チームも個人も自信を失っているのでは?

2023試合結果


ヤクルト7-7広島(延長12回)

5時間1分に渡る総力戦は、引き分けに終わった。序盤に大きく試合が動きながら、後半は、リリーフ勝負の我慢比べとなった。ヤクルトは本塁での憤死が3回と、後1点を奪い取ることが出来なかった。2連覇を達成した選手、首脳陣が今シーズンはもがき苦しんでおり、その中で徐々に自信を失ってしまっている部分はあるのではないだろうか?結果が出ない中で精神的にも追い詰められてしまい、思うように身体が動かなくなってしまっているのではないか?と感じる場面が目立ったゲームでもあった。
今日は映像が見れていないため、簡単に振り返りたい。

高橋奎二
・今日は初回に2アウトランナーなしから6失点を許してしまうなど、2回6失点でKOされてしまった。今シーズンは、シーズン前にWBC日本代表に選ばれたのだが、その時からWBC球に上手く馴染めないとの報道があり、本番でも出番は限られていた。シーズンに入ってからも高橋らしい打者を圧倒するような投球は影を潜めてしまい、「よく粘ったな。」というゲームは、いくつかあったのだが、「快投」と表現したくなるような投球は、ここまで皆無だった。今日は制球がバラつき、ボールの威力も感じない中で、初回に末包に満塁弾を浴びるなど、6点を失ってしまった。おそらくは、自分の感覚と身体の動きにズレが出てしまっているのではないだろうか?好調時の高橋の投球を見たいといつも願っているのだが、ここまで来てしまうと、今シーズンは難しいのかもしれない。

村上宗隆
・開幕戦はホームランを放つなど、WBCでのプチスランプを経て、シーズンでは爆発することを期待したのだが、今シーズンは精彩を欠く場面が目立っている。打撃に関しては、何度か復調傾向にあるかな?と感じる時もあったのだが、継続して結果を残し続けることが出来ていない。先週は、体調不良による特例抹消もあり、復帰した以降、中々状態が上がってこない。1年目から着実に成長しているように感じたサードの守備に関しても今シーズンは、キャッチング、スローイングともに不安定であり、イージーミスと呼ばれてもおかしくないようなエラーも数多くある。村上の実力を考えれば、打撃面も守備面も大いに物足りない数字が残っている。もちろんメカニック的な原因があるとは思うのだが、多少なりとも精神的なダメージもあるように感じる。村上宗隆は、こんなものではないはずである。

山田哲人
・ヤクルトが誇るスーパースターではあるのだが、ここ数年苦しみ続けている印象である。昨シーズンはキャプテンとして苦しみながらもリーグ優勝に貢献し、山田の新たな姿が見られたのだが、精神的に苦しんでいる様子は痛い程伝わってきた。今シーズンはコンディション不良も重なる中で、レギュラーを獲得して以降では、最も苦しいシーズンになっているのではないだろうか?山田に関しては、若かった頃に比べて、身体のキレや反応速度が鈍ってきているように感じる。自分の変化を認識した中で打撃面のアプローチを模索している様子が伺える。もう一度「強いヤクルト」を背中で引っ張るような姿を見てみたい。今日のゲームでは打撃の内容は良くなかった。何とか持ちこたえてもらいたいのだが…

長岡秀樹
・昨シーズン、ショートのレギュラーを獲得し、リーグ優勝に大いに貢献し、今シーズンの更なる飛躍が期待されていたのだが、今シーズンは、打撃面で苦しみ続けている。今週は送りバントを決められず、ダブルプレーに倒れてしまうことが続いてしまい、昨日、今日とスタメン落ちしていたのだが、今日は、8回の守備から試合に出場すると2度のエラーを犯してしまい、そのうちの1つは、同点に追い付かれる起点となってしまった。元々守備は上手い選手であり、特にスローイングは安定しているのだが、今日はスローイングも崩れてしまった。バントについても、昨シーズンは、そこまで失敗した印象がないため、いくつかのミスが重なる中で思うように身体が動かなくなっているように感じることがある。ここで潰れてはならない逸材だと思っているため、長岡の復調に向けて本人だけでなく、首脳陣も一緒にスランプ脱出の方法を探ってもらいたい。

