ヤクルト0-2中日
初登板となった新外国人投手アビラは、存分に特徴を出した投球を披露し、6回1失点としっかり試合を作ってみせた。最下位に沈むチームにあってこういった新戦力の活躍は嬉しい限りである。しかし悲しいかな今のヤクルトは、先発投手が踏ん張っても中々勝ちを拾うことが出来ない状況にある。私自身このブログを書き始めて15年近くが経過するのだが、これまで何度となくチームにとっての「救世主」的存在が出てきてほしいという文章を書いてきたように記憶している。ここ15年では、おそらく投手陣の中に「救世主」を求める記事を書くことの方が多かったと思うのだが、今期待したいのは野手の救世主である。苦しいチームを新戦力が救った時に「救世主」という言葉を使うことが多く、アビラに関しても「救世主」という言葉を使っても良いのかもしれないが、今はアビラやドラ1の中村優が活躍したとしてもチーム状態的に「救世主」感は薄いかもしれない。こんな時だからこそ野手陣の救世主を求めたいのだが、候補者がいないというのが実情ではないだろうか?
まだまだ耐える毎日が続きそうである。
先発のアビラは、昨シーズンはメジャーでリリーフを任せられていた投手なのだが、ヤクルトが獲得を発表した段階から「先発で期待したい。」というコメントが出ていた投手である。28歳のバリバリのメジャーリーガーということでもしかすると先発起用が条件で入団を決めたというようなこともあり得るのだろうか?少し調整遅れもあったのかもしれないが、開幕から33試合目にして先発のマウンドに上がることとなった。
初回は先頭打者の岡林にストレートの四球を与えると1アウト後に上林に先制タイムリー3ベースを浴び、いきなり失点してしまう苦しい立ち上がりとなった。しかし、直後のピンチを無失点で凌ぐと、2回以降は、隙のない投球を披露してくれた。ストレート、ツーシームというファストボール系の球種、縦のカーブ、チェンジアップという緩急を使える球種、カットボール、スライダーという横変化の球種を駆使して中日打線に的を絞らせなかった。どの球種も同じようなフォームからしっかりコントロール出来るため、画面上で見る以上に打者から見ると捉えづらい投手なのかもしれない。ヤクルトが獲得時の報道を見ているとチェンジアップが一番の武器なのかな?という印象があったのだが、今日の投球を見ると多彩な変化球を投げ分けてコンビネーションで勝負できるタイプの投手に感じた。先発としてここまで調整出来たことがまず素晴らしいことだと思う。ランナーを出した後の投球もそれ程乱れることはなったため、今後も先発として大いに期待できそうである。
ピッチャーズパークであるバンテリンドームナゴヤでの中日戦ということでデビューするには最も数字を残しやすい球場だと思うのだが、そういった事情を割り引いて考えても、アビラの投球内容は良かったと感じる。今日のようなストライク先行の投球を継続できるようであれば、長いイニングを任せたくなる投手である。
リリーフ陣は、7回金久保、8回山本と繋いだのだが、山本が2アウトランナーなしから岡林に2ベース、ブライトにライトフェンス直撃のタイムリー3ベースを浴び、点差を広げられてしまった。もう1点が致命的になる場面だったのだが、山本が抑えきることが出来なかった。
打線は、今日も元気がなかった。1番岩田、2番北村拓、3番茂木、4番サンタナ、5番オスナ、6番赤羽、7番西川、8番古賀、9番アビラというスタメンとなったのだが、中日先発涌井を打ち崩すことは出来なかった。
ただでさえ得点力不足に悩んでいるため、ピッチャーズパークであるバンテリンドームナゴヤでのゲームは更に厳しくなってしまう。先頭打者が出塁した2回、6回、1アウト1,3塁のチャンスを作った4回に何とか得点を奪いたかったのだが、2回はオスナのダブルプレーの後に赤羽に2ベースが飛び出すチグハグさ、4回はオスナが三振、赤羽がショートゴロに倒れ、無得点、6回は先頭の北村拓が死球で出塁したのだが、続く茂木の打席で茂木は見逃し三振、北村拓は盗塁失敗に終わり、いわゆる三振ゲッツーでチャンスを逸してしまった。ランナーを出しても表情一つ変えることなく投げ抜く投手らしい投手涌井を褒めるべきなのかもしれないが、上記の3イニングは何とかしたいイニングだったことに違いはない。上手くいかないものである。村上、塩見を欠き、山田は状態が上がらないとなると、やはり「打の救世主」を求めたくなる。しかし、今現在救世主的役割を担えそうな選手はほぼいないと言って良いのではないだろうか?一番はコンディションを戻した村上に戻ってきてもらうことなのだが、現状復帰に向けての報道は為されていない。山田の状態が戻るということも現状難しそうに感じる。そうなると若手に期待したいのだが、ポイントゲッター的役割を担えそうなのは、1軍では内山、増田辺り、2軍では澤井、濱田辺りである。どの選手も数字を残しきれておらず、救世主になりそうな雰囲気は今の所あまりないと言わざるを得ない。結局現有戦力でどうゲームマネジメントをして戦っていくか考えていく他なさそうである。先発投手が頑張ってくれているだけに金曜日からのDeNA戦は、1つでも多く勝利を手にしてもらいたい。
P.S 何だかんだ昨日のゲームを落としてしまったことが響いていますよね。今シーズン稀に見る初回に主導権を握ったゲームだっただけに…
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