2014ヤクルトドラフト指名選手

個人的には今回のドラフトでヤクルトのチーム編成に大いに疑問を持つことになってしまった。2009年のドラフトから投手に関してはほとんど大学社会人のいわゆる「即戦力」と言われる投手ばかりをかき集めている。これでチーム状態が好転すればよいのだが、結果としては2年連続最下位という非常に厳しい現実を突きつけられている。そんなチーム状態の中迎えた今回のドラフトもいわゆる「即戦力投手かき集めドラフト」である。
ヤクルトというチームが完全に「負のスパイラル」に陥ってしまっているような気がしてならない。
育成ドラフト含めて大学社会人の投手を6名指名し、その他は高卒の捕手と大卒の長距離砲外野手(未完の大器)という指名結果には正直あきれてしまっている。1位の安楽投手を抽選で逃してしまい流れに乗れなかったのかもしれないが、非常に厳しいドラフトになったと言って良いのではないだろうか?明るい未来が見えてこない。
こうなったら今回指名された選手達の活躍に期待するしかない。私のチーム編成に対する疑問を吹き飛ばしてもらいたい。では指名選手をご覧下さい。

1位入札 安楽 智大(済美)  右投左打 投手 抽選外れ
外れ1位 竹下 真吾(ヤマハ) 左投左打 投手
   2位 風張 蓮(東農大北海道オホーツク) 右投右打 投手
   3位 山川 晃司(福岡工大城東) 右投右打 捕手
   4位 寺田 哲也(香川OG) 右投右打 投手
   5位 中元 勇作(伯和ビクトリーズ)左投左打 投手
   6位 土肥 寛昌(Honda鈴鹿) 右投右打 投手
   7位 原 泉(第一工大) 右投右打 外野手

育成1位 中島 彰吾(福岡大)右投右打 投手

1位の竹下は、リリーフとして使える即戦力サウスポーと見て良さそうだ。2012年の石山同様、ドラフト直前に一気に評価を上げての指名となった。情報も乏しく映像もあまり見れていないのだが、強烈な腕の振りから投げ込むストレートは充分通用しそうである。リリーフ一本で考えて良い投手だと思うのだが、正直1位指名するタイプの投手ではないのかな?というのが私の印象である。それでも現代のプロ野球界はリリーフ投手の重要度が非常に増している。そういう意味では面白い指名なのかもしれない。

2位の風張は、高校時代から素材の良さが注目されていた投手である。ストレートの一定の速度があり、変化球含めて制球もそれなりにまとまっているようである。マウンドでの投手らしい雰囲気もあり、1年目から期待してみたくなる。楽天の則本のようになれればベストなのだが…どうだろうか?
注目された「13番目の男」はおそらく狙い通りの指名が出来たのではないだろうか?(ちなみに私は浜田を推していましたが…)

3位の山川の指名には驚いた。日本ハム2位の清水やソフトバンク2位の栗原に負けず劣らずの素晴らしい捕手だと思う。しかし「ヤクルトではないだろう。」というのが私の意見である。山川が輝ける球団は他にあるような気がするのだが…20代中盤の中村、20代前半の西田がいる中での指名ということで明らかに補強ポイントとはずれていると思うのだが…そんなチーム状況のチームに3位で指名された山川の評価は相当高いのは間違いなさそうなのだが…

4位の寺田の指名も思った以上に評価が高く驚いたのだが、目ぼしい投手はほとんど指名されてしまっていたので悪くない指名なのかもしれない。現在27歳ということで1年目から勝負である。BCリーグで実戦力はついてきていると思う。新潟アルビレックスBCではおそらく高津コーチとも一緒だったのではないだろうか?来年の今頃「会心の指名だった。」と言われていることを願いたい。

5位の中元は以前から変則サウスポーということで注目されていたが、今回ようやく指名となった。ユーチューブでの映像しか見たことがないのだが、変則サウスポーの指名は1人はあってほしいと願っていたためそういう意味では良かったのだが、「プロの世界で通用するか?」と言われると「?」が付く。おそらくリリーフでの起用となると思うのだが、以前肘を故障しているということで少し心配である。

