第95回センバツ高校野球で印象に残った選手

高校野球


第95回センバツ高校野球は、本日決勝戦が行われ、山梨学院が報徳学園を下し、山梨県勢として初の優勝に輝いた。声出し応援も復活するなど、コロナ禍前の甲子園の雰囲気が戻ってきた大会ともなった。私自身は、ほとんどリアルタイムで観戦することは出来なかったのだが、印象に残った選手を数名ピックアップしてみたい。

投手
前田 悠伍(大阪桐蔭)

・昨年に続いて、この投手の名前をトップで挙げたいと思う。夏の選手権での下関国際戦と似たような形で準決勝で報徳学園打線に掴まってしまったのだが、投手としての総合力は世代トップと見て間違いないだろう。正直去年のセンバツでの投球の方が印象的であり、どこか伸び悩んでいる部分もあるのかな?と感じる部分もあったのだが、ストレート、変化球ともにキレ、コントロールは超高校級ではないだろうか?相手の様子を見ながら投球できる冷静さも併せ持っており、高校生が攻略することは難しい投手である。ドラフト1位指名もあり得る逸材だと感じる。

平野 大地(専大松戸)
・高卒即プロが狙えるという意味で、この投手の名前を挙げたい。まだまだ春先の大会であり、本来のボールを投げ込むことは出来ていなかったと感じるが、下半身を中心にしっかり鍛えられている印象であり、夏に向けてどの程度ボールの迫力が増すのか楽しみである。今大会で評価を上げることは出来なかったかもしれないが、しっかりコンディションが整いさえすれば、ドラフト上位も見込める投手だと感じる。

高尾 響(広陵)2年
・小柄ながらキレの良いボールをコントロール良く投げ込む、野村祐輔や河野佳の系譜を継ぐ投手である。高校レベルであれば大崩れする姿が想像出来ず、計算の出来る投手だと感じる。身体のサイズがなく、良い意味でも悪い意味でも「よくまとまった好投手」という評価が聞かれてきそうなのだが、野村や河野を目標に将来プロを視野に入れてもらいたい投手だと感じた。

森岡 大智(能代松陽)
・登板した2試合とも角度のあるストレートと縦の変化球を効果的に使い、相手打線に的を絞らせなかった。特に大阪桐蔭戦での快投は印象に残るものとなった。まだ身体が細い印象なのだが、コントロールやマウンド捌きも高校レベルでの十分合格点を与えられる投手であり、今後の成長曲線が楽しみな投手である。

林 謙吾(山梨学院)
センバツ優勝投手である。投手としての基本が出来ており、吉田監督によく鍛えられているのだろうな?と想像することが出来る投手だった。おそらくアウトコースへのストレートには絶対の自信があるのではないだろうか?多くの試合を1人で投げており、時代に逆行するような起用法にはなってしまっていたのだが、最後まで大きく制球を乱さなかったのは、投球フォームが安定している証拠なのではないだろうか?打者も仕上がってくる夏にどれだけの投球が出来る追ってみたい投手である。

東恩納 蒼(沖縄尚学)
・上記の高尾、林と同様に「よくまとまった好投手」であった。流れるような投球フォームがきれいで、サイズの小ささが気にならなかった。スピンの効いたストレート、小さく動かす変化球のコントロールにも優れ、おそらくは指先感覚に優れた投手であることを感じさせてくれた。

高卒即プロが狙えるという意味では、やはり前田、平野くらいなのかな?という印象なのだが、センバツで映える好投手という意味では、コントロールがまとまっていた高尾、林、東恩納が印象的だった。そしてたまたまリアルタイムで観戦することが出来た森岡の角度と縦の変化は、魅力的だった。
最後に一人隠し玉的に名前を挙げたいのが、村山龍成(鳥取城北)である。たまたま見ていた東邦戦でリリーフとして登板し、非常に質の良いボールを投げるサウスポーに感じたのだが、打者1人で交代となってしまったため、どういう投手なのかはっきり確認することは出来なかった。それでもしなやかなフォームのサウスポーはそれだけで魅力的なため、もう少し見てみたいと思わせる投手だった。

野手
堀 柊那(報徳学園)捕手

前評判通りのフットワークの良さと肩の強さを見せ付けてくれた。素人が見ても良さが分かる捕手というものは中々現れないものであるが、堀はそういった凄みを感じさせてくれる捕手だった。「好チームに好捕手あり。」という言葉がぴったりハマる世代№1が狙える捕手である。

真鍋 慧(広陵)内野手
・190センチ近い高身長ではあるのだが、バッティングは決して雑ではなく、今後身体が出来てきたときにどういった選手になるのか楽しみなスラッガーである。リーチの長さがプラスにもマイナスにも働く可能性があるのだが、現時点では魅力の塊である。佐々木麟太郎(花巻東)、佐倉俠史朗(九州国際大付)との出世争いは楽しみである。

知花 慎之助(沖縄尚学)捕手、外野手
・この選手はシンプルに見ていて面白い選手だと感じたし、野球センスも抜群だと感じた。捕手としては、東恩納をはじめとする投手陣をリードし、打者としては積極的にスイングを掛けながら、しっかりボールにコンタクトすることが出来ていた。おそらく捕手としての総合力という部分ではまだまだこれからの選手だと思うのだが、どんな役割でもこなせそうな楽しみな選手である。

その他では、しっかりチェックすることは出来なかったのだが、山口祥梧(龍谷大平安)のショートとしての動きの良さと打撃センスが印象に残った。

夏に向けてもう少しチェックする機会を増やしていきたい。今大会も面白い大会になったのではないだろうか?




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