ヤクルト3xー1DeNA
ヤクルトを応援し始めて37年の月日が経過する。どこの球団のファンの方の多くも同じだと思うのだが、ヤクルトを応援し始めて以降、チームのスーパースターとともに歩ませてもらった37年間でもある。野手であれば若松、池山から始まり、古田、岩村、青木、バレンティン、山田、村上、投手であれば石井一、伊藤智、高津、五十嵐、石川、館山、奥川など挙げればその他にも多くの選手の名前を挙げることが出来る。私がヤクルトファンになった1988年から数年間は、まだFA制度というものがなく、野茂のメジャー挑戦以前という時期だったため、スーパースターが誕生すれば、そのまま同一球団でプレーし続ける選手が多かった。しかし野茂がメジャーへ挑戦し、FA制度が出来上がって以降は、各選手がより条件の良い球団でプレーすることが出来る時代へと変化していった。そうなるとスーパースターが引退まで1つの球団でプレーし続けるということ自体が非常に貴重なものとなっていった。
スーパースターがチームを離れてしまうことは、ファンとしてはとても寂しいものである。しかし、だからこそスーパースターが贔屓球団に在籍している時には、その幸せを噛み締めたいと思っている。今日の村上の特大サヨナラ2ランホームランは、村上がヤクルトに在籍してくれている喜びを噛み締める一発となった。
9回表のピンチを何とか凌いだヤクルトは、その裏先頭の内山がヒットで出塁し、神宮球場のヤクルトファンは、続く村上のバットでサヨナラ勝利を決めてもらいたいと願っていた。そんな雰囲気が球場全体を支配する中でDeNA中川が投じた初球のストレートは、ど真ん中やや高めのいわゆる「ホームランボール」と呼ばれるような失投だった。このボールを村上は見逃さなかった。強振した打球は、打った瞬間村上自身もホームランを確信するバックスクリーンへの特大サヨナラ2ランホームランとなった。おそらく中川ー戸柱のバッテリーは初球は高めのボール球を投げるつもりだったと思うのだが、そのボールが真ん中に入って来た。村上からすれば甘いボールに感じたと思うのだが、そのボールをミスショットせずにバックスクリーンへ運んでしまうのが村上の凄さである。2021年、22年の村上は「ここで打ってもらいたい。」と感じる場面でことごとく結果を残すとんでもないバッティングを披露してくれていた。その後2年は、やや低迷し、今年は怪我で長期離脱するなど苦しんでいた。しかし、村上がいるといないとでは、チーム状況、相手チームが感じるプレッシャーは大きく違ってくる。村上が不在の間ヤクルトは低迷し、すでにリーグ優勝は目指せないような状況に陥っており、CS進出もほぼ絶望的な状況である。これだけで村上のチームに与える影響の大きさを感じることが出来る。
そして昨日、今日の豪快なホームランである。この2本のホームランはチームを勝利へ導く一発となり、村上がいるからこその勝利だと感じている。来シーズン村上がヤクルトにいないことはほぼ確定である。そんなシーズンだけに残りの44試合でヤクルト村上宗隆の姿を目に焼き付けたいと思っている。スーパースター村上宗隆がヤクルトにいることの幸せを噛み締める夜となった。
投手陣では、ランバートが前回の巨人戦同様、パワーで相手打線をねじ伏せるような投球で7回1失点と先発投手としての役割を十分に果たしてみせた。前回、今回と7イニングで2桁奪三振を奪っていることが目につく部分である。元々力のあるボールを投げ込んでいたのだが、前回、今回とストレートで空振りを奪えるようになってきている。これまで中々安定しなかったコントロールも前回、今回はまずまずだった。これだけ力でねじ伏せるスタイルが定着するとは思わなかったので、驚いている部分もある。初めての日本の酷暑という環境下でコンディション作り含めて非常に難しいと思うのだが、疲れが溜まるはずであるこの時期に投球内容を改善してきていることに好感を持つことが出来る。今日の投球も見事だった。それでも勝ち星に繋がらなかったのは残念だったのだが、今日は8回、荘司、9回大西と無失点で凌ぐ中でチームは劇的な形で勝利を手にすることが出来た。
ここまで来たらカード3連勝を狙ってもらいたい。ほぼ絶望的であるCSについても最後まで諦めずに戦ってもらいたい。
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コメント
不世出のスラッガー村上の凄さ。いるといないとではここまで違うのかと思い知らされますね
復帰してからチームの空気が違いますもんね
saboさんへ
村上に関しては、いるといないとでは、チームの姿が変わってきますからね。それ程偉大な選手なのだと思います。