6位の土肥は1位の竹下同様ドラフト直前に評価が上がった印象がある。正直動画を見たことがないため何とも言えないのだが、ネットや雑誌の評価を見て行くと古野のような投手だろうか?シュートがあって制球力が良いということで先発でもリリーフでも使えそうである。古野、木谷、徳山らがライバルとなりそうである。
しかしこの手のタイプの投手を増やすことにどういった意味合いがあるのだろうか?少し疑問に感じる。


7位の原は、噂には聞いていたのだが喜界島出身の大型選手である。この選手も全く見たことはないのだが、長距離砲の指名は必須だったためこの指名には少し救われた気持ちになった。私が最後まで推していた岡本には縁がなかったが、この原がどのような形で伸びていくか見守ってみたい。「ロマン砲」である。

育成1位の中島も全く知らない選手なのだが、最近では徳山が育成枠から支配下登録されているためワンチャンスありそうである。頑張ってもらいたい。

上記に書いた通り編成面では色々と言いたいことはあるのだが、指名された選手には頑張ってもらいたい。特に投手は全員に1年目から出場機会を得るチャンスがある。逆に言えば今のヤクルトの投手陣の中で全くチャンスを貰えないようなら2年目はないくらいの気持ちでいてもらいたい。

P.S 他球団のドラフトに関しては明日以降にまとめてみたいと思います。全体的に見渡すとチーム状況がよく表れたドラフトになった印象があります。

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コメント

  1. 青波 より:

    こんばんは。初めてコメントさせて頂きます。

    確かに今年のドラフトは各球団の状況がよく見えたような気がします。
    たとえばオリックスなら、左腕不足の解消、チームの若返りでしょうか。
    特にチームの若返りを図っているのはよくわかります。昨年の高卒4人に加え、今年も4人を指名しています。いまの若手が中堅になるころに、若手の主力として出てきて欲しいという感じでしょうか。

    ヤクルトはなんとかして投手陣を改善したいのが伝わってくるような・・・
    しかし即戦力ドラフトが結果を出せないのなら、方針を転換する必要もあったと思います。

  2. 匿名 より:

    今のヤクルトにはキャッチャーは要らないんじゃないかと思いました。
    個人的には外野手を一人指名して欲しかったですね・・・
    また来年も上田、比屋根等の低レベルなポジション争いを見せられるかと思うとうんざりします。

  3. より:

    今回のドラフトはファンと球団側での評価は分かれますよね。(真中監督は満足げでしたが・・・・)
    ここ数年(今年も)は即戦力の社会人中心で都市対抗野球に出場するの???って感じがしまいしたしクジも6年連続外しるのですから一本釣りをなぜね狙わないのかなと思ってしまいます。
    おそらく高校生の投手をずっと1位で指名してきて育成に失敗した経験からなんでしょうがチームのコンセプトとか方向性が全く見えてこず自転車操業的な状態になっていますよね。弱いチームの典型で魅力あるチーム作りからは程遠く感じます。(日本ハムは一貫性がり大谷筆頭に魅力ある若手が多く、今年のドラフトも100点って感じですよね)

    今年の指名についても、現状は悲惨な外野陣なのに取ったのは守備ではなく打撃の原選手ですし3位の山川捕手は2位で栗原や清水を取られてしまったから慌ててとった感じで4位・5位に関してはこの時点で高浜や脇本や飯塚など残っていたのに指名せずに中日の又吉を期待したのか独立リーグの選手ですから、育成を放棄したとしか思えないです。
    あと衣笠社長になってからドラフトも負のスパイラルになっているような気がします、これだけ成績悪いしクジも外しまくりなのに・・・来年も期待できそうもないですね。

  4. パンダ より:

