力負け。かなり厳しくなった印象。

日本シリーズ第2戦
ヤクルト0-4ソフトバンク(0勝2敗)

予想してはいたのだが、やはりバンデンハークは好投手だった。今のヤクルト打線の状態を考えるとワンチャンスを活かして1-0で勝つくらいしか方法はなかったかもしれない。シーズン前にヤクルトとソフトバンクは似たチーム同士と書いたと思うのだが、実力差は大きいようだ。今日の1敗で0勝2敗となりかなり厳しくなったと言わざるを得ない。それでもヤクルトは元々チャレンジャーという立場である。休養日を挟んで、ホーム神宮に戻ることになるため気持ちを切り替えてもらいたい。

ヤクルト先発の小川は、交流戦で滅多打ちにあったソフトバンク相手にリベンジを誓っての登板となったが、昨日の石川同様5回持たずにKOとなってしまった。初回のピンチを凌いで2回、3回と三者凡退に切り抜けた辺りは昨日の石川同様乗って行けるかな?と感じさせたのだが、4回に柳田に四球を与えると続くイ・デホに初球のカーブをレフトスタンドに運ばれてしまった。カーブでタイミングを外しにかかったのだが、イの下半身は崩れていなかった。コースは甘めだったが、イのバッティング技術を誉めるべきホームランだったと思う。しかし相手のバンデンハークの状態からして、この2点はあまりにも痛かった。打線が武田、バンデンハークからそんなに得点を獲れないことは予想されていただけに先制点を許してしまうと厳しいことは間違いない。昨日の石川も今日の小川も3回までは無失点に抑えていたため強く責めるわけにはいかない部分もあるのだが、やはり先制点を許してしまってはソフトバンクに勝つことは出来ない。左右のエースで1つも勝てなかったのはあまりにも痛かった。

リリーフ陣も昨日に続いてピシャリと抑えた投手が1人もおらず、常にソフトバンク打線にプレッシャーを掛けられていた印象が残った。5回のピンチは秋吉が球威で押し切り、松田を三振に仕留めたのだが、回跨ぎとなった6回に中村のホームランと福田のタイムリーで2点を追加されてしまった。今シーズンフル回転してきた秋吉は、最後の最後となる日本シリーズで全力を出しきろうとする姿は伝わってくるが、ボールはだいぶ荒れている。それでもこのシリーズは秋吉を使わないという選択肢はもうないだろう。頑張ってもらうしかない。
オンドルセク、久古はランナーを出しながらも何とか0点で凌いで見せた。試合の大勢が決まった中での登板だったが、得点を許さなかったことは気分的には良かったのではないだろうか?

それにしてもソフトバンクの各打者のバッティング技術は素晴らしい。選球眼は良いし、追い込まれても簡単にはアウトになってくれない。際どいボールはカットされてしまうため投手は常に苦しい投球を強いられている。またランナーを出した時にも足を絡めてプレッシャーを掛けてくるため休まる暇がない印象である。隙のない攻撃陣である。

打線は昨日から多少オーダーをいじってきた。1番に上田、7番に今浪、8番に中村、9番に比屋根というオーダーとなった。初回に上田がヒットで出塁し、昨日の畠山のホームランからのいい流れで攻撃できるかな?と感じたのだが、続く川端の初球に盗塁を刺されてしまい、流れを引き寄せることは出来なかった。但し、この選択に関しては全く責めるつもりはない。バンデンハークを崩すためには盗塁を含めて仕掛けていくというのがヤクルトベンチにはあったはずである。この場面はキャッたーの高谷が完璧な送球を見せたため、チャンスは広がらなかったがこれくらい積極的に仕掛けなければバンデンハークは崩せない。事実4回には2アウトから山田がヒットで出塁するとすぐさま盗塁を仕掛けて成功させてみせた。4回も結局は畠山が三振に倒れ得点は奪えなかったのだが、これくらい仕掛けなければ得点チャンスは巡ってこない。昨日の4安打に続き、今日は3安打である。今日は四死球もエラーでの出塁もなかったため上田の2本のヒットと山田のヒットによる3回しか塁上にランナーを出すことが出来なかった。「バンデンハークの対策はよく練っているのだろうな。」と感じさせる攻撃はしていたと思うのだが、それでもバンデンハークの実力の方が上だった。あれだけの投球をされてしまってはどうすることもできない。とにかく3戦目に向けて切り替えるしかないだろう。

