井岡VS八重樫 一歩も引かない激闘

WBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦(20日、大阪・ボディメーカーコロシアム)WBC王者・井岡一翔(井岡)とWBA王者・八重樫東(大橋)による、日本人同士では史上初となる2団体王座統一戦。WBC王者の井岡が八重樫を3-0の判定で下し、WBA王座を獲得。WBC王座3度目の防衛に成功し、日本人初の統一王者となった。敗れた八重樫は初防衛に失敗した。(サンケイスポーツ引用)

日本人同士では史上初となる王座統一戦は、その名に違わぬ名勝負となった。先日このブログで薬師寺ー辰吉戦と比べるのには無理がある。と書いたのだが、試合内容は、薬師寺ー辰吉戦と互角、もしかするとそれ以上に白熱した展開だったかもしれない。
私の予想では、井岡が圧倒的に有利と言う予想だったのだが、どちらも一歩も譲らない激闘となった。序盤からお互いにプレッシャーを掛け合う白熱した展開となった。両者ともに身体のキレは抜群に感じた。井岡がお手本のようなジャブとストレートを放てば、八重樫は、野性味あふれるフットワークから左右のフックを叩き込んだ。序盤は、自分のペースに引きずり込もうとする八重樫に対して井岡も全く崩されず、どちらかというと井岡有利に感じたのだが、4回終了時の採点は、ジャッジ3者ともに38-38でイーブンとつけていた。八重樫のアグレッシブなボクシングが評価されていたということだろう。ここまでで八重樫の左目は大きく腫れ、右目も腫れはじめていた。
しかし5回以降も八重樫は怯むことなく打って出る。その後何回かドクターチェックも入るが、試合はなんとか続行していく。視界が狭くなり八重樫の被弾が増え始めるが、それでも打ち返し、主導権を井岡に握らせない。8回終了後の採点では、2者が井岡を支持、1者が八重樫を支持していた。ほぼ互角の展開のまま終盤を迎える。9,10回あたりは、井岡が距離を作りこのままアウトボクシングに徹するのかとも思われたのだが、八重樫はそれを許さなかった。いいパンチを何度か当て10回中盤以降は、乱打戦に持ち込んだ。前回のポンサワン戦を思わせる展開に持ち込むことに成功した。こうなると八重樫にもチャンスが出てきた。しかし相手の土俵でも井岡は互角に打ち合って見せた。打たれてもスマートな表情は変わらず、逆に八重樫の目を腫らせていった。両者ともに持ち味を存分に出しきった試合は、そのまま判定にもつれ込んだ。
判定は115-114、115-113、115-113の3-0ながら、いずれも僅差で井岡の勝利となった。
素晴らしい戦いだった。両者とも好きな選手だけに最後はもしかするとドローもあるかな?と思ったのだが、井岡勝利に異論がある人は少ないのではないだろうか?
全体的に見ると試合をコントロールしていたのは井岡に感じた。ジャブも的確にヒットし、八重樫の目が腫れると、ボディにもいいパンチを打ち込むなど常に冷静に闘っていた。それでも終盤は、八重樫のペースに持ち込まれていたと思う。八重樫が勝つとしたらこういう展開ではないかと思っていたので、ひょっとするとひょっとするかなとも思ったのだが…最終的には、井岡の強さが証明される結果となった。今後の八重樫の去就は不明だが、是非階級を上げてのリターンマッチも見たくなるような今日の激闘だった。

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コメント

  1. 俊樹 より:

    ボクシングは殴り合いの美学ですね。
    まさにそんな感じの試合でした。

  2. FIYS より:

    > 俊樹さんへ

    野球以外の記事のコメントを初めてもらいました。ありがとうございます。井岡ー八重樫戦は、熱い試合でしたね。薬師寺ー辰吉戦、畑山ー坂本戦に比べ戦前の盛り上がりは劣っていたかもしれませんが、試合内容は全く劣っていませんでしたね。

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