7回のドタバタ劇を経て8人の継投で競り勝つ

ヤクルト5-3中日(延長10回)

決して100点を付けられるようなゲームではないが、結果としてはナイスゲームだったと思う。今日はリリーフ陣に高い評価をして良いゲームだと思う。

石川ー山本昌の先発で始まったこの試合。初回からヤクルトが攻勢をかける。山田がいきなり2ベースヒットを放って出塁すると上田が送った後ミレッジにタイムリー2ベースが飛び出し、幸先よく先制する。
2回には山田のタイムリー、3回には石川のタイムリーで点差を3点に広げて山本昌をマウンドから引きずり降ろすことに成功する。

一方の石川は前回の巨人戦同様4回までスイスイと中日打線を抑え込んでいく。今日もテレビ観戦が出来ていないのだが、おそらく危なげない投球をしていたと思われる。今日は3点のリードもあり、このままスイスイ行きそうな雰囲気もあったのだが、5回に平田にソロホームランを浴びると、6回には川島のエラーからピンチを招き、クラークの併殺打の間に1点を返されてしまい、点差を1点に縮められてしまう。
ここまで石川の投球数は、87球でありまだもう1イニングは行けるかと感じていたのだが、小川監督はこの回でスパッと石川を諦め、木谷を投入する。この継投が7回裏のドタバタ劇の引き金となってしまうのだが…

ここ最近結果も出始め、大事な場面での登板も増えてきた木谷だが、今日は先頭の森野にヒットを許すと続く平田に頭部直撃の死球を与えてしまい、危険球退場となってしまう。せっかくプロで結果を出し始めた矢先の出来事だけに今日の登板を今後に引きずってしまわないか心配である。

この場面でスクランブル登板となったのは、村中だった。この起用は、プロでの村中の経験値に賭けたのだと思うのだが、おそらく村中はこんな場面での登板は初めてのことだったのだろう。いつも以上にコントロールが定まらず、いきなり谷繁に死球を与えてしまい、無死満塁のピンチを招くと、井端にタイムリーを浴び、同点に追いつかれてしまう。なおも無死満塁のピンチが続くものの、藤井をセンターフライに打ち取り何とか1アウトを取ることに成功する。
1アウト満塁バッター大島と場面が代わったのだが、ここで中日ベンチがかなり思い切った奇策?に出る。コントロールの定まらない村中相手にスクイズを選択し、大島は空振り。3塁ランナーが挟殺され、2アウト2,3塁と場面はめまぐるしく変わる。木谷の危険球退場によってドタバタしていたのはヤクルトだったはずなのだが、中日もそのドタバタ劇に付き合ってくれた。これで流れはヤクルトに傾くかに思えたのだが、ドタバタ劇は終わらない。村中が、スクイズを失敗した大島に死球を与えてしまい、なおも2アウト満塁とピンチを広げてしまう。
ここでヤクルトベンチは村中を諦め、阿部を投入する。2アウト満塁の嫌な場面での登板となった阿部だが、フルカウントからの6球目に荒木をショートゴロに打ち取り、自分の役目を果たす。
試合を見ていないので何とも言えない部分はあるのだが、この7回裏のドタバタ劇はおよそプロの試合らしからぬイニングだったのではないだろうか?数年前の中日だったらありえないような拙攻に助けられたと言っても良いのではないだろうか?
それでも2アウト満塁の場面で登板し、荒木を抑えた阿部は今日の試合の影のヒーローと言っても良かったのではないだろうか?

この阿部の好投が結果的にはヤクルトに流れを引き戻す。打線は8回のチャンスで相川にヒットが生まれるもののバレンティンがホームで刺され勝ち越せない。
それでも8回9回は石山、山本哲とここのところの勝ちパターンで無失点で抑える。打線は10回に岩瀬を攻め、1アウトから畠山が2ベースを放つと宮本がヒットでチャンスを広げる。宮本が盗塁を決めて1アウト2,3塁とすると中日ベンチは相川を歩かせて、満塁策を取ることを選択する。
ここで川島の打球をセカンドゴロを荒木がダイビングキャッチし、ホームへ送球。三輪が刺され2アウト。この荒木のプレー、映像で見ていないのだが、俊足の三輪が刺されていることからおそらく全く無駄のない好プレーだったのだろう。荒木の守備はやはり驚異的である。
それでも続く代打田中浩が勝ち越しタイムリーを放ち、4-3とすると山田は押し出し四球を選び、5-3とリードを奪う。

その裏ヤクルトは江村ー七條のリレーで3つのアウトを積み重ね、見事5-3で接戦をものにした。序盤での3点リードを守りきれず、今シーズンの状況から行けば負けゲームの流れだったのだが、阿部以降のリリーフ陣がよく踏ん張った。こんな勝ちゲームはほとんどなかったと思うので、今日に関しては中継ぎ陣を大いに褒め称えたい。
とにかく阿部が7回裏のピンチを凌いだことが大きかった。あの場面で勝ち越しを許していたら、ほぼ負けが決定するような場面だっただけに、良く抑えてくれた。
石山、山本哲に関しては、安定感はまだまだだと思うが、精神的にも厳しい役割を良くこなしてくれている。そして10回の江村、七條も良く投げてくれた。江村は左バッターはしっかり抑えたので合格点を与えられると思うし、七條も打者1人とはいえ一発出れば同点の場面で和田を三振に斬って取ったのは見事だった。点数を付けるならば100点である。

今日に関しては、本来であれば石川で逃げ切りたかったのだが、追いつかれてから粘っての勝利と言うのもチームにとっては良かったのではないだろうか?
また10回の田中浩のタイムリーは見事だった。まだまだ老け込む歳ではないので腐らずに頑張ってもらいたい。それ以上に山田の活躍が目立つ。今日はタイムリーを含む3安打に、最後は押し出し四球まで選んでみせた。岩瀬相手に押し出し四球を選んだところに山田の潜在能力の高さを感じさせた。プロの一流どころと互角に勝負できる選手に成長したと言って良さそうだ。これからスポーツニュースを見て試合内容を確認したい。

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コメント

  1. 久保田 より:

    勝てて良かったです…。あぶなかったですからね…。川島のエラーで試合の流れが変わり、負けたと思いましたから…。試合後半、投手陣が本当に良く頑張ってくれたものです。とはいえ反省点も多い試合でした。まずは、前半でもっと点を取っておかなきゃ…、というところでしょうか?そして、石川もエースならエラーを併殺で締めるぐらいの投球をしてほしかったです。…でもとにかく勝てて良かったです!今週は一気に3位に浮上しましょう!

  2. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    そうですね。川島のエラーを含めて反省点の多いゲームでしたね。それでも勝てたことをプラスに捉えて明日からの巨人戦も期待してみたいと思います。

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