2021年ドラフト即戦力予想答え合わせ(セリーグ編)

今年もドラフト即戦力予想の答え合わせをしておきたい。今日はセリーグ編である。
過去記事はこちらから→「2021年ドラフト即戦力予想

投手

広島1位 栗林 良吏 トヨタ自動車 53試合0勝1敗37S 52回1/3 防御率0.86

広島3位 大道 温貴 八戸学院大 24試合4勝4敗3H 53回 防御率4.75

中日2位 森 博人 日体大 10試合0勝0敗0S 12回 防御率3.00

広島2位 森浦 大輔 天理大 54試合3勝3敗17H 48回1/3 防御率3.17

広島の上位3投手が各々即戦力としての役割を果たしてみせた。
栗林は、開幕からクローザーに抜擢されるとセーブシチュエーションで失敗することなくシーズンを終えてみせた。オーバースローの角度を活かしたストレート、カーブ、フォークの投げ分けは見事であり、どの球団も攻略することが出来なかった。シーズン後半は、スタミナ切れを起こさないように大事に使われていた印象もあるのだが、それであったとしても残した数字は驚異的であり、ハイレベルの新人王争いを制するだけの投球をシーズン通してみせてくれた。ストレートと縦の変化球で高低を上手く使うことが出来ており、自分の必勝パターンを作り上げることに成功したイメージである。東京オリンピックでの力投も印象に残った。

大道は、日本ハムの伊藤とは反対に、私がイメージしていたよりもボールが荒れ気味だった印象である。ストレートも変化球もキレの良いボールを投げるのだが、コントロールにバラつきがあるため、見極められてしまう場面も目立った印象である。もう少し制球がまとまってくれば先発として期待できると思うのだが、ボールの力を活かすという意味では、今後はリリーフ起用も考えられる投手だと感じた。

森浦は、リリーフとして期待通りの投球を見せてくれた。正直シーズン中盤頃からはボールのキレが落ち始めた印象があり、ごまかしながら抑えている印象もあるのだが、それでもシーズン通して54試合に登板出来たということは大したものである。コンディションを整え、自分本来のボールが投げ切れれば、ある程度抑えられるという自信は掴んだのではないだろうか?2年目は今シーズンと同じような成績を求められると思うのだが、1年目の疲れもある中でどの程度投げられるだろうか?

は、コンパクトな投球フォームに特徴があるのだが、こじんまりした印象であり、迫力に欠ける部分があった。今後は先発で起用されるのかリリーフで起用されるのか分からないのだが、カットボールやスライダーという横変化のボールだけでなく、空振りを奪える縦の変化球を1つマスターしてもらいたい。それだけで投球の組み立ての幅が大きく広がるように感じる。

その他の投手では、伊藤将司(阪神)が10勝7敗1H、防御率2.44という素晴らしい数字を残してみせた。横浜高校出身らしい品を感じさせるサウスポーで、意図を持って相手打者に向かっていく姿が印象に残った。自分の意図したボールを操れるからこそ、投球の組み立てが安定している大人の投手だった。

野手

DeNA2位 牧 秀悟 中大 137試合 487打数153安打22本塁打71打点2盗塁 打率.314

牧のバッティングは本物だった。上記の数字は例年であれば間違いなく新人王に輝ける数字である。栗林にあれだけの数字を残されてしまっては、新人王に推しづらい部分もあるのだが、大卒1年目の野手としては驚異的な数字を残してみせた。ストレートに力負けせずに変化球にも器用に対応できる打撃は、とてもルーキーとは思えないものだった。岡本和(巨人)、村上(ヤクルト)、佐藤輝(阪神)らと一時代を築いてもらいたいと感じるバット職人である。
佐野、宮崎とともに打撃職人トリオとしてDeNA打線を引っ張る存在になりそうである。想像以上に素晴らしい選手だった。

その他の野手では、まずは佐藤輝明(阪神)の名前を挙げたい。後半戦に入ってから信じられないくらいバットにボールが当たらなくなってしまったのだが、当たった時の飛距離は凄まじいものがあった。ウィークポイントがはっきりしていながらも24本塁打を記録したことがこの選手のスラッガーとしての能力の高さを示している。非常に楽しみな選手である。
中野(阪神)は、想定していた数字を大きく上回る成績を残してみせた。ショートのレギュラーを獲得すると30盗塁で盗塁王にも輝いてみせた。スピードは想像以上だったし、守備も多少エラーは多かったかもしれないが、名手と呼んでも良いような見事な守備も見せてくれていた。守備に関しては、もう1ランク上を狙える選手だと思うし、成功率の高い盗塁も大きな武器になりそうである。
牧、佐藤輝、中野に比べれば霞んでしまったが、元山(ヤクルト)も私が想定していた1年目の数字という意味では、ほぼ100点の数字を残してくれた。プロの世界で突き抜けたところがないため、とにかくまずは打撃を伸ばしてもらいたいのだが、1軍で使えるだけの最低限の力は持っていることを確認することが出来た。これからが勝負である。

今年のルーキーは本当に高いレベルの数字を残してくれた。これだけハイレベルで激しい新人王争いは中々見れないものである。栗林も牧も佐藤輝もそれぞれ強烈なインパクトを残してくれた。個人的には特徴が見え辛いため、プロで通用するかは「?」だった阪神の伊藤将や中野の活躍が印象に残った。

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