初回のソロ2発で逃げ切る

ヤクルト2-1DeNA

まだまだDeNAの状態が上がらない中でのゲームという部分はあるのだが、投手陣がよく踏ん張ってくれた。こういうゲームを拾えたことは大きいと感じる。勝てるときにしっかり勝っておくことは大切なことである。初回のソロ2発以降は、防戦一方と言っても良いような展開だったのだが、高梨ー近藤ー清水ーマクガフー石山と粘りの投球で逃げ切ってみせた。
いい形で甲子園での阪神3連戦を迎えることが出来た。首位阪神相手にどのようなゲームを展開してくれるだろうか?注目の3連戦となりそうである。

初回は、DeNA先発の濱口があったまる前に、中村、村上のソロホームランで2点を先制することに成功した。濱口が尻上がりに調子を上げ、2回以降は、ほぼ完璧に抑え込まれてしまったことを考えると非常に大きな2発となった。6回で10個の三振を喫してしまったことからも分かるように、この日の濱口のボールにはキレがあったように感じるのだが、中村は甘く入った初球のストレートを見事に捉えてみせた。1年7か月ぶりのホームランということで、「そんなにホームランを打っていなかったのか?」と驚いたのだが、久々のホームランは貴重な一発となった。結果論ではあるのだが、捕手としての嗅覚が働いたような見事な初球攻撃だったと言えるのではないだろうか?
そして今シーズン4番として何度もチームを救ってきている村上が、この日も決勝点となるホームランを放ってみせた。こちらはフルカウントからチェンジアップを捉え、弾丸ライナーでライトスタンドに突き刺してみせた。球筋を見極めながらファーストスイングで結果を出したところに村上の能力の高さと打席での落ち着きを感じることが出来た。追い込まれてからも冷静にボールを見ることが出来ており、最後は濱口のウイニングショットであるチェンジアップをしっかり捉えており、この日のホームランも相手バッテリーを震え上がらせるホームランになった言って良さそうである。
この日の濱口の調子の良さを思うと、終わってみれば初回の中村と村上のホームランはどちらも値千金の一発と言うことが出来るのではないだろうか?

投手陣は初回の2点を何とか守り切ってみせた。先発の高梨は、今シーズンは立ち上がりの部分がスムーズに行っている印象がある。ボールにもキレを感じさせてくれる。しかしゲームの中で突如として崩れるイニングがある所も変わらない。ジキルとハイド的ピッチングはファンからするとやきもきしてしまう部分もある。2アウトランナーなしから突如として崩れてしまった4回を何とか1失点で切り抜けてくれたのが大きかった。あの場面でもう1点失っていれば、完全に試合の流れを失ってしまっていた可能性がある。よく踏ん張ってくれた。
6回1アウト1,2塁という場面で高梨はマウンドを下り、継投に入ったのだが、ここからは、ソト、オースティンがスタメンに復帰したDeNA打線の圧力を感じながらのゲームとなった。防戦一方の展開となったのだが、近藤、清水、マクガフ、石山ともに1点差というしびれる展開でもその1点を許さなかった。
特に近藤は前日に続いてピンチの場面での登板となったのだが、武器としているシュートをインコースに投げ込み、打撃職人宮崎を完全に詰まらせ、ダブルプレーでピンチを凌いでみせた。近藤という投手の特徴、武器がよく分かる場面だったのではないだろうか?150キロを超えるシュートは、空振りを奪うボールというよりは相手打者の芯を外すボールであり、ゴロを打たせることに特徴のあるボールだと感じる。このボールが相手打者からすると非常に厄介なボールになるのだと思う。シュートがあることでカット系のボールも効果的に使うことが出来ている印象である。正直楽天を戦力外となった後でヤクルトが獲得した時点では、こういう投球スタイルの投手であるということは知らなかった。150キロを超えるストレートに特徴があるパワーピッチャーの印象だったのだが、実際に投球を見てみるとファストボール系のボールを動かしながら打たせて取る投球に特徴がある、相手打者からすると嫌らしさを感じるような投手だった。ヤクルトに来てからこういう投球スタイルに活路を求めたのかもしれないが、これだけのボールが投げられる大卒4年目の元ドラ1が、3年で戦力外となってしまったことは非常に不思議である。本人の中で何かしらの変化があったのかもしれないが、今やヤクルトのブルペン陣に欠かせない存在となっている。

16日からは、開幕カードで3連敗を喫してしまった阪神との3連戦である。ここで現時点でのヤクルトの力が試されることになりそうである。まずは石川ー藤浪という興味深いマッチアップでスタートである。石川の老獪な投球が生まれ変わったと言っても過言ではない、今の阪神打線にどの程度通用するだろうか?

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コメント

  1. sabo より:

    横浜は正直持ってない感じがする。ツキが無いというか。9安打で1点だしな。
    そういう相手からしっかり勝ち逃げ出来たのは去年からの成長を感じますね
    本当は8回先頭松本友のヒットで1得点するのが理想でしたけど、まあ野球は確率のスポーツですからね

    近藤はMVPでもおかしくないゲッツーでしたね
    もしかしたら一番安定して見えるリリーフかもしれない

    甲子園での連戦は本当に試される気はしますね
    開幕と同じ藤波青柳ガンケルですよね
    イメージだと阪神の方が打撃良さそうですがチーム打率と本塁打数はほぼ同じなのでクリーンナップで本塁打で先制。あとはリリーフワークで逃げ切りを決めたいですね

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    そうですね。この日のヒーローは近藤という気もしますよね。投球スタイルがMLBっぽいですよね。

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