奥川とか山田とかサンタナとかオスナとか川端とか…

ヤクルト6-4中日

ヤクルトにとってトピックの多いゲームとなった。先発奥川、山田の2発3打点、新助っ人外国人サンタナ、オスナの1軍合流即スタメン、そして試合を決めたのはまたしても代打川端のバットからだった。ヤクルトでは「代打の神様」と呼ばれた選手はほぼいないと思うのだが、若松氏、池山氏、真中氏の晩年のようにコールされるだけで球場が盛り上がる選手になりそうである。

奥川
・5回で85球を投げ、被安打10、無四球の4失点という数字が残った。打たれても打たれても逃げずにしっかりストライクを投げ込めるところに奥川らしさを感じることが出来るのだが、高校時代に比べてボールの質自体が劣っている印象は拭えない。逆に言えば高校時代のようなボールが戻ってくればある程度は通用するということなのだと思う。2試合続けて5回で被安打10ということで、同じようなスタッツが残ってしまった。現状は1軍では通用していないということなのだと思う。それでも楽しみな投手であることに変わりはない。

山田
・2本のホームラン含む3安打3打点と結果を残してみせた。藤嶋から放った2本目のホームランは甘めとは言えインコース気味のストレートをレフトスタンド上段に持っていったものであり、久々に力強さを感じるホームランとなった。フォロースルーで右手が離れる部分が昨シーズンから気になっており、やはりコンディションという部分に課題が残っているのかな?と感じるのだが、その中でも結果を残し始めたということは、山田が徐々に自分の身体の状況を考えながら身体を動かすことが出来始めたということなのかもしれない。自分の身体とよく相談しながらプレーしていってもらいたい。

サンタナ、オスナ
・まだチームに合流したばかりであり、キャンプ、オープン戦もこなしていないこともあったため、個人的にはもう少し2軍で調整してから1軍に合流するものだと思い込んでいたのだが、23日のゲームから1軍に登録され、サンタナは5番ライト、オスナは6番ファーストで起用された。両選手とも身体が大きく迫力がある。久々に相手チームに怖さを感じさせることが出来るような打線になり得るかもしれない。走塁時にしっかり走れていたこともプラスポイントである。まだまだ本調子ではないと思われるし、コロナ禍の中での新生活という難しさもあるため、その辺りのケアはチーム全体で取り組んでもらいたい。
少ないアクションから力強くボールを捉えるサンタナもオープンスタンスから広角にボールを弾き返せそうなオスナも非常に楽しみな選手である。

川端
・ここまでの成績は10打数6安打、打率6割である。代打としては9打数5安打ということで打数が少ないとはいえ、重要な場面でしっかり結果を残してくれている。この日の決勝タイムリーは、2アウト3塁という場面で登場し、追い込まれながらも谷元のインコースのカットボールを見事に捌いてタイムリーにした川端らしい技ありの一打となった。長打は少ないが、ここ数シーズンの中では明らかに打球に強さを感じさせてくれる。自分のスイングが出来るだけのコンディションにあれば、川端はまだまだやれるはずである。球場の雰囲気を一変させることが出来る「代打の神様」が誕生したのかもしれない。

リリーフ陣はマクガフ、石山を使えない状況の中で、6回から今野ー梅野ー近藤ー清水と繋ぎ、今野に移籍後初勝利、清水にプロ初セーブが記録された。清水、マクガフ、石山といういわゆる勝ちパターン継投のリリーフ投手以外の投手の信頼度も高まってきているように感じる。キレのあるストレートが魅力の今野、ボールの勢いが戻りつつある梅野、150キロを超えるシュートに活路を見出した近藤らも確実にゲーム終盤を任せられる存在になってきている。

P.S コリジョンルールが話題になっていますね。3回に村上が松葉のワイルドピッチで2塁から一気に本塁を狙った場面で起きたプレーなのですが、投手の松葉がホームベースを塞ぐように立ち、村上のスライディングをブロックした形になったのですが、審判の高津監督への説明では、投手のブロックについては、コリジョンルールは適用外という話があったようですね。投手も走者も危険なことに変わりはないので、ちょっと不思議に感じるのですが…このプレーに関しては、何となくまだ続報が出てくる気もするので、続報を待ちたいと思います。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    昨日の試合、現地観戦してきました。しかも、初の伊藤忠プレミアムシートで。

    先日の決勝タイムリーから間もなく本日もシーサーゲームの試合を決める一撃。しかも、難しい球を首位打者取った時のような華麗なバットコントロールで弾き返す。
    遂に川端慎吾が帰ってきたと言っても良いと思います。

    川端の凄さは、FIYSさんがおっしゃる通り、空気変えるチカラだと現地で強く感じました。西浦が何も出来ず凡退(そもそも、なぜ西浦のところで登場させないとも感じましたが)、本来なら流れが傾いてもおかしくない雰囲気でしたが、ネクストに控える彼を球場に居る皆がわかっていたので、何か歓喜を爆発させるのをグッと抑えているような羨望の雰囲気を球場全体が包んでました。隣に居た中日ファンも、『ヤバい×3、歩かせた方がいいんじゃ?!』と言う程のなんとも言えない雰囲気です。

    そして生まれたあの天才的且つ芸術的なタイムリー。もう敵軍も敵ファンも愕然としかできない様子を感じとり、球場に居た燕党はあの瞬間に昨日は勝利を確信したと思います。

    人間が行う勝負事ですから、やっぱり抗えない空気感ってありますよね。彼の持ってる才能と、反比例した歩んできた薔薇の人生があの独特の空気感を作り出すのでしょうか。また、たまたまでしょうが登場曲もハマりすぎてますし、、、(笑)

    兎に角、神宮×川端、今年はヤバい気がします。

    ※ 奥川くんは運ありますね。

  2. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    現地観戦お疲れさまでした。

    「代打の神様」と呼ばれてきた選手は、どの選手も球場の雰囲気を変えるだけの力を持っていましたよね。川端にもそんな雰囲気が出始めていますよね。天才的な打撃が戻ってきましたよね。

  3. sabo より:

    曖昧な判定の嫌な空気の中で勝ちきれたのは大きいですね

    川端と山田が本来の姿を取り戻しつつあるのかなと思います
    特に山田はここまでらしくないエラーもありましたが堅実ながら守備範囲の広い山田が帰ってくれば守りも安心ですね

    今野も移籍初勝利おめでとう!
    今野(のようなリリーフ)に勝ち星を付けられる(追い上げる力のある)打線になったなぁと感じますね

    奥川はどういえばいいのだろう。15回で四球1に対して被打率.379というのがぶっ飛んでますね。ちゃんと分析しないと分からないですがカウントが悪くなると甘くなるとかストレートが多いとかあるかもしれませんね。もう少しボール球を有効活用する余地はありそうです

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    奥川はスタイルは今のままで良いと思っています。問題はボールの質ですよね。

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