吉村がプロ初勝利!チームの連敗を7で止める!

2023試合結果


ヤクルト4-2阪神

7連敗中というチーム状況もあり、初回と9回に非常に怖い場面があったのだが、初回も9回も投手陣が粘り切り、何とか連敗を7で止めてみせた。ルーキーの吉村は、5試合目の先発登板でついにプロ初勝利を手にしてみせた。開幕からいい投球を見せてくれていたのだが、中々白星が付かず、多少なりともメンタル的に落ち着かない部分もあったと思うのだが、そんな中でも阪神打線を6回1失点で抑えたのは見事だった。オールドルーキーらしい安定感だった。

ヤクルト先発の吉村は、初回に簡単に2アウトを取った後に、ノイジー、大山、佐藤輝と3連続四球を与えてしまい、いきなりピンチに陥ってしまった。3連続四球と言ってもボールが荒れて制御できない状況ではなく、丁寧に投げる中での四球ではあったのだが、一昨日のゲームで高橋も2アウトランナーなしから3点を奪われていたため、その場面が頭をよぎったファンも多かったのではないだろうか?ここで吉村は、現在売り出し中の井上に対して力勝負を挑み、見事ストレートで三振を奪い、事なきを得た。今日のゲームの中でこの場面は非常に大きな意味を持っていたように思う。チームは7連敗中、吉村自身も4試合白星に恵まれない中で、2アウトランナーなしから失点してしまっては、球場全体の空気が重くなることは分かり切っていた場面である。そこで吉村自身が力勝負で井上をねじ伏せたことで、今日は行けるのでは?という雰囲気を作ってくれた。
初回のピンチを凌いだ吉村は、2回以降は危なげない投球を披露してくれた。2~4回までパーフェクトピッチングを見せ、5回もダブルプレーを奪い、結果的には三人で切り抜けてみせた。6回に中野にソロホームランは浴びてしまったものの、6回で97球を投げ、被安打2(被本塁打1)、与四死球3の1失点と先発投手としての役割をしっかり果たしてみせた。今日はストレートの球速が150キロを超える場面が多くみられ、調子自体も良かったのではないだろうか?初回に34球を要してしまったのだが、その後は球数も少なく投げることが出来、6回を投げ終えることが出来た。ここまで勝ち星に恵まれていなかったが、吉村はやはり計算できる投手になるのではないだろうか?1試合単位でのスタミナ、シーズン通してのスタミナという部分に不安要素はあるのだが、今日のように初回から飛ばした中で6イニング持たせることが出来たこと、状況に応じてギアチェンジしながら投げることが出来る辺りは、並のルーキーではないと感じる。
7回からは、石山ー清水ー田口と今シーズンの最もポピュラーな勝ちパターン継投に持ち込むことが出来た。9回は、田口が1アウトから大山に2ベースを浴びると、続く佐藤輝のライトフライを並木が落球し、1アウト2,3塁とピンチを広げてしまった。先日のDeNA戦での関根のランニングホームランもそうだったのだが、外野手のメンバーが固定されない中で、外野手同士の連携という部分で課題が出てきてしまっている。3点差の9回ということでしっかり捕球だけはしなければならない場面だった。この辺りは反省材料である。結果的にはその後、原口のサードゴロの間に1点を失ったものの、最後は田口が梅野を三振に仕留め、連敗を止めてみせた。9回については、並木のエラー、その後村上も送球がワンバウンドになる場面があり、冷や冷やの勝利となった。田口はよく抑えきったし、ファーストのオスナも村上の難しい送球をよくキャッチしてみせた。9回のオスナのプレーは、チームが7連敗という状況を考えると非常に大きなプレーとなった。今日はミスもありながら、長岡、山田、武岡の二遊間の選手が好守で盛り立ててくれたのも大きかった。