昨日、今日と武田、バンデンハークにほぼ完璧に抑え込まれてしまったが、この状況はある意味では予想出来たことでもある。理想は押されながらもワンチャンスを活かして先制し、そのまま逃げ切ってどちらか1つ獲れればと思っていたのだが、そうはいかなかった。この2戦でソフトバンクとの実力差を痛感したのだが、それでも下手にオーダーをいじる必要はないように感じる。上田は当たっているし、色々言われるが川端、山田も私はそこまで悪くないと感じている。雄平とバレンティンはかなり心配なのだが、スタメンを外してしまうと打線の迫力がなくなってしまう。
神宮に戻ってDHが無くなるので比屋根は外すことになると思うのだが、シーズンのままの形で勝負するしか方法がないチームだと思う。武田、バンデンハークに比べれば中田、摂津の方がチャンスは作れるはずである。先制点を取って5点以上奪ってもらいたい。

P.S ソフトバンクはやはり隙がないですね。分かってはいたのですが、今宮の守備範囲と肩の強さ、柳田の守備範囲の広さはピッチャーを助けていますね。今宮の送球の強さは12球団でも№1ですかね?柳田の守備は、前ソフトバンク監督の秋山幸二氏の西武時代を思わせる優雅さを感じさせますね。こりゃ強いわけだ。

後イ・デホに関しては、山中をワンポイントで使えませんかね?

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コメント

  1. でぶちゃん より:

    痛いなあ、むこうの定石通りになっちゃった。
    自分神宮チケット無いから、行く人は相手の胴上げは何とか阻止してね。
    ファンクラブ抽選は無いわ・・・ほんと今年は30試合くらい観に行ってるのに

  2. sabo より:

    なんというか選手の力量さも大きいのですが、ソフトバンクはかなりヤクルト選手を研究しているな、とベンチワークでも差を見せつけられた気がします
    ソフトバンク打線は意識が統一されており、主軸以外は待球とカットで粘ってきて小川の球数を増やされました

    そこで球数節約のためにカウント稼ぎとしてカーブを多用したところを決められてしまった感じです
    小川の球種の中で一番被打率の高いカーブを誘い出されてしまいました
    全力投球で球数を気にせずに攻めないとソフトバンク打線は抑えられませんがヤクルトバッテリーとベンチに欲が出た結果だと思います

    ただ先発に試合を作ってもらいたいなら5回も小川に続投させた方が良かったし、1点も追加点を許さないつもりなら6回は秋吉から久古へ継投すべきです
    なんだか采配に迷いを感じました
    石川も小川もノックアウトされたという印象は無くて上手く翻弄できている中でのわずかな隙をつかれた気分で悔しい

    もっともバットにボールが当たらない打線が一番問題ですが(ナミダ

  3. k より:

