着実に「その時」が近付いてきた。

ヤクルト7-3DeNA

昨日のゲームを落としていただけに、今日負けて、阪神が勝つようなことがあると、来週の甲子園での阪神との2連戦が非常に難しいものになると思っていたのだが、重苦しい展開が続いたゲームを最後は山田の3ランホームランで突き放し、しっかり勝利を手にすることが出来た。ナイトゲームで阪神が敗れたため、優勝へのマジックは「4」となった。着実に「その時」が近付いてきた実感がある。

大事なゲームの先発を任されたのは、6月1日以来の1軍マウンドとなった金久保だった。2軍で徐々に状態を上げていることは情報として入ってはいたのだが、この優勝争いのど真ん中という状況で先発を任せる辺りが高津流である。その金久保は、5回を2失点でまとめ、勝ち投手となってみせた。味方打線が得点すると直後に失点してしまい、おそらく本人的には納得出来ていない部分もあると思うのだが、久々の1軍マウンドでも前半戦と同じようなボールを投げることは出来ていたのではないだろうか?高校時代からボールの質の良さが評価されていたのだが、今シーズンの投球はストレート、変化球ともにコントロールがまとまってきており、ある程度ボールが走ってさえいれば、大崩れはしなくなってきている。実践の場で大きく成長した姿を見せてくれた若手選手の一人である。
重苦しい展開は最終盤まで続いていたのだが、リリーフ陣は6回からスアレスー今野ー清水ーマクガフと繋いでみせた。最近また疲れが見え始めている今野が失点し、清水も2アウトから不運なヒットや打撃妨害も重なる中で満塁のピンチを招いてしまったのだが、大和を何とか打ち取り、ピンチを凌いでみせた。今野は61試合目の登板、清水は69試合目の登板ということで本当に良く投げてくれている。高津監督は慎重にリリーフ投手を起用してきたように感じるのだが、それでも今野、清水ともに試合展開が休ませることを許さなかった部分もあるため、登板数自体は嵩んでしまった。両投手とも疲れは感じさせる場面もあるのだが、本当に良く投げてくれている。

打線は今日も塩見がスタメンを外れ、1番には山崎、6番にサンタナ、7番に元山、8番に古賀を起用してきた。まずは3回に山崎が四球で出塁すると盗塁に相手のエラーも重なって、1アウト3塁のチャンスを作ると青木の犠牲フライで先制点を奪うことに成功した。追い付かれた後の4回には古賀のタイムリー内野安打で1点を勝ち越し、すぐさま追い付かれてしまった後の5回には山崎の2ベースからチャンスを作り、山田の犠牲フライで三度勝ち越してみせた。
投手の金久保同様に、大事な試合で起用された普段はサブの選手達がこの日はしっかり結果を残してくれた。この辺りが高津監督の巧い所である。その日その日で選手一人一人に役割を与え、選手たちはその役割を実行するために全力でプレーするという関係性が出来上がっているようである。山崎にしろ古賀にしろ元山にしろ不動のレギュラーではないし、まだまだ起用法も固まり切っていない面々ではあるのだが、それでも起用されたときにチームの勝利に貢献してくれるのだから心強い。派手な活躍は難しくてもポイントポイントで役割をこなしてくれるレギュラー外の選手が揃っていることも今年のヤクルトの強さを語る上で欠かせない部分である。
そして最後に重苦しいムードを吹き飛ばしてくれたのが、キャプテン山田の3ランホームランだった。三嶋の多少甘めに入ったストレートを完璧に捉えた打球は打った瞬間にそれと分かる快心のホームランとなった。10月に入ってからスイングに強さを感じないということをこのブログでも書かせてもらっていたのだが、それでもスタメンで起用され、結果を出す山田はヤクルトのシンボルである。キャプテンとしては、本来は背中で引っ張るタイプの選手だと思うのだが、ベンチでの表情や仕草などを見ていると、プレーだけではなく、キャプテンとしてチームをまとめようとしている姿が目立ってきている。29歳という年齢になり、また新しい山田の姿が見れるようになってきている。

19日、20日の阪神戦で阪神にとどめを刺すことが出来るだろうか?奥川、高橋の若手2人で一気に優勝を決めてもらいたい。2人とも実力通りの投球が出来れば、自ずと結果は付いてくるはずである。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     勝ち投手となった金久保は優勝争いの中での復帰戦だったので、普段以上の重圧があったと思います。奥川、高橋に加えて彼が入るとローテが若返ってきたなと思えますね。
     ホームランを打った山田は、タイムリーの打席も角度の良い打球を放っていたので、復調傾向であるのでしょう。週明けの阪神戦への明るい材料ですね。

  2. sabo より:

    五番打ってた時の山崎のような絶好調でしたね
    塩見がコンディションがどうか分からない中で絶好調モードの山崎が現れたのは大きい

    山田はここのところでやっとヒットが出ていましたが段々と飛距離が出てきてついにホームラン
    対青柳で出るか分かりませんが甲子園でも打ってくれるでしょう

    そういえば牧が3割目前ですね。それでも新人王は栗林になるとは思いますが、準新人王である新人特別賞がどうなるか。過去には4人に出たこともあるみたいですが

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    この大事な時期に金久保ー奥川ー高橋という先発投手をぶつけることが出来るというのは非常に夢がありますよね。面白いローテが組めるようになりましたよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    塩見の状態は気になりますが、もう色々言っていられない時期ですからね。代役を担う山崎らに期待しましょう。

    今年の新人王争いは超ハイレベルですよね。特別賞は贈られることになるでしょうね。

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