おもちゃ箱のような最終戦

ヤクルト8-2DeNA

坂口、内川、嶋の引退試合、その引退試合に花を添える内山壮、長岡という若手の一発、そして村上の最終打席での56号ホームランとおもちゃ箱のように色んなことが詰め込まれたゲームとなった。消化試合ならではのおもちゃ箱感ではあるのだが、ファンの満足度は高いゲームになったのではないだろうか?

①坂口、内川、嶋の引退試合
・過去記事はこちらから→「内川聖一、嶋基宏が引退」、「坂口智隆引退
先日引退の記事は書かせてもらったので、短めにまとめたいが、先発出場した坂口、内川はしっかりヒットを放ってみせた。流石である。そして嶋は体調が万全ではなかったようだが、しっかり引退試合に出場することが出来た。完全な消化試合で3選手がプレーを披露し、最後にファンに雄姿を見せることが出来て良かったのではないだろうか?
チームメイトの涙を見て、この3選手が1軍であれ、2軍であれ、他選手に与えた影響力の大きさを感じることが出来た。3選手ともに球史に残るプレーヤーである。

②村上56号&三冠王
・最終戦の最終打席で60打席ぶりのホームランを放ち、王貞治越えのシーズン56号ホームランを達成してみせた。入江の151キロのストレートを捉えたのだが、ここ60打席については、あのコースのストレートに対して空振りする場面が目立っていた。最後の最後によく修正できたな。という印象である。55号ホームラン以降、苦しんだのだが、最後に結果を残す辺りは、やはりスーパースターである。
そして令和初の三冠王が決定した。打率.318、ホームラン56本、打点134点という凄まじい数字を残してみせた。プロ5年目22歳という年齢でこの数字は驚きである。最終盤に失速し、首位打者争いは、最終的には僅差となったのだが、それでも逃げ切ってみせた。今シーズンのヤクルトを語る上で最も大きなトピックが村上の活躍であることは紛れもない事実だろう。
今後CS、日本シリーズを勝ち抜く上で、村上の復調は必須事項である。10月12日に向けて状態を上げていってもらいたい。

③内山壮&長岡の一発
・今シーズンは、キャンプから期待の若手として名前が挙がり続けていた両者がシーズン通して、1軍に帯同してみせた。特に長岡は、コロナでの離脱以外は、毎試合ショートとして先発出場を果たし、最終的には139試合に出場してみせた。打率.241は、数字だけを見ると物足りないかもしれないが、ほぼ初めてと言って良い1軍の舞台で常に積極的な姿勢を失わなかったことに大きな価値を見出すことが出来た。今日のホームランで、ホームランの数も9本まで増やしてみせた。来シーズン以降の活躍も楽しみである。そして守備でも安定感を発揮してみせた。フットワーク、グラブ捌き、スローイングと三拍子が揃った遊撃手である。今シーズンのヤクルトにとって欠かせない存在となってみせた。
内山壮も高卒2年目ながら74試合に出場し、自慢のパンチ力を見せ付けてくれた。打撃は勿論のこと、捕手としても1軍で他の捕手に大きく見劣りすることなくプレー出来たのではないだろうか?
シーズン最終戦での内山壮と長岡の一発は、ファンにとっても嬉しい一発となった。

④サンタナの状態はあまり良くないのか?
・消化試合となって以降、キブレハンが試合に出場し続けている。今日は3ランホームランを放ったのだが、これだけ起用されるということは、サンタナがCSに間に合わない可能性があるのかもしれない。サンタナが出られない場合の代役候補の一番手がキブレハンということになるだろうか?

⑤ポストシーズンでスアレスの起用はあるのか?
・スアレスがシーズン最終戦で6月以来の1軍マウンドに上がった。リリーフとして1イニングを投げたのだが、ポストシーズンでの起用も考えているのだろうか?先発ではなく、リリーフ起用ということもあり得そうである。

その他にもCSに向けて様々な確認を行いながらのゲームとなった。CSは、DeNAが相手でも阪神が相手でも難敵である。ファイナルステージまで少し間が空いてしまうことが優勝チームのデメリットとして語られることがあるのだが、今のヤクルトの場合、チーム状態的に少し調整の期間が持てることはプラスに働く可能性もあると思う。残りの1週間強でどこまでチーム状態を上げることが出来るだろうか?