打線は、今日は山田が先発に復帰し、1番レフト濱田、2番センター山崎、3番セカンド山田、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番ファーストオスナ、7番キャッチャー古賀、8番ショート長岡、9番ピッチャー吉村という並びになった。
前回の対戦で抑え込まれてしまっている才木は難敵だと感じていたのだが、今日は甲子園で対戦した時に比べると球が走っていない印象であり、初回からチャンスを作ることは出来ていた。初回こそサンタナがダブルプレーに倒れてしまい、ビッグチャンスを逃してしまったのだが、3回は濱田が2ベースで出塁すると山崎がきっちり送りバントを成功し、山田四球の後、不調が長引く村上がレフトへ犠牲フライを放ち、先制点を奪うことに成功すると、初回にチャンスでダブルプレーに倒れてしまったサンタナが、才木からレフトスタンドに弾丸ライナーで飛び込む、2ランホームランを放ち、リードを広げてみせた。2番山崎に送りバントを指示したということは、確実にチャンスを作って、中軸で得点するというシンプルなスタイルを首脳陣が貫いたということである。その期待に今日は村上、サンタナが応えてみせた。村上は、5回には代わった及川からもタイムリーを放ち、久々に良い仕事をしてくれた。犠牲フライもタイムリーヒットも村上らしい当たりかと言われれば、首を捻ってしまうような当たりだったのだが、それでも今日結果を出せたことを次戦以降に繋げてもらいたい。

吉村が良い投球を披露し、村上にも結果が出たのだが、それでも最後まで気を抜けないゲームだった。この緊張感は、大型連敗中であるからこそという部分もあったと思われる。とにかく1つ勝てたことで、多少なりともフラットな気持ちで来週からのゲームに臨めるのではないだろうか?DeNAが逃げ始めている中で、出来る限り喰らい付いていきたい所である。

P.S 今日は奥村が1軍登録されたのですが、奥村はオープン戦から結果を残すことが出来ておらず、2軍でも打撃の調子は上がっていないのですが、それでも1軍に戻したのは、ムードメーカーとしての役割を期待してのことだと思う。私自身は、高校時代から奥村のプレーが好きだったため、本来はプレーで魅せてもらいたい気持ちが強いのだが、昔からチームの勝利のために何が出来るか?という部分を考えることが出来る選手であるため、今現在チームに必要な振る舞いをしてくれているのだと思う。今の成績の奥村が1軍にいるということは、チームが危機的状況にあるということを示していると思うのだが、そんな中で1軍に昇格し、チームが勝利したことで、奥村の存在にもスポットライトが当たるかもしれない。




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コメント

  1. sabo より:

    吉村は初勝利良かったです。チームの連敗脱出。村上も少しずつ打球をとらえられるようになってきたかな。初回からピンチだったりミスもありましたがラッキーで勝ったというより全体的に高津監督の思い描く勝ち方で勝てたのは内容があるんじゃないでしょうか

    正直吉村はもっと良いピッチャーだと思うのでチームの調子が上向けばもっともっと勝ち星もイニングも増えるんじゃないでしょうか。

    オスナの守備での貢献は素晴らしいですよね。反射神経も良いですが外野から中継のカバーで二塁まで走ってたり献身的なプレーも素晴らしい

    • fiys より:

      saboさんへ

      とりあえず吉村に1つ白星が付いて良かったですよね。オールドルーキーらしい落ち着いて投球内容でしたね。

      9回のオスナのキャッチングは非常に大きなプレーとなりましたね。あそこで捕球出来なければ、試合はまだまだ分かりませんでしたからね。

  2. 超匿名 より:

     連敗中と打線が低調という悪条件なので、この試合で初勝利という期待値は低かったのですが、吉村の投球はチームと自らの勝利を引き寄せてくれました。
     一方の打線の方はメンバーが戻りつつありますが、去年のコロナでの大量離脱の時も感じたことである、レギュラーとの差というのを感じます。印象に残っているのは前々から期待されている濱田くらいですよね。他の選手はまだまだ厳しそうですね。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      私も戦前は、少し厳しいゲームになるかな?と予想していましたが、吉村がよく投げてくれましたよね。白星が付いて良かったです。

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