8回表裏に野球というゲームの難しさ、面白さが詰まっていたかな?

2025試合結果


ヤクルト2-2広島(延長12回)

今日はリアルタイムで試合を見ていないため、分からない部分もあるのだが、小川はベテランらしいクレバーな投球を披露してくれたのではないだろうか?7回で96球を投げ、被安打6与四死球3の1失点という数字が残った。数字を見れば分かるように特別調子が良かったという印象もなく、ピンチの場面もいくつかあったのだが、それでも7回を1失点でまとめてみせた。
それだけに2-1というスコアで迎えた、8回表裏の攻防は見応えがあったし、野球というゲームの難しさや面白さが詰まっていた。

8回突入時点でスコアは、2-1とヤクルトが1点をリードしていた。しかしビジターであるマツダスタジアムでのゲームであり、ヤクルトリリーフ陣の現状も考えると1点差で勝ち切ることは決して簡単ではないシチュエーションであることは分かり切ったことだった。ヤクルトサイドから見た8回の理想的な展開は、8回表に追加点を奪い、追加点を奪うのであれば回って来るであろう小川に代打を出し、2点差、3点差とリードを広げた中で小川からリリーフ陣に継投する形だろう。
逆に三者凡退などであっさり攻撃が終了してしまった場合には、8回も小川に続投させるという選択肢もなくはなかったのではないだろうか(試合を見ていないため、そういった雰囲気があったかどうかは分からないのだが…)?
結果としては、2アウト1,3塁という場面で小川に打席が回り、ヤクルトベンチはここで小川に代打橋本を送り、追加点を奪いに行った。広島は、投手を左の塹江にスイッチするとヤクルトは代打の代打で右の増田を起用した。この場面も両ベンチの駆け引きが非常に面白かったのだが、セオリーを度返しして小川続投で小川のバットに期待しても面白い場面だったかもしれない(過去にはこんな記事も書いていた→「弱小チームのエースの佇まいhttps://www.ysfan-nikki.com/blog-entry-547.html」)。
今日は増田のバットに期待したのだが、追加点を奪うことが出来なかった。
野球の「流れ」というものを考えれば、8回表のヤクルトの攻撃は、流れを相手に渡しかねないイニングとなってしまった。三者凡退に終わるよりもランナーが出た方が良いとは思うのだが、小川続投も多少なりとも視野に入っていたのであれば、2-1というスコアで逃げ切るために三者凡退で終わった方が、8回裏以降試合の計算がしやすいという部分もあったかもしれない(今日は試合をリアルタイムで追いかけていないため、雰囲気は分からないのだが。)。この辺りが野球というスポーツのゲーム性という部分での面白さだったり難しさだったりするのだと思う。
ヤクルトは8回裏のマウンドに木澤を上げたのだが、2アウトから坂倉にヒットを許すと続くモンテロに右中間を破るタイムリー2ベースを浴び、同点に追い付かれてしまった。ヤクルト外野陣は、一本の長打で一塁ランナーをホームに返さないために深めに守備位置を取っていたのだが、代走羽月に悠々とホームインされてしまった。広島ベンチもよくこの場面で坂倉に代走羽月を送ったものである。2アウトだったため、もしかすると坂倉がランナーでもホームまで返っていたかもしれないが、この場面での代走羽月は中々痺れる采配だったのではないだろうか?
結局ヤクルトは、8回の攻防で同点に追い付かれてしまい、結果的にはこの1点で勝ちを逃す結果となってしまった。
正直今のチーム状態を考えると2-2に追い付かれた時点で、負けを覚悟したのだが、そこからリリーフ陣がよく踏ん張ってくれた。9回矢崎、10回星、11回バウマン、12回石山と4人の投手が1イニングずつしっかり無失点で抑えてみせた。バウマンこそサヨナラのピンチを背負ってしまい、最後は西川の好守備に助けられたのだが、他の投手は全く危なげのない内容で広島打線を抑え込んでみせた。1点でも失えば即敗戦というプレッシャーの掛かる状況でしっかり持ち味を出してくれたのではないだろうか?12回を任された石山は、特にプレッシャーが圧し掛かったと思うのだが、秋山、菊地、ファビアンをしっかり三者凡退で抑え込んでみせた。見事な投球内容だった。

打線はスタメンで4番に宮本を起用するなど思い切ったオーダーを組んだのだが、立ち上がりにこのオーダーがいきなり機能する。先頭の岩田がヒットで出塁すると北村拓のセカンドゴロ、サンタナのライトフライで岩田が三塁まで進塁し、ここで今日4番に入った宮本にタイムリーヒットが飛び出した。難敵大瀬良相手に、スムーズな形で先制点を奪ってみせた。
その後も各打者が粘り強く大瀬良に喰らい付き、3回も岩田の3ベースからチャンスを作るとオスナの内野ゴロの間に1点を勝ち越すことに成功する。得点力のある打線ではないが、今日は大瀬良相手に悪くない攻撃を見せてくれたのではないだろうか?
9回以降は、すでにサンタナ、オスナがゲームから退いた中で一段と迫力不足となってしまったのだが、12回にはまたしても岩田が四球で出塁しチャンスメイクすると西川の内野ゴロの間に「あわや」という場面は作ってみせた。結果得点には至らなかったが、こういった泥臭いプレーは好きである。

2-1で逃げ切れれば一番理想的だったのだが、そう簡単なことではなかった。逆に9回以降は、完全に広島ペースの試合だと感じたのだが、そこでサヨナラの1点を許さなかったヤクルトディフェンス陣には、小さな拍手を送りたいと思う。「勝てなかった。」、「負けなかった。」どちらの見方も出来るゲームだったのではないだろうか?




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