８－８。よく追いついた。（生観戦）

ヤクルト８－８西武（延長12回）

6月4日のゲームは神宮球場で生観戦できたため普段とは違ったテイストの記事になりますが、ご了承下さい。
昨年の記事はこちらから→「20安打で13得点！楽しかった！（生観戦）」

今年も昨年に引き続き、3塁側のマイナビシートで観戦する事が出来た。子どもが1人増え、３才半が１人と７ヶ月が１人という状況なのだが、マイナビシートであれば座席や周りのスペースを広々と使う事が出来るため、全く問題はなかった。周りの観客も子ども連れの観客が沢山いた。今年も楽しく観戦する事が出来た。

試合の方はというとヤクルト先発の星が初回から制球に苦しみ、最終的には西武打線の圧力に屈してしまった。２回までは何とか無失点で切り抜けていたのだが、３回に１アウトから源田に四球を与えると盗塁と中村の悪送球の後、秋山に先制タイムリー２ベースを浴びてしまった。その後四球２つでランナーを溜めてしまうと、メヒアに満塁弾を浴びてしまい、この回だけで５点を失ってしまった。何とか５回まで投げきったのだが、被安打７（被本塁打１）与四死球６の６失点と厳しい結果となってしまった。ストレートでも変化球でも中々空振りを奪う事が出来ないため、苦しい投球に終始してしまった印象である。私の中では今日の星の投球が「星の実力」なのかな？と感じた。西武打線に対処するだけの術をまだ持っていない印象である。

リリーフ陣では、成瀬が浅村に不運なヒットを打たれた後に中村に２ランホームランを浴びてしまった。バレンティンのまずい守備が重なっての失点だったのだが、成瀬自身としては、右バッターも抑えられるところを見せておきたかっただけにマウンドでもショックを隠せていなかった。残念な一発となってしまった。
しかしその後のリリーフ陣は山本、中島、秋吉、ルーキ、近藤と６イニングを被安打１に抑え込んでみせた。敗戦濃厚な場面での登板だったのだが、この日１軍に登録されたばかりの山本、中島が良い仕事をしてくれた。その流れに乗るように秋吉、ルーキ、近藤も見事な投球を披露してくれた。

打線は３回まで西武先発ウルフの前に１安打に抑え込まれてしまい、勝てる画は全く描けなかったのだが、４回にバレンティンにセンターバックスクリーンへのソロホームランが飛び出すと５回には代打大松のタイムリーでもう１点追加してみせた。しかしその後のチャンスを活かす事が出来ず、直後に２点を失ってしまった事から今日のゲームも大勢が決まってしまったと感じていた。
しかしこの試合はここから粘ってみせた。８回は１アウトからバレンティン、雄平の連打でチャンスを作ると来日初出場となるグリーンが左中間を破る２点タイムリー２ベースを放ち、４点差とすると9回には西武の守護神増田を攻め、荒木の3ベースの直後に山田に2ランホームランが飛び出し、2点差とすると2アウト後、バレンティン、雄平、グリーンの3連打で1点差に迫り、同点のチャンスを作ると西武のルーキー源田の送球ミスで同点に追いつく事に成功する。その後サヨナラの1点は奪えなかったのだが、今シーズンのヤクルトには見られなかった粘りを見せてくれた。