    たぶんリリーフどうにかしたかったんでは?先発は一応まあまあいるし、長期的に考える余裕がないし今年に限っては仕方ないかと何はともあれ入ってもらえるだけありがたいです。

  5. でぶちゃん より:

    岡本ってそんなに良いのかなあ、脇が空いても放り込むのは金属バットだからだよ、うちで花開かず審判やってる津川ぽいけどね。原泉は宮出コーチヨロシクですね、キャンプ中はアジャ井上の様に話題になるかも。投手陣は正直解からない、プロ野球って特に最近、投手力のほうが”水もの”ぽい傾向だと思う。身体の大きい投手を獲ったのは期待したいです。

  6. パイン より:

    CS導入以来、3位狙いで根本的なチーム強化はされなくなりましたね。

    ドラフトは即戦力級の投手が3人以上?指名出来た感じなので、まずまずじゃないでしょうか。

    目立ったのは山川ですが、西田を獲った時も中村がいるのに…と云われたもんです。
    しかし現状を見れば獲って正解でした。

    相川の件や雅彦、藤井には他のポジションもあり、捕手が潤沢とは云えません。
    中村、西田と同じ3位での指名は至極まっとうに思いますが、そう見えないのがヤクルトの問題点です。

    浅間が獲れなかった時点で、外野手は上位にリストアップされてなかったと思います。
    上田や比屋根と競うような選手は不要です。川上を鍛えるのが先でしょう。

    内野手は谷内と西浦を一本立ちさせる方針で、下位で高校生を育てるより、足りない頭数を揃えるのが優先でしょう。
    それでも、高校生が1人というのは、いつものことですが少な過ぎます。

  7. FIYS より:

    > 青波さんへ

    コメントありがとうございます。青波さんはオリックスファンでしょうか?

    オリックスも一昔前にドラフトが迷走していた印象がありますが、見事に持ち直しましたね。特に昨年のドラフトは見事でしたね。数年後に再度評価されるようなドラフトになるかもしれませんね。

    即戦力ドラフトが悪いとは思わないのですが、数年にわたって同じようなドラフトを繰り返してしまっている部分に強い疑問を感じています。

  8. FIYS より:

    > ーさんへ

    相川の去就も分からないのでおそらく捕手の指名は1人はあるかな?と思っていたのですが、3位で高校生捕手を指名するとは思いませんでした。驚きました。
    外野手は打撃型の原の指名だけでしたね。今後補強がありますかね?

  9. FIYS より:

    > Kさんへ

    球団側の高評価がひっかかります(特に真中監督)。即戦力が必要なのはよく分かるのですが、今年のドラフトで即戦力で使える投手は全体を見渡しても少ないのではないかと感じています。「名ばかり即戦力」を集めるだけのドラフトになってしまったのではないかと心配しています。

    いつまで即戦力投手をかき集めるドラフトを続けるつもりでしょうかね?

  10. FIYS より:

    > パンダさんへ

    パンダさんのおっしゃる通りでしょうね。リリーフを何とかしたかったのでしょうね。しかしプロの世界はそう甘くないと思います。石山、小川のドラフトの時のように何とか竹下と風張には戦力になってもらいたいですが…どうなりますかね?

  11. FIYS より:

    > でぶちゃんさんへ

    私は岡本を高く評価しています。もちろん即戦力とは考えていないですけどね。

    原は楽しみですね。宮出コーチに比べて打球に角度が付くタイプかと思うので期待したくなります。井上のようなバットコントロールや柔らかさがあれば面白い存在になりそうですね。高橋智のようになってくれたら嬉しいですが…

  12. FIYS より:

    > パインさんへ

    「根本的な強化がなされていない。」同感です。

    即戦力投手に関しては、2012年の石山、小川のように竹下、風張には何とか戦力になってもらいたいと思います。

    捕手に関しては、高校生を3位で獲得するとは思いませんでした。捕手としてかなり高い評価なのでしょうね。抽選で外し続けてしまっていることも大きく影響していると思いますが、それにしても高校生の指名が少ないですよね。

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