井上尚弥圧巻のV’7

３０日にWBOスーパーフライ級タイトルマッチが行われ、王者井上尚弥が同級６位のヨアン・ボアイヨ（フランス）と対戦し、３回１分４０秒TKO勝利でV7を達成した。

私はこれだけ強いボクシングの日本人チャンピオンを知らない。昨日の試合もワンサイドゲームであり、挑戦者のボアイヨに全く相手をさせなかった。圧勝である。３年前にナルバエスを２回KOで破りスーパーフライ級のチャンピオンになってから危なげなく防衛を重ねてみせた。しかしその圧倒的な強さを見せつけるたびに対戦相手が見つけづらい状況になり、いわゆるビッグマッチと呼ばれるような試合に結び付けることは出来なかった。これまで軽量級で圧倒的な実力と知名度を誇ったローマン・ゴンサレスとの対戦も現実味を帯びてきていたのだが、そのゴンサレスがシーサケットに連敗したことで対戦は遠のいてしまった。この辺りがプロボクシングという競技の交渉の難しさなのかもしれない。

井上本人も「もっとヒリヒリするような試合がしたい。」と語っており、スーパーフライ級からバンタム級へ階級を上げるということである。ボクシングで階級を上げるということはそれだけリスクも伴うのだが、今のスーパーフライ級に留まっては本人が言うような「ヒリヒリするような試合」が出来ないということなのだろう。
バンタム級の世界王者との対戦が今後のターゲットとなってくると思うのだが、果たして井上がバンタム級のどの王者と対戦することになるのだろうか？WBCのネリVS山中のリマッチの勝者に挑戦するようなこともあるだろうか（ネリのドーピング疑惑と今後については個人的には一言物申したい気持ちはあり、ネリVS山中のリマッチにもどこか気持ちが入りきらない部分はあるのだが…）？

どちらにしても来年は井上の名が今以上に世界に響き渡る１年になるのではないだろうか？とんでもないパンチ力と完成度を誇る日本ボクシング界の至宝である。


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