それでは試合を観戦して気になったことをつらつらと書いていきたい。
①新外国人グリーン
・来日初出場初スタメンとなったのだが、3安打３打点とバットで魅せてくれた。バッティングは広角に打ち分ける事が出来そうであり、力強さも兼ね備えていた。大柄な身体つきもどこか親しみやすく、このゲームで神宮のヤクルトファンの心を掴んだと感じる。しかし守備、走塁は相当怪しく、状況判断も上手くはなかった。8回に2点タイムリー2ベースを放った後に大引のセンターフライでタッチアップを敢行し、見事三塁を陥れ、神宮球場は大いに湧いたのだが、点差的にも無理をする場面ではなかった。足が遅くても、守備が下手でも状況判断が伴っていればそれなりに何とかなるのだが、グリーンの場合その状況判断にも不安が付き纏うと感じた。まずはバットで結果を残しながら経験を積んで守備、走塁面にも役立ててもらいたい。
②良くも悪くもバレンティン
・良くも悪くもバレンティンらしさ満載のゲームだった。第１打席からしっかりボールを捉える事が出来ていたのだが、２打席目には特大のホームランを放ち、８回、９回にはヒットで出塁し、チャンスメイクして見せた。特に９回の打席は、６回の不味い守備の事も頭にあったのか追い込まれてからファールで粘り、最後はショートゴロに倒れてしまうが、全力疾走し、何とか内野安打で出塁して見せたのだが、足を痛めそのまま交代となってしまった。足を痛めて交代してしまった部分を含めてバレンティンらしかったのだが、９回の打席の粘りと全力疾走が神宮球場の雰囲気を変えたのは確かである。
③山田の打撃は未だチグハグ
・９回の第５打席で２試合連続となるホームランが飛び出した山田なのだが、バッティングに関しては、正直調子が上向いているとは言えないのではないだろうか？中途半端スイングでの空振りや甘い球を見逃しての三振、ボテボテのゴロやポップフライと相当苦しんでもがいていると感じた。それでも９回の打席のホームランは打った瞬間は普通のライトフライに感じたのだが、そのまま打球が伸びて行って驚いた。８回には中村が大きなレフトフライを放ったのだが、正直打った瞬間は中村の打球の方が良い打球に感じたくらいである。あの打球がスタンドインしてしまうのが山田の凄さなのだろう。それでも状態は良くないと感じた。
④荒木はスタメンで見たい。
・９回に代打で登場し、3ベースを放った荒木は、バットが振れているように感じる。12回のチャンスでもアウトにはなったものの悪くないバッティングを見せてくれた。バレンティンの状態にもよると思うのだが、スタメンのチャンスはありそうである。
⑤秋山の力強さ
・西武では秋山のバッティングが素晴らしかった。以前に比べて力強さが増しており、逆方向にも鋭い打球を飛ばしていた。これまではリードオフマンタイプの選手との印象があったが、この試合では3番という打順にすでに馴染んでいるように感じた。もしかすると日本人野手の中で1，2を争うメジャーに近い選手なのかもしれない。
⑥源田
・最後にタイムリーエラーを喫してしまった源田だが、この日は守備機会が多く、良い意味でも目立っていた。軽やかな足捌き、柔らかいハンドリング、捕ってから投げるまでの速さと、プロの遊撃手の中でも上位の守備力を持っているように感じた。将来「守備名人」と呼ばれるような選手に育つ可能性がありそうである。

試合の感想はそんなところである。

試合以外の部分で気になったことは…
①やはり神宮球場に足を運ぶファンが増えた。
・ファンが素晴らしい雰囲気を作り、選手を後押ししている。このゲームはある意味では、ファンが背中を押して引き分けに持ち込んだゲームだと感じた。
②グッズの充実
・今年もオフィシャルショップを利用させてもらった。昔に比べて本当にグッズが充実している。他球団を参考にしている部分が大きいと思うのだが、このような努力がファン獲得に繋がっているように感じる。
③スタジアム飯の充実
・いわゆるスタ飯も昔に比べて充実している。ヘルメットメニューもヤクルトが考案したものではないと思うのだが、思わず買いたくなる魅力がある。「３１アイス」でもヘルメット型メニューやつば九郎エッグ型の商品があり、子どもも喜んでいた。
④東京音頭の盛り上がり
・昔から盛り上がっていたのだが、最近一段と東京音頭に合わせた傘振りが盛り上がっているように感じる。これも子どもが大いに喜んでくれている。ヤクルトの応援スタイルは世界に注目されるような応援スタイルになる日も近いのかもしれない。
⑤ダイヤのAコラボDAY
・「ダイヤのA」は途中まで漫画で読んでいた作品なので知っていたのだが、意外と青道高校のTシャツや帽子を被っている女性ファンが多くて驚いた。正直言うと上手くチケットが取れれば土曜日の「レディースDAY」を狙っていたのだが、チケットの都合上「ダイヤのAコラボDAY」の観戦となってしまった。しかし声優さんたちが勢揃いし、ビジョンにもアニメのキャラクターが頻繁に登場するなどファンには堪らなかったのではないだろうか？個人的にはユニフォームやユニフォーム型のTシャツなどの販売があれば嬉しかった（稲城実業のレプリカユニフォームなどあれば惹かれるものはある。）。

ヤクルトの成績は上がってこないのだが、神宮球場の雰囲気は非常に良くなっていると感じた。そしてマイナビシートでの観戦は幼い子どもがいても快適である。中々チケットが取りづらいという難点はありますが、幼い子どもと一緒に神宮球場で観戦したいと考えている方には是非オススメしたいシートです。

楽しい野球観戦になって良かったです。引き分けだったけど大満足です。


にほんブログ村