勝つチャンスは何度でもあった

ヤクルト8-10巨人

おそらくヤクルトも巨人もこの3連戦に関しては、スイープされなければOKという気持ちがあるはずである。そんな中で勝つチャンスが何度も巡ってきた初戦を落としたダメージは想像以上に大きくなってしまう危険性はある。5-10とリードを奪われてしまった後にデラロサを打ち崩し、「あわや」というシーンを作ったことを評価するファンの方々も一定数いるかもしれないが、私はそんな気持ちにはなれない。巨人に勝つことは簡単ではない。それだけに勝てるゲームは勝たなければならない。

今日は巨人主催のゲームなのだが、東京ドームではなく、岐阜長良川球場での一戦となった。東京ドームではあまり良いイメージがないだけに広さもある長良川球場の方が戦いやすいのではないか?と見立てていたのだが、結局は乱打戦となってしまった。それでも冒頭に書いた通り勝つチャンスは何度でもあったと思っている。
まずは初回である。巨人先発のメルセデスの立ち上がりにいきなり青木が先制ソロホームランを放ってみせた。欲しかった先制点をベテランの一振りで奪ってみせた。幸先の良い立ち上がりだった。しかし、その裏コロナウイルスへの感染により離脱し、久々の登板となった小川が丸、吉川にホームランを浴びてしまい、一旦流れを失ってしまう。
次は2回である。1点リードされた直後だったのだが、先頭の中村がヒットで出ると続くサンタナに2ランホームランが飛び出し、すぐさま逆転に成功した。再度流れを手にすることに成功した。
先発の小川は、2回、3回は何とか粘っていたのだが、4回は、先頭の中田に詰まらせながらもヒットを許すとその後四球とヒットで0アウト満塁のピンチを招き、松原の犠牲フライで同点に追い付かれ、2アウト後丸に勝ち越しのタイムリーを浴びてしまい、ここで降板となってしまう。
それでも直後の5回にチャンスを作ると村上のラッキーなタイムリー内野安打で追い付き、巨人に主導権を握らせない展開で何とか喰らい付いてみせたのだが、6回にマウンドに上がった坂本がこの回だけで4本のヒットを浴び、4点を失い、この試合初めてはっきりと主導権が巨人に映ってしまうこととなった。
それでもこの後も7回に山田にタイムリー2ベースが飛び出したり、8回に5連打で3点を返したりと見せ場は作ってみせた。しかし投手陣も踏ん張り切れず、8-10というスコアで3連戦の初戦を落としてしまった。

勝つチャンス①
青木の先制ホームラン。東京ドームよりも広い長良川球場でのゲームということでロースコアになることも予想された中でのホームランを意味あるものにしたかった。

勝つチャンス②
サンタナの逆転2ランホームラン。小川が逆転を許した直後の逆転弾ということで一旦は流れを掴みかけた。

勝つチャンス③
大下の好投。小川が逆転を許し、流れが巨人に傾きかけたのだが、その流れを切り、5回の同点劇に繋げてみせた。

勝つチャンス④
坂本のボールのキレ。今日の坂本のボールは決して悪くはなかったと感じている。山田、村上が取れるアウトをきっちり取っておけば…

勝つチャンス⑤
5点ビハインドの8回、5連打で3点を返し、尚も0アウト1,3塁、打順は青木、山田、村上に回るという押せ押せムードを作ったのだが…

もちろん「たられば」を言ってしまえば、どんな試合でも勝つチャンスはあるのだが、今日のゲームは特にもったいなかったと感じる。小川が粘り切れなかったこと。6回裏の守備で山田、村上に記録には表れないミス(勿体ないプレー)が飛び出し、大量失点に繋がってしまったこと。8回の同点のチャンスで主軸が中川に抑え込まれてしまったことが特に痛かった。乱打戦ではあったのだが、終わってみれば「巨人の守り勝ち。」という印象も残るようなゲームとなった。
3連戦の初戦を落としたことにより、明日以降心理的に不利な状況も出てくると思うのだが、とにかく1つは巨人に勝っておきたい所である。

P.S 川端のバッティング技術は素晴らしいですね。ゲームの分かれ目となるような大事な場面で抜群のバットコントロールで代打でヒットを量産する姿はチームにとって非常に頼もしいですよね。今日も0アウト満塁のチャンスでデラロサ相手に簡単に追い込まれながらも、その後ファールで粘ってカウントを整え、フルカウントからの14球目をライト線に弾き返す2点タイムリー2ベースを放ちましたよね。川端の技術の高さを示す一打になりましたよね。

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コメント

  1. 闘将 より:

    毎日楽しく読ませて頂いております。本当にありがとうございます。
    昨日はテレビで観戦していましたが、非常に悔しい敗戦でした。やはり巨人・坂本の好守備に対して、山田と村上の守備が痛かったですね。
    一方で、川端の打席は鳥肌が立つ程の感動がありました!川端らしい粘りとバットコントロールで、本当に2015年の絶頂期が戻ってきたと感じました。もはや代打の域を超えて10人目のレギュラーのように思えてきます。
    昨日の試合を見ていて思いましたが、改めて優勝するにはブルペン陣や控え選手が重要だと感じました。
    今日は高橋の頑張りに期待します!

  2. sabo より:

    終盤しか中継を見れなかったのですが、勝てるチャンスは十分ありました
    8回はせめてあと1点取って1点差にしていれば最終回の展開も変わったかと
    まだ宮本丈が残ってましたしね

    川端の集中力は凄まじいですね

  3. FIYS より:

    闘将さんへ

    山田、村上のミスは地方球場の難しさという部分もあったと思うのですが、シチュエーションを考えると丁寧にボールを抑えることを重視して良い場面でしたよね。

    この日の川端の技術は見事なものがありましたよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    塩見が繋いだ段階で「勝てる」雰囲気は出たんですけどね。あの場面で流れを切る中川はやはり相手からすると厄介な投手ですよね。

  5. JEF九郎 より:

    オリンピックで山田・村上が目立ちましたが、実は坂本も堅実な活躍をしてました。

    そしてこの日は、イレギュラーバウンドをキッチリ捌いた坂本と、補給出来なかった山田・村上の差が試合を分けた印象を強く受けました。本当に勿体ない敗戦でしたね。

    ただ、10月にやたら巨人戦が設定されてら中、私は最後は中田(?!)と川端の代打力の差が勝敗を分ける日が来る、そんな気がしております。

    ※ 10人目のレギュラー、素敵な表現ですね。

  6. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    坂本はNPB史上に残る遊撃手だと思っています。

    山田、村上の奮起に期待ですよね。

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