    バンデンハークはパ・リーグの打者も打ててなかったので、ある意味で想定内なのであまり尾は引かないかなと思います。
    仮に神宮で3連勝してもヤフオクドームで、またこの2人が出てくると非常に厳しいですね(武田の方が攻略はしやすい感じがしましたけど) 
    それと気になるのはシーズン終盤やCSと比べると気迫や執念みたいなものが足りなく感じますね、日本シリーズに出る事が目標みたいに映ってしまいます。
    あと山田に右方向にヒットが出たので良かったです、単打で盗塁する山田の本来の姿
    を出せれば勢いも乗ると思います。
    第3戦は神宮ですし圧倒的な強さを誇ったホームなので打撃陣の奮起に期待ですね、(武田やバンデンハークに比べたら中田賢・摂津・スタンリッジは球速も落ちますし厄介な変化球もないから打てない事はないと思うので)特に5番以降はヒットも出てませんから神宮では全く別なチームとして挑んで欲しいです、スイープされたらセ・リーグの他の球団にも申し訳ないので覚悟をもって試合して欲しいですね。 
    あと真中監督はソフトバンク相手に戦力差があることは分かった上で正攻法でシーズン同様の野球で挑んでいるのかなと考えると、ある意味で玉砕覚悟で戦っているのかなと思いました(それなら潔くよくて納得なのですが・・・・)

  4. 匿名 より:

    出てくる中継ぎが殆ど打ち込まれているのが……。
    水物と呼ばれている打線よりも、個人的にはこちらの方が気になります。
    特に秋吉、ロマンが打たれてるのがすこぶる良くないです。
    勝ち継投まで打たれるとなると、あのホークス打線相手に先発が7、8回まで持ちこたえないといけない事になりますからね。

    それからセオリーを無視している事を承知で言うと、今日はバーネットを出して良かったのではないかと思います。
    正直な話、出てくるピッチャーの尽くがここまで抑えられないとなると、ホークスはバーネット相手にも対抗策を有しているのではないかと不安でならないのです。
    もし抑えられたら来たるべき試合への大きな精神的支柱になりますし、たとえ打たれたとしても相手の狙い球などを探れることは無駄にはならないでしょう。
    この正攻法が通じない、暗中模索の状態の中ではこうした自爆特攻策も有効なのではないかと思います。

  5. 匿名 より:

    負けなしの怪物、バンデンハークを攻略するのは至難の業と予想してましたが、あれは仕方がなかったと思いました。

    次は神宮ですし、最後まで信じていこうと思います。

    次は杉浦が先発だと思いますが、なんとしても勝って、来年のローテーション入りにつなげるべく株を上げてくれたら幸いです。

  6. FIYS より:

    > でぶちゃんさんへ

    そうですね。ソフトバンクの狙い通りに進んでしまいましたね。神宮で巻き返してもらいたいですね。

  7. FIYS より:

    > saboさんへ

    ソフトバンクは強いですね。

    久古の使い所は、柳田か中村辺りでないと代打を出されてしまうと思うので難しい部分もあると思います。

  8. FIYS より:

    > kさんへ

    バンデンハーク以上の投手はいないと思うので、明日からの神宮3連戦で打線の奮起に期待したいですね。

  9. FIYS より:

    > ーさんへ

    そうですね。短期決戦なのでバーネットを投入しておくことも1つの作戦ではありますよね。逆に球筋に慣れさせないために無理には使わないという考え方もありそうですが…

  10. FIYS より:

    > ーさんへ

    明日は杉浦っぽい雰囲気ですね。まずは打線が援護してほしいですね

  11. パイン より:

    バンデン対策練っていましたかね。
    ホークスやパリーグのファンが見れば「何もやってねえな」と思うんじゃないでしょうか。

    普段どおりの野球で圧倒されたというところではないでしょうかね。
    川端、山田、畠山が2倍の6人並んだくらいの打線の厚みがありますよね。

    普段どおりに戦えるのは神宮だけです。
    福岡ではそれが通用しないと分析出来ていなかったのなら、すでに後手を踏んでいましたね。

    ある程度の失点は覚悟の上で、いかに強力な先発を崩していくかに注力しなければ、
    このシリーズ勝ち抜くことは望めないと思いますね。
    メリハリのある攻めも粘りも見られず残念でした。

  12. FIYS より:

    > パインさんへ

    私は、バンデンハークの出来が良かった。という見方をしました。

    ただ結果的には抑え込まれたので、対策は失敗に終わったと言って良いのかもしれませんね。

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