梅野ー大西で流れを引き寄せる

ヤクルト7-4楽天

期待の若手投手である先発金久保が5回持たずにマウンドを下りることとなってしまったが、0アウト満塁のピンチを梅野が凌ぎ、6回、7回を大西が無失点で抑えたことで試合の流れを引き寄せることに成功した。その流れに楽天リリーフ陣が巻き込まれ、7回の大量得点での逆転劇に繋げてみせた。大西にプロ初勝利が転がり込んだのだが、運だけで上げた初勝利ではなく、しっかり仕事を果たしての初勝利ということで、胸を張って良いプロ初勝利となった。

先発の金久保は、鈴木大に先制ソロ、岡島に勝ち越し3ランホームランを浴びてしまい、5回にはヒットと四球で0アウト満塁のピンチを背負ってしまったところで降板となってしまった。4回0/3で被安打7(被本塁打2)、与四死球3の4失点での降板ということで先発の役割を果たすことが出来なかった。ここの所先発投手が早いイニングで降板することが目立っているだけに金久保には期待したのだが、期待通りの投球とは行かなかった。
それでも個人的には金久保にそこまで悪い印象は持たなかった。2本のホームランはもったいなかったが、やはりボールの質自体は良いと感じたし、ランナーを出した後の投球も変にバタつくところが無くなってきたと感じる。先発投手としての雰囲気のようなものは出てきていると感じる。今日の結果自体は残念な結果だったのだが、次回以降にも期待が持てる投球になったのではないだろうか。
金久保が5回に1アウトも取れずに満塁のピンチを招いた中でマウンドを下りることとなってしまったのだが、ここで起用された梅野が見事なまでの火消しを披露してくれた。勝負強い4番島内をストレートで三振に斬って取ると、前の打席でホームランを放っている岡島もストレートで詰まらせサードフライに打ち取り2アウトとすると、最後は茂木をインコース高めのカットボールで三振を奪い、絶体絶命のピンチを凌いでみせた。1-4とリードを許している場面であり、1点でも奪われてしまえば、試合の大勢が決まってしまう可能性があった場面なのだが、梅野らしい強気の投球で島内、岡島、茂木の左打者3人を抑え込んでみせた。最高のピッチングで最高の結果となった。
6回、7回を任された大西も現在のポジションは便利屋的なリリーフという状況ではあるのだが、昨年に比べてストレートの球速は上がっており、ワンステップ成長した姿を見せてくれている。先日のオリックス戦でも今日の楽天戦でも完璧に抑えたという印象はなく、まだまだ自分の投球スタイルが固まっていない印象もあるのだが、今日に関しては、2点ビハインドという場面で2イニングをしっかり無失点で抑えたことを評価したい。元々ストライクを取るのに苦労するタイプの投手ではないため、リリーフで力勝負を挑んでいくスタイルも悪くないのかもしれない。梅野、大西の好投が7回の逆転劇に繋がったことは間違いない。

打線は序盤は楽天先発塩見を中々打ち崩せず、西浦と青木のタイムリーによる2得点のみに抑え込まれてしまっていたのだが、7回にこの回からマウンドに上がった酒居から西浦の四球、代打川端のヒット、塩見の四球で1アウト満塁のチャンスを作ると、青木が押し出し四球を選んで1点を返し、尚も満塁のチャンスで山田という場面でマウンドに上がった森原のワイルドピッチで同点に追い付くと、山田の犠牲フライで勝ち越しに成功し、続くチャンスでは村上に特大の2ランホームランが飛び出し、リードを広げてみせた。梅野、大西の好投でじりじりと楽天にプレッシャーを与えたことによって、楽天リリーフ陣に想像以上のプレッシャーが圧し掛かったのではないだろうか?酒居、森原の自滅という言い方も出来るのかもしれないが、自滅に導いたのは、ヤクルトのリリーフ陣の好投であったり、チャンスメイクをした代打川端のヒットだったりしたことは間違いないだろう。
ちなみに以前のブログでも触れたのだが、私自身は今日のオーダーが好みである。1番塩見、2番青木、3番山田、4番村上、5番オスナ、6番サンタナ、7番西浦、8番古賀、9番金久保という並びである。以前も金久保ー古賀のバッテリーの時に同じオーダーがあったと思うのだが、調子が上がらなくても2番に青木がいることで、様々な形で打線を繋げることが出来るようになると感じる。シチュエーションによって様々な役割を果たすことが出来る青木のような2番打者は相手にとっては対峙し辛いと感じるし、調子の上がらない青木自身にとってもプラスに働く可能性がある起用法だと感じる。
また青木、山田、村上はいわゆる「顔」で勝負が出来る存在感があり、今日の7回の攻撃のようにビッグイニングが作りやすくなるというメリットがあるように感じる。もし中村がマスクを被るゲームでも同じようなオーダーを組む場合には、下位打線に迫力が無くなってしまうというデメリットもあるのだが、逆に下位でチャンスを作れば、相手バッテリーに大きなプレッシャーを感じさせることが出来るメリットもあるように感じる。今日のゲームではこの並びであったからこその7回裏のビッグイニングだったのではないだろうか?

P.S 高津監督VS石井監督という戦いも長年に渡ってヤクルトファンを続けている人にとっては感慨深い戦いとなりましたよね。高津監督にも石井監督にも大いに楽しませてもらいましたからね(野球でもそれ以外の部分でも。)。その2人が監督として戦う日が来るなんて中々想像出来ませんでしたからね。

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コメント

  1. sabo より:

    中盤のの大西あたりから試合を見れたのですがクリーンナップを抑えてからの逆転劇は震えましたね
    大西の球速アップは二軍投手コーチ陣の優秀さを感じます

    梅野もノーアウト満塁から登板して無失点とはMVPですね
    梅野は難しい場面で投入されることが多いですが縁の下の力持ちとして機能してます

    それにしても楽天の内野守備は華麗ですね。漫画でよく見ました(笑

    元ヤクルト黄金期監督同士だから中継カメラも高津石井両監督を交互にバンバン映してましたね

    今日は田口対則本ですか。則本は5月調子悪いのと、楽天は左打者に偏ってるので決して分は悪くないと思います

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    楽天の内野陣はどの選手もアマチュア時代は守備でも魅せられる遊撃手でしたからね。巧さを感じますよね。

    田口VS則本昂のマッチアップでも勝ちたかったですよね…私も分は悪くないと感じていました。

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