せめて喜ばせて欲しかった

ヤクルト1-1巨人(延長10回)

ロースコアの展開に持ち込み、9回裏2アウトから追いついてのドロー。という表現を使えば、価値ある引き分けと捉えることは出来るのかもしれないが、相手から9つの四球をもらい、塁上を賑わせながらも9回2アウトまで得点が出来ずに、やっとのことで引き分けたゲームという印象であり、私個人としては何の喜びも感じない「引き分け」となった。ヤクルトにとっては消化試合とは言え、首位を走る巨人相手に一矢報いる姿が見たいのである。勝って喜びたかった。

前日のゲーム同様、貰ったチャンスを拙攻で潰してしまい、得点を奪うことが出来なかった。今日の両チームの投手の中で最もボールの威力とキレを感じさせたのは戸郷だったのだが、コントロールに苦しんでおり、決して調子が良いとは言えなかった。そんな戸郷相手に6回までに134球を投げさせ、6つの四球と3本の安打でチャンスは作ったのだが、得点につなげることは出来なかった。この状態の戸郷相手にも点が奪えなかったことを反省しなければならない。
野村監督時代から20年程続いていた野球巧者のイメージは今のヤクルトには全くない。今日のゲームを野村克也氏が見ていたならばどう評しただろうか?ボヤくどころか叱責されるゲームだったのではないだろうか?野村氏が最も嫌う試合展開だったのではないだろうか?高津監督を始めとする首脳陣はこれから勉強し続けなければならないのだが、相手チームへのプレッシャーの掛け方が上手くない印象である。最後の最後に追いついた場面についても青木と山田哲が顔で四球をもぎとっての同点劇であり、あくまでも個の力で奪った得点という印象である。戦力に劣るチームがこういう野球をやっていては中々勝利を重ねることは難しい。
今日に関しては投手陣が頑張っていただけにどんな形でも勝って、私達ファンを喜ばせて欲しかった。9回裏に関しては、原監督も実験的な継投を行ってきており、多少余裕を見せられてしまっているように感じた。それだけに一気にサヨナラ勝ちを期待したのだが、村上はファーストゴロに倒れ、勝機を逃してしまった。来シーズン以降「どういうチーム」を目指していくのだろうか?先が見通しづらい状況である。

投手陣に関しては、先発の高梨が5回までは巨人打線を無失点で抑えていたのだが、6回に掴まり、松原の3ベースと坂本のタイムリーで先制点を許すと、その後もピンチを広げてマウンドを降りることとなってしまった。良くも悪くも高梨らしい投球内容だったのだが、先発投手として何とか6回は投げ切ってもらいたかった。ここで躓いてしまうことが首脳陣から信頼を得らることは難しくなってしまう。
しかしリリーフ陣はそのピンチを抑えた寺島から星、梅野、石山と巨人打線を無安打で封じてみせた。巨人打線も多少調子が落ちてきているのかな?とも感じたのだが、1軍に上がってきたばかりの星を始めとするリリーフ陣がいいボールを投げていた。星は2イニングを無安打で抑え込み、久々に結果を残してみせた。来シーズン以降に向けて自分のポジションを固めたい所だろう。

9回のサヨナラのチャンスで凡退した村上は責められないのだが、やはりこういったゲームは勝利を手にしてもらいたい。巨人に勝って喜びたかった。

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コメント

  1. sabo より:

    最近は良いゲームが作れないんですよね
    スコアは良くても内容が悪いというか

    打つ手はあるのか、という戦力ですが、私は村上と青木があくまで核であり打順は並ばせるべきだと考えます

  2. JEF九郎 より:

    村上に関しては、昨年からの印象ですが、数字は素晴らしいですがまだまだチャンスで打ててない印象が強いですね。まだ若いですから致し方ないでしょうが。但し、彼の場合は守備も走塁も打率も向上させてくれましたし、その辺りも克服してくれるんじゃないかという期待感が強いですね。
    問題は青木以外の周りの選手でしょうか。

  3. 超匿名 より:

     もらった押し出しのみの得点なので、負けに近い引き分けだと思いました。今日の戸郷から点が取れないなら何時打てるのだろうという感じです。併殺や満塁での凡退が多いですね。 
     投手力の悪さは変わらずに打撃力が低下しているので、チームの魅力は昨年より落ちていると思います。あまり成功している印象はないですが、走塁面に活路を見出しているようにも思うので、そういう方向で行くんでしょうかね。
     そろそろ巨人戦での勝ちが見たいですよ。

  4. パイン より:

    大変ご無沙汰しております。
    今年に関して言えば、エスコバーがショートに定着出来ず、嶋や中村も故障でセンターラインが整わなかったことと外国人の先発投手が全く機能しなかったことで、高津監督は早々にシーズンを半ばあきらめてしまったのかなと考えています。もちろん試合は続いていくので、勝負を捨てることはありませんが、この状況でチームをメンテナンスして形をにする経験も手段も監督や現場は持っておらず、フロントにもなければ、層が薄いという一言で片づけられると思います。原監督のいうように5球団は動かず采配もない、という通りだと思います。ころころオーダーが変わるのは、適性の定まらない2軍選手と同じやり方で、2軍監督のような采配に甘んじているのかなと感じています。

  5. タラちゃん より:

    リリーフ投手の運用と選手はよくやっていると思う。
    先発陣の不甲斐なさの尻ぬぐいをよくやってくれている。

    攻撃陣ね。
    結局5番打者問題になるわけだが、
    村上4番に固定してしまっていることで起きるので、発想かえて2番や3番に置いたら?ってずっと言っているのだがね。

    今年は外国人が軒並み外れたのも痛いですし、来年このコロナ渦でどうなることやら?
    1塁手の国内にいる外国人の動向は見ておいてほしいね。

    高梨登板時はソロHR2発は計算済なんで、
    もっと大胆に初球などカウント若いときは大胆に甘いコースに全力で投げてほしいものです。
    吉田大喜もそうだが、球数かさむので長いイニング投げられない。
    打者は打っても3割。極論ですがサインやベンチの指示以外では全球ストライク投げてほしいくらいです。

  6. FIYS より:

    saboさんへ

    山田哲の不調があまりにも痛いシーズンでしたかね。村上、青木を上手く活かす方法を考える必要がありますが、すでに消化試合ですからね…

  7. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    村上へのハードルがかなり上がっていますね(笑)。私の村上評はチャンスで集中力が増す、理想的な4番打者という評価です。期待値が高いからこそチャンスで打てていない印象になるのではないでしょうか?

  8. FIYS より:

    超匿名さんへ

    「チームの魅力は昨年より落ちている。」という部分はあるかもしれませんね。私は昨シーズンに関しては、若い野手陣が飛び出してきており、最下位に沈んでもそれ程悲壮感はなかったのですが、今シーズンは期待していた塩見、廣岡が結局伸び悩んだこともあり、来シーズン以降に不安を感じています。

  9. FIYS より:

    パインさんへ

    そうですね。最近の野手の起用法は2軍選手の起用法と似ていますよね。この起用法が来シーズン以降に繋がれば良いのですが…

  10. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    リリーフ投手は最下位に沈んでいる割にはよく頑張ってくれていますよね。

    開幕時から1番坂口、2番山田哲、3番青木、4番村上という上位打線に高津監督色を感じていたのですが、5番問題というものが解決できませんでしたね。

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