原樹理の二面性と荒木と五十嵐と。

ヤクルト9-8DeNA(延長10回)

平成最後の試合は疲れる試合となった。勝てたから良いもののまさか原が今シーズンもこういった投球を見せることになるとは…ルーキーイヤーから同じ事を何度も書いているのだが、本来であれば安定感を売りにしたいタイプの投手がこういったピッチングをしていては中々評価は高くならない。昨シーズン後半からの投球は一皮剥けたと感じていたし、今シーズンも開幕からある程度安定した投球を披露してくれていたため、今日も7点のリードを奪った地点で快勝を確信していたのだが…3回までの原と4回からの原は別人ではないか?と思うほど突然DeNA打線に掴まってしまった。「ジキルとハイド」的ピッチングとなってしまった。個人的には今日の原の投球内容には多少ショックを受けた。
そんなゲームでヤクルトを救ったのは昨日に続いて五十嵐と荒木だった。この試合展開で良く勝利に導いてくれたと思う。

原は3回までDeNA打線をノーヒットに抑え、打席でも自らタイムリーヒットを放つなど、非の打ちどころがないプレーを見せてくれいた。試合展開的にも4回表を終わったところで7-0と大量リードを奪い、原に取っては打ってつけの展開になったと感じてた。ここから大崩れするとは思っても見なかったのだが、4回にソト、筒香に連続ホームランを浴びて、3点を失うと、5回には青木のまずい守備からピンチを招き、乙坂、ソトのタイムリーで1点差に詰め寄られると、ロペスに逆転2ランホームランを浴びてしまい、あっと言う間に7点差を逆転されてしまった。打たれ出すと止まらない。原の悪い部分が色濃く出るゲームとなってしまった。3回までの投球を見るとボールの走りも良かったように思えるし、崩れる要素は見当たらなかった。それが突然大崩れしてしまうのだから困ったものである。また今シーズンもこんな投球を繰り返す原樹理と付き合っていかなければならないのだろうか?期待値の高い投手だけに今日の投球は非常に残念だった。次回登板時に奮起してもらいたい。

それでも6回からマクガフー梅野ー五十嵐ー石山とリリーフ陣が踏ん張り、逆転勝ちに繋げてみせた。今日は梅野が2イニングを任されたのだが2回で5つの三振を奪う圧巻の投球を披露してくれた。試合を落ち着かせる見事な投球となった。そして8-8の同点で迎えた9回のマウンドを任されたのは、昨日2イニングを投げた五十嵐だった。正直この起用には少し驚いた。ビジターゲームである事とDeNAの打順を考えると9回に石山を投入するわけにはいかないことは理解出来るのだが、開幕からここまでゲームチェンジャー的役割を担っていた五十嵐を2イニング投げたゲームの翌日にサヨナラ負けのリスクのある場面で投げさせることには、私は不安の方が強かった。今日のような試合展開で最後に五十嵐を投入してサヨナラ負けでもしようものならチームの連勝の勢いを削ぐ事になってしまうと感じたからである。結果的には五十嵐は2アウト2塁とサヨナラのピンチを作ってしまったものの最後はソトをセンターフライに打ち取り、事無きを得ると、10回に荒木が決勝タイムリーを放ち、5勝目が転がりこむという最高の結果となった。おそらく首脳陣が考えていた通りの結果になったと思うのだが、それにしても思い切った起用で驚いた。

そして昨日に続いて代打で殊勲打を放ったのは荒木だった。延長10回1アウト2塁の場面で登場するとカウント0-2と追い込まれながらもエスコバーの156キロのストレートをしっかり弾き返す決勝タイムリー2ベースを放ってみせた。代打での出場は簡単ではないと思うのだが、プロの世界で様々な経験を積んで、荒木には職人的な雰囲気が出始めている。奪三振率の高いエスコバー相手に追い込まれながらもタイムリーを放ったという事で非常に価値の高い一打となった。今後左投手が先発の時は先発出場もありそうである。

7点差をひっくり返された原、6タコにまずい守備が大量失点につながってしまった青木を中心に反省点の多いゲームとなったのだが、負けていれば流れが悪くなる可能性もあったゲームで勝利を呼び込んだのは昨日に続いて荒木と五十嵐だった。今日はこの2人に大感謝である。負けていれば地獄に落とされるようなゲームでよく勝ちを拾ってくれた。

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コメント

  1. タラちゃん より:

    原樹理。
    油断したのか?勿体ない結果に。
    彼はああ見えてカッと来る短気な投手なんで、もっと冷静に。燃えるなら赤くでなく青く燃えようと!
    ただ彼も規定投球回達成1度も達成していない投手。
    上手いこと休ませたり、中10日登板やイニングを2,3回限定したりとか上手く運用してほしい。

    何より怖いのは、
    リリーフ陣の酷使と青木、雄平がフル稼働なんで上手いこと休ませながら使ってほしいと。

    荒木の存在。
    内外野守れる。小技も利く。野球脳高い。が、体力ないので、スーパーサブプレイヤーね。
    代打で残しておきたい気も個人的にはあります。

    とにかく原登板試合で勝てたのは大きい。
    今日は雨予報なんでけが人出さないような運用お願いしたい。
    高橋にはパワーで行けるところまで押し切ってほしいです。
    キャッチャー井野かな?

  2. k より:

    勝って良かったですよね、この展開で負けてたら連敗していた可能性が高かったかなと。
    原に関してはこういう急に崩れる事がなくなれば打撃もいいしスタミナもあるのでエースになれる存在なのですが5回で8失点では……(5回の記録はヒットですが青木の落球もあったので責められないところもあるのですが評価が難しい投手ですね)
    次回は捕手を昨年相性が良かった井野に変えてもいいと思うんですよね、中村と組むと打たれ出すと止まらないので(原以外は中村で)
    荒木は3試合連続の決勝打で存在感が増しまたね、今年は本当に左に強いのでスタメンの機会も増えるでしょうね。
    気になるのは青木の疲れですね、この試合は6タコで広島戦でも落球ありましたし完全に下半身にきてますよね。次は休養で外野に転向した渡辺を試しに使って欲しいですかね(本来なら塩見なのですが不振なのは誤算ですし坂口の復帰はいつになるのか待ち遠しいですね)
    次は大貫と高橋ですので、また中継ぎの負担が心配になりますね。高橋奎二は右打者がポイントですがロペスとソトを抑えられるかですね(無理に勝負しなくても宮崎の調子が悪いので相手を見ながら投球をして欲しいですかね)

  3. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    リリーフ陣の酷使とベテランのコンディション。ここは非常に気になりますね。小川監督はじめとする首脳陣がどういったマネジメントをしますかね?

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    以前ブログでも書いたのですが、荒木がこういったバット職人的な選手になるとは思ってもみませんでした。打席で雰囲気が出てきましたね。

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