2日連続サヨナラ負け。気になった選手について触れていきます。

2023試合結果


ヤクルト3-4×巨人(延長12回)

東京ドームでの巨人戦、2日連続のサヨナラ負け、しかも今日は延長12回でのサヨナラ負けということで、ヤクルトファンにとっては堪えるゲームとなってしまった。すでに5位以下が確定しており、ヤクルトにとっては消化試合という意味合いももちろんあるのだが、アラフォー世代の私にとっては、やはり巨人戦というものは多少特別な感情を持って観戦している部分もあるため、こういう状況であっても勝ってもらいたい気持ちが強い。2日続けて9回に追い付く粘りは見せてくれたのだが、その粘りが勝利が繋がらないのがもどかしい。終わってみれば、6回の0アウト満塁で1点しか奪えなかったこと、12回の1アウト満塁のチャンスを活かせなかったことが、敗戦に繋がってしまった。特に6回については、村上が犠牲フライを放った後、1アウト1,3塁で打席に入ったサンタナがセカンドゴロダブルプレーに倒れてしまった。相手投手今村がフルカウントから投じたストレートは高めに浮く失投にも見えたため、捉えきれなかったサンタナは悔いが残っているのではないだろうか?
今日は気になった選手について簡単に触れていきたい。

山野太一
・今シーズン4試合目の登板は、6回で82球を投げ、被安打5(被本塁打1)、与四死球2の2失点という数字が残った。プロ初勝利を上げた巨人戦以降は、5回持たずに降板となっていたのだが、今日は、球数少なくアウトを重ね、5回までは、巨人打線を無失点で抑え込んでみせた。6回に吉川のホームランと坂本のタイムリー2ベースで逆転を許してしまったのだが、山野のNEWスタイルが1軍の舞台でも通用することを示してくれたように感じる。
山野は、コンディション不良もあり、育成契約となり、その後地道にリハビリ、フォーム作りを経て、2軍で少しずつ球数を増やしながら実践を重ねて、新たな投球スタイルを作り上げたという経過がある。ファストボール系のボールを動かしながら、曲げたり、落としたり、緩急を付けたりと投球の中で工夫を重ね、1軍のマウンドに戻ってきてくれた。今日は、6イニングで5つの三振を奪うなど、ストライクからボールになる変化球がウイニングショットになることも示してくれた。今シーズンという部分に限れば、「よくここまで戻ってきてくれた。」という言葉以外にかける言葉が見付からないくらいである。厳しく評価されるのは来シーズン以降になるはずである。おそらくは、今の投球スタイルをベースに今後も自分の投球を作り上げていくことになると思うのだが、相手チームに研究された中で、今のスタイルが通用するかどうか?という部分が課題になってきそうである。

高梨裕稔
・今シーズンは先発で結果を残すことが出来ず、8月に1軍に戻ってきて以降は、リリーフ起用が続いている。これまでは、ロングリリーフを担うことが多かったのだが、今日は3-3の11回裏のマウンドを任された。もし来シーズン以降も今日のような場面で結果を残せるようであれば、チームにとって大きな戦力になると思っている。
しかし現状は、リリーフで特別出力が上がる印象もなく、投球スタイルも基本的には変わっていないように映る。元々コントロールに課題があり、試合によって波も大きいタイプだけに、リリーフとしてアジャスト出来るかどうか?という部分は、現在でも不安が残る。今後の起用法、そして来シーズンの起用法が気になる所である。残り試合は、リリーフ適正を確認する登板になりそうである。

阪口皓亮
・今日は1点でも失えばサヨナラ負けという9回、10回のマウンドを任され、見事に2イニングを無失点で抑えてみせた。8月の巨人戦では自らのミスも重なり、同じ東京ドームでサヨナラ負けを喫したことがあったのだが、今日は気迫を全面に押し出した投球で巨人打線を力でねじ伏せてみせた。この阪口、やはり1つ1つの球種は見事なものを持っている。ストレートもカットボールもスライダーもカーブもフォークも質は良いように感じる。ここからは、あくまでも素人目線の話になってしまうのだが、気になるのは、球種による腕の角度と腕の振りの違いである。これは、テレビを見ていての感想であるため実際には分からないのだが、ストレートと変化球を投げる際に、多少フォームが違って感じることがある。実際に打者にどう見えているかは分からないのだが、いいボールを投げているように見えても捉えられてしまうのは、そういった原因もあるように感じる。
来シーズンは先発を任されるのか、リリーフを任されるのか分からないのだが、どちらにしてもフォームの微調整など細かい部分を詰めていく必要があるのではないだろうか?

赤羽由紘
・今日は代走で起用された後の12回表に1アウト満塁という場面で打席が回ってきたのだが、巨人ルーキー船迫のボールになるスライダーを3球振らされてしまい、三振に倒れてしまった。こういう場面を見ると、プロのレベルの高さというものを実感することが出来る。赤羽は、日本ウェルネス筑北高ー信濃グランセローズーヤクルトスワローズという経歴の中で身体が大きくなるとともに実力も付けてきた努力型の選手である。今日の場面については、おそらくは、弱気にならずに積極的にスイングを掛けることを意識していたと思うのだが、それでもはっきりとボールになるスライダーに手が出てしまったということは、まだ1軍でコンスタントに数字を残すには至っていないということなのだと思う。フレッシュオールスターでサヨナラホームランを放つなど、何かやってくれそうな雰囲気を持っている選手だけに今日も期待したのだが、今日は結果が伴わなかった。もう一度自身の課題克服のために練習を積んでいく必要がありそうである。

今日触れた4選手は、来シーズン、1軍での役割が確立されている選手ではない。結果を残すことが求められる選手達である。この4人の中で来シーズンヤクルトにとっての大きな戦力になってくれる選手はいるだろうか?成長を楽しみにしたい。




二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい (光文社新書)

新品価格
¥880から
(2023/9/18 21:55時点)




にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

  1. 超匿名 より:

     塩見が復帰していたから同点に持っていけたり、山野が先発に入れるか阪口が勝ちパターンのリリーフになり得るかという期待が持てるという面があっても、七連戦の締めが連夜のサヨナラ負けでは気分が落ち込みます。
     延長をフルで戦って強力とは言えないリリーフ陣からを含め六安打しか打てなかったり、去年ならばビジターでもこらえて勝ちや引き分けることもあったのですから、打撃力の低下や救援陣の弱体化が見えてしまいます。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      今シーズンは実力が不足していたということになりますかね。2試合続けてのサヨナラ負けはショックですよね。

  2. sabo より:

    阪口は圧倒的なピッチングをするポテンシャルを感じさせますね。フォームはどうなんでしょう?個人的に気になるのはスタミナかな?先発向きなのかリリーフなのかの判断基準になりそうに思えます。小澤の時のようにロングリリーフも観たいですね

    赤羽は今年は守備で頑張ってる姿が印象強いですが、やはり打たないとね。内山や濱田も想像以上の守備で頑張りを見せてくれたけど打つ方がね。

    • fiys より:

      saboさんへ

      阪口は元々は先発での起用でしたよね。ヤクルトでは、ここまでリリーフ起用でハマっていますが、まだ先発の可能性もある投手ですよね。

タイトルとURLをコピーしました