仕方ないので若手選手のことを語りますかね

ヤクルト4-6広島

最下位争いを繰り広げる広島相手にホーム神宮で3連敗を喫するとは思っていなかった。広島も調子は良くないし、今日の先発中村祐も調子は良くなかった。それでも勝てなかった。ヤクルトは今日のゲーム前、1、2軍の選手を大幅に入れ替えていた。残り30試合、若手も中堅もベテランも来シーズンに向けてアピールしていかなければならない。今日は試合内容を追うような展開でもなかったため、若手について触れていきたい。

吉田大喜(大卒1年目 23歳)
・4回2/3で102球を投げ、被安打7、与四死球3の5失点(自責点4)という数字が残った。吉田大喜に関しては、毎回書かせてもらっているのだが、今の実力ではこういう結果になってしまう可能性のある投手である。今日は初回に西田のパスボールで先制点を許すと同点に追いついてもらった後の3回には田中広に勝ち越しホームランを許してしまう。それでもいつも通り、一人の打者に時間を掛けながらも何とか5回2アウトまで2失点で納めてみせた。しかしあと1つのアウトが取れずに曾澤に2点タイムリー2ベース、長野にタイムリーを浴び、5回投げ切れずに降板となってしまった。
良くも悪くも今の吉田大喜の実力は出し切ってくれているのだが、相手打者を圧倒するだけの投球は出来ないため、これが精一杯という印象もある。私はこのスタイルを評価しているのだが、来シーズンに向けてという意味では1つ1つのボールの質、精度を高めていく必要がある。今のままでは頭打ちになってしまう危険性もある。今後の成長に期待したい。

寺島成輝(高卒4年目 22歳)
・怪我で離脱し、2か月以上1軍のマウンドから離れていたのだが、久々に戻ってきた。鈴木にホームランは浴びてしまったのだが、ストレートも変化球もある程度コントロールが出来ていたところは好印象だった。今シーズンはようやく1軍で投げられるだけの最低ラインに到達したシーズンになったように感じる。特にストレートがある程度狙ったところに投げられるようになったことは大きいのではないだろうか?それだけで投球の組み立てが随分楽になる印象である。来シーズンは先発で見てみたい投手である。

久保 拓眞(大卒2年目 24歳)
・個人的には入団時からそのしなやかな投球フォームに魅せられた。キレのあるボールを投げ込むサウスポーである。中々1軍で結果を残せないのだが、今日は2イニングを無失点と首脳陣に対して良いアピールになったのではないだろうか?球速表示以上に伸びを感じるストレートとキレのあるスライダーは左打者にとっては厄介なボールになるはずである。まだ投球の引き出しが少ないかな?と感じる部分もあるのだが、右打者を抑える術を覚えれば、寺島同様先発で見てみたい投手である。

村上 宗隆(高卒3年目 20歳)
・すでにここで触れるべき選手ではないのだが、年齢的にはまだまだ若手である。今日は第20号となるホームランを放つなど2安打を放ってみせた。選球眼と強いスイングに驚かされる。未来の三冠王候補である。

濱田 太貴(高卒2年目 20歳)
・今日は2番レフトで先発出場し、4打席目でヒットを放った。まだまだ1軍レベルの投手との実力差は大きいのだが、自分なりに考えて早いカウントからフルスイングを掛ける、自分の持ち味を1軍の舞台でも臆することなくぶつけることが出来ている。今はこれだけで充分である。ここから考えてコンタクト率、確率を高めていってもらいたい。近い将来打撃職人としてヤクルトに欠かせない人物になってくれるはずである。

松本 友(BCリーグ出2年目 25歳)
・7月に支配下登録されたばかりのユーティリティープレーヤーである。今日初めて1軍登録され、初打席を迎えた。結果は出なかったが、大きな一歩を踏み出した。走攻守のバランスが良く、内外野もそつなくこなせるプレーヤーではあるのだが、まだこれといった特徴が見えてこない。プロの世界で生き残るための特徴、方法を見出してもらいたい。若手と言えども25歳である。アピール出来る時間はそう多くはない。このチャンスで少しでもアピールしてもらいたい所である。

宮本 丈(大卒3年目 25歳)
・今シーズン大きく飛躍した選手の1人である。特に打撃面での対応力が増したのが印象的である。少ない出番でもしっかり自分の役割をこなそうとする姿は好感度が高い。守備、走塁はそこそこのレベルにあるため、打撃面が伸びれば自然と出場機会は増えてくるはずである。まだ若いため勿論レギュラー確保に向けて頑張ってもらいたいのだが、代打での姿勢などを見ていると引退した今浪と被る部分がある。

廣岡 大志(高卒5年目 23歳)
・今シーズンはこの括りから一歩も二歩も抜け出してもらいたかったのだが、未だ燻り続けている。高卒2年目、3年目辺りから1軍で優先的に起用される時期もあり、明らかに首脳陣の期待値が高い選手であったのだが、期待されているだけの結果を残すことが出来ていない。90打席以上の打席を与えられて打率が1割台では首脳陣の評価も下がってしまう。もう未完の大器と呼ばれる時期は過ぎ去っている。もう一度自分の野球を見直さなければ、先が見えなくなってしまう。

