開幕！リーグ3連覇、日本一奪回へ向けて。さぁ、行こうか！

ヤクルト４－０広島

2023年の開幕戦は、小川が好投し、村上、オスナに一発が飛び出し、山田、若手も躍動するヤクルトにとっては理想的なゲームとなった。開幕戦は１／１４３という考え方は間違っていないのだが、ファンにとってはやはり特別なゲームである。そのゲームを理想的な展開で勝利した余韻に浸りたいと思う。

開幕投手の小川と大瀬良はどちらも経験豊富な投手らしく、開幕戦にきっちり仕上げて来ていた印象である。ボールのキレは両投手ともに抜群であった。結果が違った一番の理由は、「ヤクルトには村上がいた。」ということに尽きるのではないだろうか？
ヤクルトは、初回に先頭の濱田がヒットで出塁したのだが、青木、山田が倒れ、2アウト1塁という場面で村上に今シーズン初打席が回ってきた。広島バッテリーは、執拗に村上のインハイを攻め、村上にインコースを意識させた後でアウトローのボールゾーンに緩いカーブを配してきた。強打者を打ち取るためのセオリー通りの配球だと感じたし、大瀬良もどのボールも完璧なコースに投げ込んでいるように感じた。しかし村上は多少上体が突っ込み気味になりながらも、下半身で粘り、そのカーブを捉えると、打球はバックスクリーン左に飛び込む、先制2ランホームランとなった。昨シーズン何度も見させてもらった見事なホームランだった。相手エースのほぼ完璧な投球をも打ち崩してしまう村上はやはり特別な存在である。WBCを経験して、また一回り大きくなった姿を開幕戦の第一打席から見せてくれた。この一発で試合の流れを掴むことに成功したヤクルトと後手に回らざるを得なくなった広島という構図のゲームになった。
その中でもう一つゲームのポイントとなったのは、6回表の広島の攻撃だったのではないだろうか？先頭の菊池をエラーで出塁させてしまうと、ここで広島ベンチは、大瀬良に代わって田中を代打で起用してきた。おそらくは、小川の状態を見て、この回に攻勢をかけて、1点でも返しておきたいという考えの下での代打起用だったのではないだろうか？小川は、その田中にあわや右中間を破られるというような当たりを許してしまうのだが、センター濱田の守備範囲内であり、事なきを得た。そしてこの場面、一塁ランナーの菊池が打球判断を誤り、帰塁していなかったため、ダブルプレーとなり、両チームにとって、非常に大きなプレーとなった。菊地の走塁自体はミスなのだが、一連の采配、プレーの全てが初回に飛び出した村上の2ランホームランがあったからこそのプレーのようにも感じた。野球の面白さと難しさを感じる場面となった。
そんなプレーもあった中なのだが、小川の投球は初回から安定していたし、隙を見せない丁寧な投球を披露してくれていた。投球フォームは、どちらかと言えばルーキー時代のフォームに少し戻しているようにも感じ、「ライアン」っぽさが戻ってきていた。昨シーズンからよく用いるようになった遅いチェンジアップも効果的に使いながら、キレのあるストレートと豊富な球種で広島打線を抑え込んでいった。7回で82球を投げ、被安打３、与四球１の無失点という数字は、開幕投手としてほぼ100点といった数字ではないだろうか？元々開幕戦でも安定した投球を見せてくれることが多かった小川が、今年は完璧な投球を見せ、久々に開幕戦の勝ち投手になってみせた。
8回、9回は、清水、星を起用し、盤石な形で勝利してみせた。リリーフ陣の起用法については、今日の時点でもまだどういった起用法をしてくるか見えない部分があったのだが、一応清水は基本は8回、9回は田口という形になるのだろうか？オープン戦から好調の星は、今日も物凄いボールを投げていたため、今の状態であれば厳しい場面も任せられそうである。しかしこの辺りはもう少し様子を見てみたい。ある程度役割を固定して戦うのか、相手を見ながら日替わりで起用するのか、はたまたリリーフ陣もほぼローテーション制のような起用になるのか分からないのだが、色んな起用法が考えられそうである。
打線は、村上の2ランホームラン以降は、大瀬良に抑え込まれていたのだが、6回に代わった河野からオスナがソロホームランを放ち、リードを広げると、8回には、山田、オスナのヒットで作ったチャンスで中村がスクイズを決め、大技、小技で追加点を奪ってみせた。
村上の存在は際立つのだが、村上の後ろを打つオスナが猛打賞、昨シーズン苦しんだ山田が2安打2盗塁と身体のキレの良さを見せてくれた。
塩見、サンタナが欠ける中で、どういうオーダーを組むか注目された部分もあるのだが、1番センター濱田、2番レフト青木、3番セカンド山田、4番サード村上、5番ファーストオスナ、6番キャッチャー中村、7番ライト内山、8番ショート長岡、9番ピッチャー小川と昨シーズンのレギュラーメンバーの打順は変えず、塩見とサンタナが不在の所にそのまま濱田と内山をハメ込む形をとった。昨年打線が線として機能した部分を重視したオーダーだと感じる。今日のゲームでは、濱田、内山にもヒットが飛び出すなどある程度機能していたため、主力はある程度打順が固定される形となりそうである。

開幕戦を理想的な形で勝利したことにより、明日からのゲームは落ち着いて試合に入れそうである。リーグ3連覇、日本一奪回を目指すチームにとってこれ以上ない開幕戦になったのではないだろうか？

P．S　広島では「捕手坂倉」が気になりました。この坂倉が好守で機能するようであれば、広島にとって大きな武器になると感じます。しかし今日は守備面で非常に苦労していることが素人目にも伺えました。ヤクルトとすれば、この坂倉に明日以降もプレッシャーを掛け続けたいですよね。

※Wordpressに移行してから初めてのシーズンとなりますが、今シーズンも出来る限りブログ記事の更新を続けていきたいと思います。よろしくお願いします。

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