今日のゲームは、2-6というスコアから、丸山和の2点タイムリー2ベース、サンタナの3ランホームランで逆転したのだが、5回には、2アウト2塁から武岡のヒットでホームを狙った古賀が刺されてしまい、6回には、1アウト1塁から村上の2ベースでホームを狙った青木が刺されてしまい、10回には2アウト2塁の場面で島内のワイルドピッチの際に、一気にホームを狙った丸山和が刺されてしまった。コリジョンルールが制定されて以降、ホームでのクロスプレーは、これまで以上に攻撃側に有利となっており、微妙なタイミングであれば突っ込ませるのが基本だとは思うのだが、1試合に3度ホームで憤死してしまうとなれば、考えなければならない。今日の3度の憤死については、いずれも「Go!」の判断で良かったのか?それとも止めるべき場面だったのか?河田コーチ含め、首脳陣で振り返らなければならない。

マツダスタジアムで勝てないことについては、選手や首脳陣が自信を失っているかどうか分からないのだが、今日のゲームはチーム内で焦りや自信の喪失を感じる場面が目立った。追い付かれた8回以降は、ビジターゲームでありながら、リリーフ陣がよく踏ん張ってくれたのだが、マツダスタジアムでの勝利は持ち越しとなってしまった。

一度失ってしまった自信を取り戻すことは決して簡単なことではないのかもしれない。実践と練習を積み重ねながらもう一度本来の姿を取り戻してもらいたい。




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コメント

  1. 超匿名 より:

     この週が東京ドームからマツダという日程を見て嫌な予感はしていました。それでも一つは勝ってくれると期待していたのですが…
     去年マツダで猛威を奮った村上が一発を封じられているのに加えて、率も残せないのが勝ちが遠い原因の一つでしょう。シーズン通して四番をほぼ完璧に抑えているのだから、本人が不振というだけではなく、去年自らのホームで好き放題に打たれたのを恥じて、相当研究した上でシーズンに臨んだのだと思います。
     高橋の結果は無惨だったの一言です。左腕エースへの道は遠そうです。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      確かに昨シーズンはマツダスタジアムでも村上はよく打ちましたよね。ホームランを放って相手ファンからも拍手が起こるという場面もありましたよね。今シーズンは広島バッテリーが一枚上手ですかね。

  2. sabo より:

    強いチームと弱いチームとは別に勝っているチームと負けているチームという見方がありますよね

    野球は確率のスポーツで現代は特にデータが集めやすい。他のスポーツより一発逆転の起こりやすいスポーツですが、プロ野球は143試合もあるため調子の良し悪しや運の要素は1シーズン通すとデータ通りに平均化されやすいと思います

    そんなこと選手も監督もコーチ陣もみんな分かってるはずなのにデータ(から導き出されたチームの野球スタイル)から逸れていくチームに共通するのが負けているチームだと感じます
    分かり易いのは負けているチームはバントが増える。ヤクルトも今年はバントが増えました。主力選手の離脱があるとはいえバントが多い。ヤクルトに限らず連敗中はバントが増える気がします
    あとはチャレンジやギャンブルといったプレーも増える。チャレンジやギャンブル自体が悪いことではないですが普段でもチャレンジしたか、連勝中でもチャレンジするシチュエーションだったか。本来のプレーや作戦とずれていってしまうのが負けているチームが余計にドツボにハマる。
    ヤクルトは連敗しがちなチームであるのでこういった部分を克服しないといけないと感じます

    • fiys より:

      saboさんへ

      勝っているチームと負けているチームという見方はありますよね。もしかするとファンの方がその辺りは敏感かもしれませんね。負けが込むと1つのプレーを引きずりやすくなる部分はあるかもしれませんね。

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