石川に勝ちが付かずとも、村上にホームランが飛び出さずとも。

ヤクルト5-4広島

リーグ優勝を決め、消化試合となっているヤクルトの試合で一つの楽しみとなっているのが個人記録である。今日のゲームでは石川の通算184勝目、村上のシーズン56号ホームランに期待が集まっていたのだが、石川に勝ち星は付かず、村上にもホームランは飛び出さなかった。
しかしチームは逆転勝ちを収めてみせた。いくら消化試合とは言え、負け続けると心配になってしまうため、とりあえず1つ勝ったことを喜びたい。先発陣が苦しい中ではあるのだが、ポストシーズンは何とかリリーフ勝負に持ち込みたい所ではないだろうか?リリーフについては他球団と勝負出来る状況にあると考える。

さて今日は、村上から触れていきたい。今日もホームランは飛び出さず、これで12試合連続でノーアーチとなってしまった。明らかに三振の数が増えていることも気になる所である。今シーズン安定していた打席でのスイングに何かしらの狂いが生じていると思われる。広島先発の森下に関しては、一昨年のシーズン、昨年のシーズンは苦手としていたのだが、今シーズンは打ち込むことが出来ていた。それは村上が進化したからこその結果だと思うのだが、今日は森下の前に沈黙してしまった。これはやはり村上のバッティングに何らかの狂いが生じているということなのだと思う。おそらくは非常に微妙な変化だと思うのだが、その変化で打てるものも打てなくなってしまう程、高いレベルでの戦いが続いているのがプロ野球である。
ファンからするとどうしても56号へのプレッシャーで押しつぶされてしまっているのではないか?と言った精神論を語りたくなってしまうのだが、村上の不調に関しては、精神面よりも技術的な狂いが要因なのかな?と感じている(もちろんホームランへのプレッシャーからいつのまにかメカニックの部分にズレが生じた可能性はあるが…)。バッティングというものはそれ程までに難しく、繊細なものなのだが、もう一度ホームランを量産していた頃の姿に戻ってもらいたい。ここまでホームランがピタリと止まってしまうことは予想だにしていなかったため、少し心配になり始めている。今日はそれでもヒットが1本飛び出したので、この一本をきっかけにしてもらいたい。残り3試合で結果を残すことは出来るだろうか?

ヤクルト先発の石川については、やはり相手打者にしっかり捉えられてしまう場面が目立っていることが気になる。今日も4回までに7安打(被本塁打1)を浴び、4点を失って降板となってしまった。コロナ感染以降、目に見えて被打率が悪くなっているように感じる。石川に関しては、ベテランの調整力と集中力でポストシーズンでは結果を残してくれるのではないか?という期待もあるのだが、今の投球内容では少し厳しいかな?という印象もある。もちろん今のヤクルト先発陣の現状を考えると登板機会はあると思うのだが、しっかり結果を残すことは出来るだろうか?

試合の方は、一旦は4点をリードされてしまったのだが、5回に塩見の内野ゴロの間に1点、6回にキブレハンのタイムリーで1点を返し、2点差とすると、7回には2アウト1,2塁という場面で代打で登場したオスナがターリーに追い込まれながらも甘く入ったチェンジアップを完璧に捉える逆転3ランホームランを放ち、結局この3ランホームランが決勝点となった。代打という難しい起用法の中でも最高の結果を残したオスナは、ここに来て状態を上げてきている。
その他の野手では松本友が2打数2安打1四球と3打席全てで出塁し、アピールすることに成功した。結果を残していけば、ポストシーズンでも出場機会があるかもしれない。

リリーフ陣は、5回から田口ー木澤ー清水ーマクガフと無失点で広島打線を抑え込んでみせた。2イニング投げた木澤に9勝目が転がり込んだ。木澤の勝利数については、リリーフで重ねたものであり、運の要素もあるのだが、これだけ勝ち星が増えると、首脳陣もチームにスイッチを入れるために意図的に同点や僅差のビハインドの場面で木澤を投入することはあるのではないだろうか?その起用法に木澤がよく応えてくれている。ルーキーイヤーは、1軍での登板機会がなく、フェニックスリーグで炎上するのを見て、このまま消えていってしまうのでは?と不安に感じてからまだ1年も経過していないのだが、木澤は立派なリリーフ投手としてチームを支えている。気迫のこもった投げっぷりは見事である。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     広島と巨人はクローザーを別にすれば、他球団より多少リリーフ陣に付け入る隙があるので、こういった展開もあり得ますね。森下を下げてもらって助かった。
     優勝決定後に全敗でシーズン終了では気分が悪いので勝って良かった。松本が森下相手にマルチ安打し、しっかりと四球を得たのも良かった。今後も出番がありそうですね。

  2. sabo より:

    木澤9勝目。70イニング。こんなタフなピッチャーとは思いませんでした。まさかの二桁勝利もあり得ますね。
    ヤクルトのリリーフで二桁勝利といえば五十嵐がやってましたね
    あとは伊東昭光さんか。88年にリリーフだけで18勝して最多勝ですか。とんでもない記録ですね(笑)

    石川はちょっと間を置きたいかな。CSは飛ばして日シリに合わせてじっくり調整したほうがいいかも。
    CS勝てるか分からんけど(汗

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    ヤクルトがチーム力で圧倒する絵は描きにくいチーム状況ですよね。やはりリリーフ勝負に活路を見出すことになりますかね。
    松本友は結果を残しましたね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    木澤はまだ粗削りな部分もありますが、よく投げてくれていますよね。五十嵐は前半戦凄い勢いで勝ち星を重ねたことがありましたね。伊東の最多勝は運の要素も強かったようですね。

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