「熱戦!」だが…阪神にとってポイントになるゲームになっちゃったかな?

2023試合結果


ヤクルト1-2阪神

今日のゲームは、文字通りの「熱戦」だったと思う。両チームにプロらしいプレーも見られ、最後の最後までファンを楽しませるゲームになったと思う。しかし結果的には阪神が競り勝ち、連勝を8に伸ばし、首位をがっちり固めることとなった。あくまでも「今日の段階」での感想ではあるのだが、今日のゲームは阪神にとって今シーズンのポイント(リーグ優勝に向けてターニングポイントとなったゲーム)になる可能性があるゲームになったと感じた。

ヤクルト先発の高橋は、ここ2試合打ち込まれていたのだが、今日も非常に苦しい投球となった。初回に大山に先制タイムリーを浴びてしまうと、その後も四球や自らのエラーなども重なる中でピンチの連続となった。相手先発の村上が安定感抜群の投球を披露していただけに、もう1,2点奪われてしまえば、試合の大勢が見えてきてしまうような状況だったのだが、今日の高橋は、何とか粘り切ってみせた。5回で114球を投げ、被安打8、与四死球3の1失点という数字は、正直褒められたものではない。三振を7つ奪っていることから、ボールのキレが悪かったということでもないと思うのだが、結果が伴ってこない。前回の巨人戦でも感じたのだが、高橋と中村がこの投球内容にどのようは振り返りを行っているかが気になる所である。今日は、140キロ台前半のカットボールの割合を少し増やしているように感じたのだが、今後も試行錯誤が続きそうである。5回1失点という数字だけは、見られる数字なのだが、あまりにも球数が多くなり過ぎである。高橋VS村上という視点で試合を見た場合には、完全に村上に軍配が上がるゲームだった。
6回は星、7回は木澤が阪神打線を何とか0で抑え、1-1というスコアのまま8回のマウンドには清水が上がったのだが、1アウトから木浪にヒットを許すと、続く代打糸原は、カウント1-2と追い込みながらフォークを上手く拾われると打球は、右中間を破るタイムリー2ベースとなり、1点を勝ち越されてしまい、結局この1点が決勝点となってしまった。清水は、ここ数試合失点してしまう試合が増えているのだが、今日に関しては、ボールの質はまずまずだったように感じる。糸原のタイムリー2ベースも紙一重のプレーだった。ここで強攻策で勝負に出て、きっちり1点を奪い切る阪神のチーム力と勢いに脱帽である。

打線は、序盤は阪神先発村上の前に手も足も出なかった。正直初回の先頭打者である塩見が、村上の外角ストレートに手を出すことすら出来ず、三振に倒れた場面を見て、今日のゲームも非常に厳しいゲームになると感じた。外角低めにズバッと決めるストレートと、同じ腕の振りから投げ込まれるフォークの見極めは、おそらくほぼ困難なのではないだろうか?そこにカットボール、ツーシーム、カーブも含めて組み立てられては、攻略は非常に難しいものとなる。3回まではパーフェクトに抑え込まれてしまい、攻略の糸口が全く見えてこなかった。しかし4回に塩見が高めのストレートを完璧に捉え、打球は左中間スタンドに飛び込む同点ソロホームランとなった。ヤクルト先発の高橋が、苦しみながらも何とか粘る中で、この場面での塩見のホームランは非常に価値の高いものとなった。ここから徐々に村上にプレッシャーを掛け始め、6回には2アウトから宮本が2ベースで出塁すると、続く山田は、レフトへ大きな当たりを放ち、一瞬「おっ!」と思ったのだが、打球はフェンス手前で失速してしまった。7回には、1アウト満塁のチャンスを作り、代打川端で勝負を掛けたのだが、サードゴロダブルプレーに倒れてしまった。川端の打球についても追い込まれた後の外角のストレートにしっかり反応することが出来ており、紙一重の打球だった。
村上が降板した8回も2アウト満塁のチャンスを作ったのだが、最後はサンタナが馬場の前にセンターフライに打ち取られ、好機を逃してしまった。7回、8回のヤクルトの攻撃は決して悪い攻めではなかったと思うのだが、最後の一本が出なかった。

両チームに守備でも好プレーが飛び出し、高津監督、岡田監督の駆け引きも非常に面白いゲームとなったのだが、最後の最後に阪神に軍配が上がったということは、やはり地力の差があるということなのだろう。

P.S 8回表の1アウト1塁の場面での宮本の送りバントは、個人的にはあまり好きな手ではありませんでした。1点勝負であり、2アウト2塁というシチュエーションを作れれば、阪神の外野が前進守備を敷く可能性が高いため、多少なりともヒットコースが広がった中で山田のバットに期待することも悪くはないのだが、バントも失敗のリスクがある中で、相手に2アウト目を与えてしまうことは、個人的には好みではありません。9回の表であったり、ホームゲームの8回、9回であれば、あり得る作戦だとも感じるのですが…今日は、直後の8回裏に阪神ベンチは、同じ1アウト1塁の場面で糸原に強攻させ、結果としてその1プレーが決勝点となったため、8回表の采配が目立ってしまいましたね。




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コメント

  1. アーム より:

    いつもは仕事の合間に一球速報とかスポーツニュース、fiysさんのブログで試合内容を確認しているのですが、久々に野球中継を観れました!

    やっぱり野球は面白いですね。

    去年とかも思っていたのですが、ランナーが一塁で終盤、一点勝負の時に塩見の守備が前進すぎると思うんですよね。

    いくら外野の深いところに打球がいったとはいえ絶対に一塁ランナーを帰したら行けない場面なのに帰してしまうのはもったいなさすぎると思いました。

    あとは9回、並木は勝負にでて盗塁をしてノーアウト二塁にして欲しかったですね。

    失敗したらバッシングですが、もっと思いっきた采配も必要だと思いました。

    • fiys より:

      アームさんへ

      負けてしまったという事実はありましたが、面白い試合ではありましたよね。8回裏の失点シーン、9回表の攻撃シーンも野球の面白さが詰まっていたのではないでしょうか?

  2. 超匿名 より:

     阪神のリリーフ陣の質量を考えれば、終盤の二度の満塁機を生かせないで勝ちに繋げるのは無理がありましたかね。
     高橋は試合を壊してはいないので失格ではないもののギリギリの及第点くらいでしょうか。左腕の中では球威やキレは上位に位置していると思いますが、球界全体の球速アップの流れの中では、高橋と言えども相手が感じる脅威は低くなっているのかもしれません。相手の村上の方がキャリアは浅くても格上感がある気がします。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      本当にここ5年程で投手の球速は目に見えてアップしてきていますよね。高橋ももう一段上の投球を期待したくなりますよね。

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