小澤も古賀も悔しいだろうな

ヤクルト2-3巨人

試合開始前に村上がコロナ特例で登録抹消になるという衝撃的なニュースが飛び込んで来た。村上自身のPCR検査の結果はとりあえずは陰性だったとのことだが、倦怠感を訴えているとのことで、症状が出ている限りは慎重になるべき状況なのだと思う。
ヤクルトの中心である村上が欠けることはチームにとってはマイナスなのだが、それでも何とか勝ちを拾ってもらいたかったゲームだった。小澤ー古賀のバッテリーがしっかり試合を作り、打線も少ないチャンスで得点出来ていたため、悪くない展開に持ち込めていたのだが、ポランコの一発で試合を振り出しに戻されてしまったのが痛かった。ポランコに一発を浴びた際の悔しそうな古賀のリアクションが印象に残った。

先発の小澤は、前回の登板は、4回に崩れてしまい、あと1つのアウトを奪えなかったのだが、先発として起用されるたびに、徐々に1軍のレベルにも先発としての投球にもアジャストしてきているように感じる。今日も左打者を6人並べてきた巨人打線相手に堂々と渡り合ってみせた。支配下登録され、1軍での登板を重ねる中で見えてきたことなのだが、やはり左打者を打ち取る術をしっかり持っていることは強みだと感じる。外から入れるバックドアのスライダー、インコースへシュート気味に投げ込めるストレート、多少に外に逃げていくイメージのフォークを駆使して、左打者相手でも嫌がることなく対峙できる姿を見せてくれている。
特に昨日大当たりだったポランコに対しての1打席目、2打席目の小澤の投球、古賀の配球は秀逸なものだったと思う。
1打席目は、初回に2アウト1,2塁のピンチでポランコとの勝負となったのだが、インコース高めへのストレートを4球続けて、空振りの三振に仕留めてみせた。長打警戒で外中心の配球になりそうなところを、全てインハイに要求した古賀、そこに投げ切った小澤ともに100点を付けられる三振だったのではないだろうか?
2打席目は、4回1アウト1塁の場面だったのだが、今度は一転バックドアのスライダーを3球続けて、1-2と投手優位のカウントを作ると、ここからストレートを続け、最後はインハイのストレートで打ち取ってみせた。1打席目の配球と2打席目の配球がしっかりリンクした中でポランコを抑えることが出来ていた。
3打席目は、6回1アウト1塁という場面で巡ってきたのだが、ここでもバッテリーは2打席目同様バックドアのスライダーでカウントを作りに行ったのだが、1-1からのスライダーが想定より中に入ってしまい、その失投をポランコに捉えられてしまった。好調のポランコに対して、ヤクルトバッテリーは細心の注意を払っていたと思うし、1打席目、2打席目はバッテリーが完璧にポランコを上回っていたため、心理的にはバッテリー優位な状況で3打席目を迎えていたと思うのだが、小澤のポランコに対しては、今日唯一の失投だったと思われるボールが致命傷となってしまった。唯一と言っていい失投を捉えたポランコを褒めるべきだとは思うのだが、小澤も古賀も1球に泣いた形となり、かなり悔しい思いをしているのではないだろうか?
小澤も古賀も1軍レベルのゲームで批評されるに値する選手に成長してきたことを感じさせてくれた。小澤に関しては、これから研究されたときに対応する術があるか?先発としてのスタミナを付けることが出来るか?という部分が課題になりそうである。古賀に関しては、今日のゲームでは冷静な配球とフットワークの良さという長所を十分にアピールすることが出来たが、打撃では打てないなりに状況に応じたバッティングを実行できるだけの力を付ける必要がある。両選手ともに今日の悔しさを今後のプロ野球生活に活かしてもらいたい。
それでも小澤は6回2失点と試合を作り、ロースコアの競り合いには持ち込めていたのだが、8回に清水がポランコに犠牲フライを浴びて、結局この1点が決勝点となってしまった。3失点共にポランコのバットから生まれたのだが、その前の岡本和、丸への四球が痛かったと感じる。この辺りは多少もったいなかった。

打線は村上を欠く中で、1番塩見、2番山崎、3番山田、4番サンタナ、5番オスナ、6番長岡、7番赤羽、8番古賀、9番小澤と組んできた。7番サードで支配下登録されたばかりの赤羽を先発起用したことが多少サプライズ感があったことは確かなのだが、現状のメンバーでは、オーソドックスな並びになったのではないだろうか。
巨人先発の直江は、プロ初勝利を目指しての登板となったのだが、初回はボールが制御できておらず、出来ればこの回に先制点が欲しいと感じたのだが、そこで4番に入ったサンタナが先制タイムリーヒットを放ってみせた。村上を欠く中で4番に入ったサンタナの仕事ぶりは心強かった。しかし、その後は、立ち直った直江の前に抑え込まれてしまうと、5回にその直江が危険球で退場になった後に塩見のタイムリー2ベースで1点を追加したものの、フルメンバーではない巨人投手陣を中々捉えることが出来なかった。終盤3イニングは、井納、高梨、クロールという3人から得点を奪うことが出来ず、ホームの利を活かすことが出来なかった。9回には2アウトから巨人増田大の落球もあり、昨日に続いて異様な雰囲気が漂ったのだが、活かすことは出来なかった。
チーム力が落ちていることは間違いないのだが、それでも1つでも勝ち星を積み重ねていく必要がある。耐える時期がいつまで続くか分からないのだが、いつかチーム状態が好転することを願って、とにかく耐えていってもらいたい。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     打ち負けた初戦に続き、この日は有利な筈のリリーフ勝負でも負けてしまい、両試合ともにヤクルトの強みを上回られてしまいました。首位独走とコロナ明け間もないチームの対戦とは思えない結果ですね。このカードは勝ち越しは固く、あわよくば三連勝とも思っていたので、まさか三タテの危機を迎えることになろうとはという心境です。
     小澤はシーズン途中からの急造先発として十分にやってくれていると思います。変則投手ながらも球速が出るのは、現代の選手らしい体の強さなんでしょうかね。
     塩見にタイムリーが出たのは好材料ですかね。これをきっかけに調子を上げていって欲しいですね。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    私も今回の巨人との3連戦は、ヤクルト優位と見ていただけに3連敗となってしまい、やはりチーム状態が良くないことを思い知らされました。
    小澤に関しては、まだサイドスローに転向して1年経たない中でこれだけの投球が出来るので、今後が楽しみです。

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