ヤクルト4-7広島
人によっては、消化試合であるため勝敗関係なく各選手のプレーに集中して試合を見れるゲームだったのかもしれないが、個人的には1つでも上の順位を目指すため、最下位を回避するためにも勝ってもらいたいと感じていたゲームである。また4回までで4-0とリードを奪った事、ホーム神宮球場でのゲームだったことを考えると勝って、4位浮上の可能性も残しておきたいゲームだったのだが、最終的には投手陣が踏ん張り切れず、逆転負けを喫してしまった。開幕から交流戦前まで「セリーグの台風の目」的存在としてペナントレースを賑わせてくれていただけに、最終順位が最下位になってしまうことは非常にもったいないことだと思っている。だからこそ個人的には勝ってもらいたゲームだった。
ヤクルト先発吉村は、おそらく予定通りの3イニングをきっちり投げ切ってみせた。今シーズンは苦しいシーズンとなり、特に8月後半から投げては失点を重ねる投球が続いてしまい、2軍で調整し、今日ようやく1軍のマウンドに戻って来た。初回から出力を上げた中で投球し、3回を無失点としっかり結果を残してみせた。ストレートの威力、ウイニングショットとして使えるフォークともに上手く機能していたのではないだろうか?先発でもリリーフでも行けるだけのスキルを持っているのが吉村という投手である。来シーズンに向けて良い形で締めくくることは出来たのではないだろうか?
2番手の西舘は、支配下返り咲き後、1試合先発登板し、その後は2軍での登板を重ねていた。まだまだ本来の状態にまでは戻っていないと思うのだが、フォーク、シンカーといった変化球を低めに集めてゴロアウトを重ねようとする投球スタイルは伝わって来た。ボールの威力がまだ戻り切っていないと思うのだが、もう少しストレートのスピードが戻ってくると先発として面白い存在になれるはずである。今日は自らの暴投もあり2点を失ってしまったが、西舘にとっては、来シーズンに繋がるシーズンになったはずである。
3番手の高橋は、2イニングを無失点に抑えたのだが、先発時とそれ程変わった様子は見られなかった。打者に嫌がられる投手になるために何かを変えなければならない時期に差し掛かっているのだと思う。来シーズンは高橋もついに30歳に突入する。勝てる投手になるためのモデルチェンジが必要である。
おそらく吉村、西舘、高橋の継投はある程度デザインされたものであり、ここまで2点のリードを奪っていたため、後はリリーフの専門職の投手で逃げ切りを狙いたかったと思うのだが、8回のマウンドに上がった清水、石原が与四死球でピンチを招いてしまうと2アウト満塁の場面でマウンドに上がった廣澤が佐々木に今日4本目のヒットとなる同点2点タイムリーヒットを浴びてしまった。
前半戦は久々に良い時の投球を取り戻した清水なのだが、後半戦はボールの走りがイマイチであり、1つのアウトを奪うのに苦労する場面が目立ってしまった。この失速は来シーズンを考えた時に心配になる。
石原は、9月のゲームで勝田に危険球を与えてしまっていたのだが、今日も勝田に死球を与えてしまった。まだまだフォームを変更して日が浅いのだが、一時は左殺しとしての役割を果たせそうな雰囲気があった。しかし、ここの所腕の振りが鈍ってしまっているように感じる。もう一度フォームをしっかり作り直す必要がありそうである。
4-4で迎えた9回はシーズン最終盤になりクローザーを任されたウォルターズが連続与四球から崩れ、代打林に勝ち越し2点タイムリーを浴びると、自らの暴投もあってこの回だけで3点を失ってしまった。勝ちに行った継投だったと思うのだが、リリーフ陣が総崩れとなってしまった。
打線は、松下が栗林から3ランホームランを放つなど、西村、田中、松下は存在感を示してみせた。この3人が台頭したことについては、池山監督のヒットだったと思っている。今シーズンは、どうしても若手の台頭が必須のシーズンだった。私は、年末に書いた今シーズンのポイントの記事で、台頭してもらいたい若手野手の名前として澤井と北村の名前を挙げていたのだが、もっと若い選手が抜擢され、ある程度の結果を残してみせた。西村はプロ4年目の22歳、田中はプロ2年目の20歳、松下はプロ1年目の23歳である。この3人のシーズン終盤のプレーぶりは来シーズン以降に繋がるものであったと感じている。今日の栗林の調子はそれ程良くなかったのかもしれないが、松下の3ランホームランは甘く入ったカットボールに対して上手く対応し、角度を付けてレフトスタンドへ運んでみせた。こういった角度を付けられるのが松下の法大時代からの武器の1つだった。良いバッティングだったと思う。
西村、田中、松下が来シーズン1軍でどの程度試合に出場できるか?という部分に関しては、来シーズンのヤクルトを考えた時にポイントの一つになってきそうである。
そして今日は、澤井が1番で起用された。ここの所2軍で結果を残していたため、最後の最後にチャンスが巡ってきた。今シーズンも結果は残せなかったが、池山監督はあくまで強いスイングでしっかり打てる選手を育成したい気持ちは持っているはずである。そう考えると澤井にとってはチャンスである。来シーズンこそは結果を残してもらいたい。
今日広島に負けたことで4位浮上の芽はなくなった。最後の阪神戦で何とか勝利し、5位でフィニッシュしてもらいたい。
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