P.S 今シーズンも何とか143試合更新することが出来ました。コロナ禍以降、このブログへの訪問者の数は減って来ており、私自身も訪問者を増やす努力をしなければならないのだが、そんな余裕もない日々が続いております。それでも読者の皆様の存在やコメントを下さる方々の存在により、いつも支えられていると感じております。
こういったブログを書く中で、ヤクルトの2年連続リーグ優勝というものを記せたことに喜びを感じております。ポストシーズンも更新はし続けたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。今シーズンもヤクルトスワローズとこのブログを応援して下さり、ありがとうございました。

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コメント

  1. sabo より:

    全部凄かったですけど、やはり村上ですね
    完璧な当たりが遂に出た!!ライトスタンドにつきささったとき……思わず飛び跳ねてしまいましたw

    三冠王、56本ともに伝説ですね
    あとはCSのMVPは去年獲得したので日本シリーズMVPを村上に取ってほしい
    楽しみです

    スアレスのリリーフ起用はあり得そうですね。
    キブレハンが今の調子をキープするなら守備を差し引いても頼もしいですし、村上の調子が上がってきたのが一番の朗報
    ポストシーズンも楽では無さそうですが前向きにとらえられそうです

  2. 浦添パンダ より:

    引退セレモニーを観て涙が止まりませんでした。
    改めてヤクルトファンで良かったと思いました。
    横浜のファンも最後まで残って内川を見送る姿も素敵でした。
    今年はヤクルトの試合を1回しか観戦できませんでしたが、その1回が日ハムとの交流戦で田口がノーアウト満塁をゼロに抑えた試合で最高でした。
    ヤクルトの試合は1回だけでしたが、6年生の息子が学童全国大会に出場し、開会式で神宮球場の土を踏めたのも今年のいい思い出です。
    ついでに私も憧れの神宮球場の芝を少し歩くことができました。

    今年も1年間ブログの更新お疲れさまでした。
    詳細な分析を楽しませていただきました。ありがとうございました。
    CSも日本シリーズも応援頑張りましょう。

  3. 超匿名 より:

     試合内容から監督の挨拶、生え抜きではないものの球界全体で見た場合の功労者三人に対する引退セレモニーまで含めて、素晴らしく素敵な一夜だったと思います。
     村上は優勝チームの四番を務めながら、日本人最多本塁打記録を更新しつつ最年少三冠王という、もはやどうやって称賛したら良いのか分からなくなってきています。連日マスコミの注目を集める全国区の選手がヤクルトにいる事実が感慨深いです。
     投げる方でも原がシュートを効果的に使って抑えられたことは、ポストシーズンへの好材料ですね。
     シーズンの勝ち星も80勝となりました。初の連覇を達成した93年と同じなので、なんとなく縁起が良いかもと勝手に思っています。二桁勝利投手なくして積み上げたというのが信じられませんね。あとはCSと日本シリーズでヤクルトの底力を見守りたいと思います。
     今年もレギュラーシーズンの毎試合更新お疲れ様でした。チームが勝った時も負けた時もどんな記事が書かれるのかいつも楽しみにしています。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    56号は村上らしい豪快なホームランとなりましたね。CSに向けて村上の復調は朗報ですよね。

  5. FIYS より:

    浦添パンダさんへ

    お久しぶりです。こういうシーンを見ると、私もヤクルトファンで良かったな。と感じることが出来ました。
    お子さん野球をやっているんですね。全国大会出場おめでとうございます。いい思い出になりますね。
    「田口の20球」を見たのですね。これもいい思い出ですね。

    今後ともよろしくお願いします。

  6. FIYS より:

    超匿名さんへ

    消化試合ではあるのですが、色々なものが噛み合って、素晴らしい最終戦になりましたね。

    超匿名さんには、毎試合のようにコメントを頂き、励みになりました。今後ともよろしくお願いします。

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