった。
秋山のホームランに関しては、流石秋山だな。という感じで見ていたのだが、その後も打ち込まれてしまったということは、それ相応の原因があるはずである。次回登板までに修正することが出来るだろうか?原に関しては、苦言を呈することが多いのだが、今日の投球はお話にならない出来だった。

市川悠太
・1回途中からマウンドを任されたのは、市川だった。1軍では、4試合目の登板となるのだが、これまでの登板を見ても分かるように、まだ1軍の打者を抑えられるだけの力はない投手である。コロナクラスターによる主力投手の離脱もあって、チャンスが回ってきた立場であり、今日のような展開のゲームでアピールしたいという部分もあったと思うのだが、正直まだ実力不足の印象である。1回こそ、無失点で切り抜けたのだが、2回は4本の長短打を浴び、3失点、3回は3本の長短打を浴び、4失点と2回2/3で7点を奪われてしまった。チーム事情や試合展開の綾もあり、3回まで投げ切らせたと思うのだが、高津監督をはじめとする首脳陣から期待されている投手だということも改めて感じることが出来た。1軍の主力級の打者と対峙して、今のボールでは抑えられないことを肌で感じたはずである。市川の野球人生はまだまだこれからのはずである。1軍で経験したことを糧に成長していってもらいたい。

星知弥
・星はいつのまにか大卒6年目の28歳となった。調子が良い時にはキレイな球筋で伸びてくる素晴らしいストレートを投げ込むのだが、再現性に欠けるため、安定して成績が残せていない。今シーズンもコロナクラスターによる投手の離脱があって初めて1軍に登録されるという状態であり、後がなくなってきている。今日のような大差が付いたゲームでもアピールをしなければならない立場なのだが、いきなり曾澤にホームランを浴びるなど、アピールできたとは言い難い結果になってしまった。星に関しては、市川とはまた違った立場にあり、どんなゲームでも結果が求められる投手である。今後現在離脱している投手が帰ってくれば、働き場所が無くなってしまう危険性がある投手である。もう後がないだけに結果が欲しいところである。

坂本光士郎
・6月の巨人戦で大炎上してしまい、そのまま登録を抹消されてしまったのだが、星同様コロナクラスターで選手の離脱が続く中で1軍に戻ってきた。今日は3イニングを任されたのだが、1点を失ってしまった。本来であれば1イニングを全力で投げ切った方が坂本自身にとっては良いと思うのだが、そういった立場にはない投手である。与えられた環境で結果を残さなければならない。いわゆる敗戦処理であってもビシッと抑えるところを見たいのだが、星同様そこまでのアピールに至っていない。星同様いい時は素晴らしいボールを投げ込むことが出来るのだが、再現性に欠けるところが大きな課題である。

先発ローテを守らなければならない主力投手の1人である原、1軍での経験を今後の野球人生に活かさなければならない市川、もう後がなく、チームでの働き場所を得るためにアピールしなければならない星、坂本とそれぞれの投手がそれぞれの立場で登板したが、どの投手も今日は結果を残すことが出来なかった。

試合展開が試合展開だっただけに打線に関しては、特に触れることがないのだが、村上がこれまで苦手としてきた森下を攻略できている所が心強い。森下が6点のリードがある初回に村上を警戒して歩かせた場面を見て、昨シーズンまでの村上VS森下の力関係とは違った姿が見られ始めたと感じたのだが、6回に村上にホームランを打たれたことによって、今後も森下は対村上に嫌なイメージを持つことになるのではないだろうか?

P.S 塩見、中村も今日からゲームに戻ってきましたね。守備にも就いて、1軍の雰囲気を久々に味わえて良かったのではないでしょうか?

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コメント

  1. 超匿名 より:

     チャンネルを点けたら広島の得点にぎょっとしたクチです。これだけの大差の場合勝敗は決定的であり、これ以上何があってもストレスを感じないで済み、落ち着いた心境で試合を見ることができました。
     広島が四番を欠いた状態で、ここまでヤクルトが失点することは予想外でした。もっともドームでの巨人戦から打線が好調みたいでしたからね。ヤクルトとマッチレースをしていた、ビックレッドマシンと呼ばれた95年とタイプは違いますが、当時を彷彿とさせる得点力だと思いました。
     連日秋山にやられっぱなしですね。こちらもベストメンバーではないので判断するには早いかもしれないですが、広島戦は好相性という今季の図式が崩れかけていると感じます。
     今日勝つか負けるかでゲーム差が一桁か二桁という違いがありますね。今日勝つかどうかでファンの心理が大きく違ってくると思います。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    秋山は実戦感が戻れば、相当やるでしょうね。打撃技術の高さは間違いないものを持っていますからね。

    今日は勝てましたね!

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