井上拓真が那須川天心を判定で下す!

ボクシング


【記事全文】井上拓真が天心倒した!13カ月ぶり世界王座復帰 尚弥も声枯らし後押し“ボクシングのプライド”示した! – スポニチ Sponichi Annex 格闘技




事前記事はこちらから→「那須川天心VS井上拓真 | ヤクルトファンの日記

井上拓真と那須川天心によるWBCバンタム級王座決定戦は、期待通りの白熱した戦いとなった。
1ラウンド目から身体を小刻みに動かして主導権を握りに行ったのは、井上拓だった。リーチ差で上回る那須川相手に少しでも自分の距離に持ち込もうと手数を出している姿が印象的な立ち上がりとなったのだが、「動」の井上拓とは対照的に那須川は「静」の動きで距離を保とうとする姿が見られた。時折得意の左ストレートをヒットさせるなど、簡単には井上拓の距離にはさせず、1,2ラウンドはポイント上は那須川が取ったように感じるラウンドとなった。
それでも井上拓は、3ラウンド以降も手数を出しながら自分の距離に持ち込もうとプレスを強めていった。そのプレッシャーに徐々に那須川が飲み込まれ行くような展開となった。私の中で明確に井上拓がペースを握り始めたと感じたのは、6ラウンドだった。接近戦での細かいパンチがヒットし、井上拓の距離で井上拓がやりたいボクシングが出来ているように感じた。この辺りから井上拓と那須川の手数の差が気になるようになっていった。
それでもペースを握り返そうとする那須川は、8ラウンドに井上拓をロープ際に追い詰める場面があったのだが、カウンターを狙う井上拓の前にパンチを出すことが出来ず、ロープ際から脱出されて、逆にパンチを浴びる場面があった。この8ラウンドを見た時に、那須川は手詰まり感を感じ始めているかな?という印象を持った。
8ラウンド終了後の公開採点で井上拓が76―76 、77―75、78―74と2-0でポイント上はリードをしており、那須川は攻める他なくなったのだが、それでも井上拓は、那須川にペースを握らせることはなかった。細かいパンチで距離を潰し、相手のパンチは丁寧なブロッキングで殺し、那須川が状況を打開する術を与えなかった。
これまで井上拓は、実力派の日本人ボクサーと数多く対戦してきたのだが、その時と同様の戦い方で勝利を引き寄せてみせた(堤戦では堤の圧力と手数の前に力負けしてしまったのだが…)。今日のボクシングを見て、「あー。井上拓真は、こういったボクシングをフルラウンドに渡ってハイレベルで持続できるボクサーだったな。」ということを思い出させてくれた。
天才那須川相手に明確に実力差を見せ付けての判定勝利は、見事という他ない。完勝と言って差し支えない内容だったのではないだろうか?
敗れた那須川も1ラウンド、2ラウンドと簡単には井上拓にペースを握らせず、劣勢になった以降も何とか状況を打開しようと試合中に試行錯誤する姿に格闘センスの高さを感じさせてくれた。それでも今日は、井上拓の前に明確なダメージを与えられるだけの攻撃を繰り出すことが出来なかった。
井上拓も那須川も100%仕上げてリングに上がっていることを感じることが出来た今回の王座決定戦は、エンタメ性も高く、「プロ」の試合として最高級の一戦になったと感じる。見ている者の心を躍らせる日本人対決となった。両者に大きな拍手を送りたい。

P.S そして前座で行われた坪井ークアドラスがこれまた凄い試合でしたね。実績十分の元世界王者クアドラス相手に完勝した坪井も本物の実力者ですね。




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