中山 翔太(大卒2年目 24歳)
・今日のゲームでは9回2アウトの場面で代打で登場し、フランスアの152キロのストレートを完璧に捉えるホームランを放ってみせた。これで今シーズン代打で4本塁打となった。自分の長所を磨こうとしている部分に好感を抱ける選手である。濱田とはドラフト同期になるのだが、切磋琢磨してヤクルトの中軸を担える選手になってもらいたい。

すでにチームの顔となっている村上以外は、今後も大いにアピールが必要な選手である。野手陣に関しては、村上以外に中山、廣岡、濱田と長打が期待できる野手が複数在籍している所がプラスポイントである。長打が打てる日本人選手が増えれば得点力は間違いなくアップするはずである。首脳陣はなんとかこの3選手の成長を促してもらいたい。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     打線は前のカードの三戦目から湿りがちだったので、初戦を落とした段階で被三タテの予感はしていました。しかしヤクルト同様に低迷している広島相手にホームでのカードで計30失点近くという、去年も幾度も見た光景をペナント終盤になって再現されたことに、チームの深刻さが表れています。特にこの試合だけは負けて欲しくなかったので余計寂しく思います。
     中山は打数の割によく長打がでますね。守備力の問題がありスタメン定着までいかないので、オフにみっちり練習して欲しいです。
     村上の三冠に向けては岡本が立ちはだかりそうです。張本氏によるとリーグで唯一50本打つ可能性のある選手だそうです。村上の名前はありませんでした。

  2. タラちゃん より:

    だいたいその通りかと。

    首脳陣は、今年のドラフト獲得する選手のぶんだけ、クビを切る必要あるわけでボーダーラインの選手であろう田代などにはチャンス与えていく方針なのかな?と。

    おいらなりにちょっと違った印象ね。
    中山は、フェニックスリーグや戸田で試合あるときは1塁も練習していただき、少しでもチャンスを得るようにしてほしい。
    濱田との差は守備力なんで最低限守れるようにはなってほしい。

    廣岡ね。
    哲人のFA次第ではトレードの玉になっていくでしょうね。
    原樹理なども。
    今のうちでないと価値のない選手になってしまうので、言い方厳しいが、売り時。
    ハマスタの中継で、
    佐伯が濱田は1球ごと手を抜かない練習で絶賛してたが、廣岡は見習ったほうが良い。と苦言。
    環境かえたほうが?って思ってしまう感じに。
    自覚の無さか、何か精神にストレス抱えているのか?悩んでいるのか?わからんけどね。

    最後に、
    結局昨日の件はうやむやなんですね。
    まあ選手、監督、球団、記者など互助会なんだなって。
    そりゃあ、取材対象者敵に回せないわな。
    政治記者クラブと一緒だわ。
    新聞記者もヤジった方の実名報道する気概ある記者はいないのか?とがっかり!
    だったら、昨日のうちに6点リード時の盗塁した直後に報復死球出してすっきりしておけよと。
    もしくははじめからなあなあでやれって。お話にならんわ。

  3. sabo より:

    濱田にこれだけ出番が与えられるとは正直驚いていて、はっきり言って特別扱いですよね
    将来のクリーンナップ候補として育てたいのは分かりますが、まだ身体も完成してないし二軍での成績も2割ちょっとだし、もっとじっくり育てるべきという気がします

    ヤクルトは球団が成功体験に酔っているというか、廣岡に山田を重ねたり、濱田に村上を重ねてみているところがあると思います
    タイプが違うのは分かっていてもポンポン覚醒すると期待しすぎてる
    濱田も廣岡もポテンシャルが凄まじいのは分かってますがいまは二軍でもう少し良い結果を出してから一軍に呼んだ方が良いと思ってます

  4. JEF九郎 より:

    村上もそうですが、中山も頭が良い選手なんでしょうね。若手の育成って、プロ野球もプロサラリーマンもそんなに変わらないと思うのですが、時間をかけて育てるなら短所を直し、早めに育てるなら長所を伸ばすやり方が適しているように思います。その点、村上も中山も一点集中的にアジャストさせていってる点が、他の選手と違うのかなぁっと。(村上は守備も選球眼もミートも急激に向上して別格ですが。)

    一方で、宮本や廣岡は何が長所か少しわかりづらいという印象が。宮本なんかはまだ器用そうなので化ける可能性を感じますが、廣岡は迷走感がありますね。この辺は本人任せでなく、本来は球団と首脳陣が未来のスタメンを議論しながら、逆算で指導を行なって欲しいものです。(奥川くんは大丈夫かなぁ….。)

  5. FIYS より:

    超匿名さんへ

    今の広島相手にこの負け方は中々厳しいものがありますね。

    村上も岡本に負けていないと思うんですけどね。村上は張本さんが好きそうなタイプの打者に映るんですけどね。

  6. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    濱田もそれほど上手いという印象はないのですが、濱田の方が守備範囲が広く、堅実ですかね。中山はファーストがしっかり守れれば出場機会は増えそうですよね。

    佐伯氏は濱田の練習態度を褒めていたのですね。これは廣岡にも見習ってもらいたいですね。

  7. FIYS より:

    saboさんへ

    今のチーム状況では仕方ない部分もあるのかとは思います。確かに濱田はもう少し2軍で鍛えるという選択も「あり」だと思いますし、廣岡も1軍抜擢が早過ぎたという部分もあったのかもしれませんね。

  8. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    代打で4本塁打ですからね。見た目以上にクレバーな部分があるのかもしれませんね。

    廣岡に関してはとにかく長打力を活かしてもらいたいんですけどね…迷走気味ですね。

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