裏目、裏目。どこまで耐え忍べるか?

2023試合結果


ヤクルト2-5DeNA

今日は珍しく、投手運用という部分で高津監督が少しブレたような気がした。ここ2シーズンのリーグ制覇は、高津監督のマネジメントによるものも大きかったのだが、もう一つ、村上という稀代のスラッガーによるアドバンテージが大きかったという部分もある。1試合の中で投手陣が耐え凌いでいれば、ゲーム終盤に山場を作ることが出来ていた。投手陣と野手陣、首脳陣と選手との信頼関係の中で一枚岩のチームを作り上げていた印象がある。
今シーズンは開幕5連勝とスタートダッシュに成功し、上手く立ち上がったのだが、実力以上にチームが上手く噛み合った中での5連勝だったということも言えるのかもしれない。今は、主力の不在と村上のスランプも重なる中で、投手陣も耐え忍ぶことが出来なくなってきており、完全に悪循環に陥ってしまっている。今日のゲームで言えば、DeNAの攻撃が雑に感じる場面もあり、ヤクルト側から見ると悪くない展開に持ち込めていたと思う。不安のあった高梨も何とか6回を1失点にまとめ、これまでの高津監督であれば、7回の打席で高梨に代打を送り、7回から継投策で勝負するのがセオリーだったはずである。しかし高津監督は、高梨を続投する決断を下した。結局この決断が、結果的には裏目に出てしまった。打線の得点力不足という部分もあり、延長戦も見据えた中で、まだ球数が80球程度だった高梨にもう1イニング行ってもらいたい気持ちは分かるのだが、3連敗中ということを考えると7回から継投策でも悪くなかった気はする。試合展開的には悪くない展開に持ち込んだ中で、采配が裏目、裏目に出た中で勝ちを拾えなかったということを明日以降に引きずらなければ良いのだが…

ヤクルト先発の高梨は、オープン戦から結果を出すことが出来ず、4月15日の広島戦でも先発投手の責任イニングである5イニングを投げ切ることが出来ていなかった。試合後の高津監督のコメントを聞いても、まだ信頼を勝ち取れていない様子があった。そんな中で今日先発の機会が与えられたのだが、初回から特別ボールが走っている印象もなかったし、コントロールもアバウトに感じたのだが、それでも初回、2回を上手く立ち上がり、流れに乗ることは出来ていた。しかし味方が先制点を奪った後の3回に下位打線に掴まり、ピンチを招くと佐野の内野ゴロの間に1点を失ってしまい、同点に追い付かれてしまった。最低限の投球は出来ていたのだが、味方が先制した直後だったこと、DeNAが下位打線だったことを考えると何とか無失点で切り抜けたいイニングではあった。
その後もDeNAの多少雑にも感じる攻めに助けられながら、6回1失点と試合を作ったのだが、冒頭に書いた通り、続投となった7回に1アウト1,2塁のピンチを招き、マウンドを木澤に譲ると、その木澤が戸柱に3ランホームランを浴びるという最悪の結果となってしまい、試合の大勢は決まってしまった。
高梨ー内山のバッテリーは、緩いカーブを有効活用しながら、上手くDeNA打線と対峙していたと思うし、盗塁や送りバントなどの仕掛けも上手く防いでいたのだが、7回を投げ切ることは出来なかった。木澤に関しては、難しい場面での登板だったのだが、追い込んでから戸柱に3ランホームランを浴びるという最悪の結果になってしまった。4月16日の広島戦では吉村を引っ張った結果、代わった星が田中に満塁ホームランを浴びる場面があったのだが、今日も似たような展開になってしまった。
21年は近藤(前半戦)、22年は田口が火消しの役割を果たしていたのだが、この役割の難しさを改めて感じることとなった。

打線は、開幕21試合目にしてようやく2桁安打を放ったのだが、得点は2点止まりと、繋がりに欠けてしまった。村上は、とにかくバットにボールが当たらない状態が続いており、3回のチャンスで内野ゴロで打点を稼いだだけでも、ホッとしてしまう自分がいた。プロ2年目だった19年シーズンも似たような状況だったのだが、当時は、まだ新人の段階であり、気になることはなかった。今の村上は実績を重ね、すでに超一流選手という立場であるため、その中でこれだけ結果が出ないことに不安を感じる。ここ2シーズンはやはり村上の存在があったからこそ優勝出来たという部分があるのだが、その村上がスランプに陥ってしまうと、チーム成績にも響いてきてしまうことを実感している。それでも相手バッテリーが警戒している姿があり、これだけ打てなくても相手にプレッシャーを掛けることが出来る打者は他にはいない。とにかく4番としてどっしり構えていてもらいたい。私は、村上の復調を待ちたいと思う。
その他では、昨日エスコバーから見事なホームランを放った濱田が2番で起用されると、今日は3安打猛打賞と結果を残した。いずれの打席も追い込まれてから軽打してヒットにしたもので、これまでの濱田にはあまり見られなかった技ありのヒットだった。カウントによってスタイルを変えることが出来始めており、レギュラー獲りに向けて、また一段階段を上がった印象である。
サンタナが復調してきており、後は村上待ちである。何とかきっかけを掴んでもらいたい。

P.S 横浜スタジアムの演出は現代的ですね。ベイスターズは長かった暗黒時代を経験し、チーム運営というものが大きく変わりましたよね。ファンと一体になって戦う形を意図的に作り上げたという部分、野球に興味がない層も取り込んで興味を持たせたという部分で画期的ですよね。今日は4点差でも山崎を起用してきましたが、三浦監督は演出に飲まれないように注意する必要がありそうですよね(ファンが変に山崎登場を期待してしまうとおかしな方向に行きそうなので…)。
そして岡田団長が作り上げた傘での応援スタイルというものもやはり画期的だったんだなと…各球団の応援文化というものも歴史を振り返ると面白いかもしれませんね。




絶対大丈夫 高津臣吾の人を育てる言葉

新品価格
¥1,540から
(2023/4/26 22:04時点)




にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

  1. sabo より:

    濱田は猛打賞、内山は大ファールのあとヒット、並木もヒットで結果もですが内容も結構良かった気がします
    また似たスタメンを組む可能性はありますね

    木澤はまさに一球に泣いた形ですね
    完全に失投でしたし、これを如何に減らすかがプロでやっていくことだと思うので糧にして成長してほしいです

    塩見がファームで復帰と西浦がファームで活躍してますね
    山田は一軍の練習には参加しているらしいですがまだまだかかる気がします
    まず塩見の復帰が近いと信じましょう

    明日はピーターズが復帰戦。実力は間違いないと分かっているのでケガ明けでどこまでいけるかですね

    • fiys より:

      saboさんへ

      悪い部分ばかりではないのですが、これだけ負けてしまうとチーム全体が浮足立ってしまう部分はありますかね?噛み合わない日々が続きますよね。

タイトルとURLをコピーしました