2アウトから何点取られるんや

ヤクルト7-15広島

常識的な話なのだが、野球というスポーツは1イニング3アウトで攻守が交代する。それだけに2アウトからのチャンスで得点を奪えるか?2アウトからのピンチで失点を抑えられるか?という部分は、試合のポイントになることが多い。特にプロ野球というレベルの高い試合の中では、2アウトからの攻防というものは非常に大事な部分である。
2アウトからの失点という場面は当然よくあることなのだが、それにしても今日のゲームでは、2アウトからの失点があまりにも多過ぎた。3回は1イニングで12点を失ってしまったのだが、そのうちの10点は2アウトからの失点である。その前の村上のエラーがなければ、ピッチャーの野村をきっちり抑えていれば、試合展開は全く違ったものになったはずである。そこからあれよあれよという間に失点が積み重なってしまった。6回の今野の3失点も2アウトからの失点であり、今日は合計13点を2アウトから失ってしまった。プロのゲームでは中々お目にかかれないゲームとなった。当たり前のことを当たり前にこなせないと勝利は遠ざかってしまうことを改めて感じるゲームとなった。チームとしては、反省しやすいゲームになったということがプラスポイントだろうか?

ヤクルト先発のサイスニードは、相手を圧倒する投球を披露することは少ないのだが、今シーズンはある程度ゾーン内で勝負することが出来ており、圧倒出来なくともある程度試合を作ることは出来ていた。今日は立ち上がりからあまりボールの走りは良さそうではなかったのだが、それでも1回、2回を無失点で抑え、味方も先制点を奪っていたため、悪くない展開になったと思ったのだが、3回にあと1つのアウトを奪うのに大苦戦してしまった。まずは、野間、西川、松山の3連打で同点に追い付かれてしまうと、四球の後、サード村上のタイムリーエラーで勝ち越し点を許してしまう。この地点で1つもアウトを奪えていなかったのだが、その後の満塁のピンチで小園、曾澤で2アウトを奪い、ピッチャーの野村を抑えれば、1点のビハインドで留めることが出来る状況を作ることは出来ていた。しかし野村を追い込みながらも2点タイムリーを浴びてしまったことで、サイスニードの気持ちが折れてしまった。続く堂林にも3ランホームランを浴びてしまうと、その後もアウトを奪えず、野間、西川に連打を浴びたところで降板となってしまった。次のイニングにサイスニードに打席が回ることを考えると、あと1つのアウトはサイスニードに取ってもらいたかったのだが、それすら叶わなかった。そして代わった山本も松山にタイムリー、坂倉に3ランホームラン、上本にソロホームランを浴び、この回一挙に12失点となってしまった。
正直野村のタイムリー、堂林の3ラン辺りまでは、よくある展開ではあったのだが、そこからの5失点は想像を超える失点の仕方となってしまった。サイスニードの乱調も心配なのだが、山本にとってもアピールしなければならない場面でアピール出来なかったことが残念である。
6回の今野の3失点も四球やバッテリーエラーが絡んでおり、今日は全体的に反省材料の多いゲームとなってしまった。

打線は1-12というスコアで迎えた4回に村上の2ベースからチャンスを作ると中村、代打内山壮、塩見、山崎にタイムリーが飛び出し、この回だけで6点を返し、尚も1アウト満塁のチャンスを作り、年に1回程度ある神宮大乱戦にもつれ込むような空気感も漂ったのだが、ここで登板した森浦の前にオスナがダブルプレーに打ち取られてしまい、その空気は萎んでしまった。
今日のヒーローはおそらく森浦の名前を挙げるファンの方が多いのではないだろうか?異様な空気になり始めていた4回1アウト満塁、打者オスナという場面でマウンドに上がり、フルカウントからボール球のチェンジアップでダブルプレーを奪ったシーンは敵ながら「やるな。」と感じさせられた。先日の阪神戦で伊藤将のことを称賛する記事を書いたのだが、森浦もルーキーイヤーからフル回転しながら、しっかり結果を残しているのは凄いと感じる。オスナはオスナでカウント0-2と追い込まれながらもその後カウントを整え、フルカウントまで持っていくことが出来ていたのだが、最後はボール球に手を出してしまった。おそらく森浦ー曾澤のバッテリーは意図的にボールとなるチェンジアップを選択したと思うのだが、異様な空気になっていたとは言え、まだ5点差ある1アウト満塁の場面で押し出しもあり得る球種を選択したことに驚かされた。森浦のボールのキレ、オスナの反応、データなど様々なことを考えた中で選択した球種だと思うのだが、この大胆な配球は敵ながらあっぱれである。森浦ー曾澤のバッテリーが一枚上手だったと言うしかないだろう。続くイニングも森浦に三者凡退で抑え込まれてしまい、完全にヤクルトの反撃ムードは断ち切られてしまった。

そして心配なのが、塩見である。昨日、今日と猛打賞の活躍を見せてくれたのだが、6回の打席で右足に自打球を当ててしまい、続く7回の守備からベンチに退いてしまった。ようやく状態が上向いてきたところで、負傷ということで心配である。こういう所が塩見らしいと言えば塩見らしいのだが、こういうらしさは、徐々に改善していってもらいたいものである。

明日からのDeNA戦も決して簡単なゲームにはならないはずである。今日のようなつまらないミスで試合を壊さないようにしてもらいたいものである。

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