怒れ相川!

ヤクルト2-0阪神

バレンティンのシーズンホームラン記録がかかった三連休初日の土曜日に行われた阪神戦。相手の先発が藤浪ということも手伝ってか超満員でのゲームとなった。そんな異様な空気の中で行われた阪神戦は熱いゲームとなった。今日のブログのタイトルは「怒れ相川!」としたので、その場面から振り返って見たい。

最初に言っておきたいのだが、私は本塁突入のタックルに関しては、ルールで認められている以上行っても良いと考えている。そしてゲーム中の暴力行為には反対派である。それでもタイトルは「怒れ相川!」である。
事件が起こったのは、0-0で迎えた6回の表阪神の攻撃である。ここまで好投を続ける木谷が、2アウトからマートンに2ベースを許し、ピンチを迎える。その直後、次打者福留に初球をセンターに弾き返されると前進守備を敷いていた上田はホームへストライク返球。タイミングは完全にアウトだったのだが、マートンはキャッチャー相川に対して激しいタックルを敢行する。相川は身を呈して本塁を死守したのだが、その直後相川はマートンを突き飛ばした。
私は、上記の通り本塁突入の際の体当たりについては容認派だし、暴力行為には反対派なのだが、今日の相川のマートンに対する態度には矛盾するようだが賛成の立場に立ちたいと思う。皆さんご存知の通り、今日の相川の退場劇には伏線がある。相川個人の事を言うと、4月のDeNA戦でブランコにタックルを喰らい、左肩を亜脱臼し、戦線離脱をしている。そしてチームとしては、5月12日の松山坊っちゃんスタジアムでの阪神戦で今日と同じく、マートンのタックルで田中雅が左鎖骨を骨折している。そんな中で起きた今日の事件だった。
まずはきっちりとバウンド合わせて本塁へストライク返球した上田と身体を張って本塁を死守した相川に拍手を贈らなければならないプレーだと思うのだが、今日に関してはどうしてもその後の乱闘劇に目が行ってしまう。
以前のブログにもちょこちょこと書かせてもらったとは思うのだが、ヤクルトの選手はどちらかというと大人しい選手が多く感じる。乱闘騒ぎを起こして退場してしまうことが気持ちが入っている証拠ということはないのだが、今日の相川は怒るべきだったと考える。今日のプレーで相川が怪我をしたとの情報もあるようなので心配なのだが、1シーズンの間に本塁への体当たりによって3回も捕手が負傷しているのだから怒りを露わにしなければならない場面だったと思う。小突いてしまったのだから暴力行為と取られ退場になってしまったのは仕方ない。それでもチームに戦う意識を植え付けただけでも今日の相川の態度は良かったのではないかと考える。
私は、今までのブログでもキャッチャーに関しては、中村を強く推してきていたのだが、今日の退場の場面を見て少し相川の事が好きになった。特に来シーズンからは宮本がいなくなり、チームを引っ張れる選手がいなくなってしまうことも考えられる。そんな中でこの相川の存在というものは大きくクローズアップされる可能性がある。キャッチャーというポジションはポジション柄冷静さが求められるが、時には今日のように熱い部分も見せてくれて良いだろう。明日以降相川が試合に出られるのかは分からないが、チーム全員で強い気持ちを持って戦ってほしい。
それとこの場面の審判団の判断なのだが、相川、マートンの両者が退場となった。この判定はどうなのだろうか?私はヤクルトファンなので心情的にはこの判定を指示したいのだが、冷静に見るとマートンを小突いてしまった相川の退場は当然のことである。それではマートンはどの部分が暴力行為と取られたのだろうか?①タックルをした場面。②相川に小突かれた後応戦した場面。の2つが考えられると思うのだが、①についてはタックル自体は禁止されていないと思うので、この行為で退場になることは考え辛い。あるとすればマートンのタックルは腕を使ってラリアット気味に来るのでその行為が暴力行為と取られた可能性が僅かながらあるだろうか?おそらくは②の相川に小突かれた後で応戦したから退場が宣告されたということなのだろうが、映像で見るとマートンが暴力行為を働いた様には見えなかった。
一応私の中では、おそらく②の理由で退場になったと解釈しているのだが、もしマートン退場の理由が分かる人がいたら教えてもらいたいと思います。第三者的な見方をするならば今日の判定は少しマートンに厳しいようにも感じた。(本塁突入時のタックルがダメならきっちりルールとして禁止するべきである。)

さて相川、マートンの退場劇に長く触れてしまったのだが、この退場劇もあって久しぶりに熱い試合を繰り広げてくれたように思う。
先発の木谷は、前回の阪神戦でも7回1失点の好投を見せてくれていたのだが、今日は7回無失点の投球で勝ち投手になった。前回の阪神戦に比べて、ランナーを出す場面が多く苦しい投球となったが、それでも得点を許さず7イニングを投げ切り、三振も9つ奪うことができたところに木谷の潜在能力の高さを見たような気がする。私のイメージよりもコントロールも良くこのまま成長して行けば来季の先発ローテに食い込んできそうである。おそらくは古野、徳山辺りとの競争になると思うのだが、現時点では木谷がリードしていると考えても良さそうである。チームが最下位に沈む中ではあるが、面白い投手が存在感を示し始めている。
リリーフ陣も異様な空気での登板となったが、山本哲、石山ともに無失点で切り抜けて見せた。突然マスクを被ることになった西田ともども良く頑張ってくれた。
もう勝ち負けはあまり関係ない状況となってしまったが、今日は絶対に勝たなければならないゲームだっただけに山本哲、石山は良い投球をしてくれた。

攻撃陣は、藤浪の前に前半は抑え込まれてしまったが、6回に今日先発出場した三輪がヒットで出ると盗塁とワイルドピッチで3塁まで進み、川端のサードゴロで先制点を奪うと、7回には藤浪の悪送球で1アウト3塁のチャンスを貰うと、森岡が阪神バッテリーに警戒される中で外角のボール球に横っ飛びしながらのスクイズを決め、2点目を奪ってみせた。森岡の高い集中力で決めた素晴らしいスクイズだった。

今シーズン中々見られなかった投手陣がきっちり抑えて、野手陣が相手のミス、機動力を活かして得点を奪って逃げ切るというヤクルトらしい戦い方がようやく見られた。バレンティンにはホームランが出なかったが、ヤクルトファンは久々に熱くなれるゲームだったのではないだろうか?

「今日のバレンティン」
3打数1安打1四球
藤浪は真っ向勝負してきたのですが、新記録はお預けとなってしまいましたね。3打席目のサードフライは、紙一重に感じたのですが、今日は藤浪を讃えた方が良いですかね?
バレンティンも相当ストレスが溜まっているように見えるので早めに一本欲しいですね。頑張れバレンティン!

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