チームも市川も心配だな。12連敗。

2023試合結果


ヤクルト2-5日本ハム

チームも市川も「実力不足」という言葉で表すことしか出来ない。正直日本ハムもそれ程強さを感じさせるチームではないのだが、それでもシンプルに力負けしてしまっているのが今のヤクルトである。今日は、戦前から先発投手が市川ー上沢というマッチアップであり苦戦が予想された。143試合という長いシーズンであるため、どの球団も年に数試合は、戦前から不利予想がなされるようなゲームがあるのだが、11連敗中に前回の登板でもましてや2軍でも結果を残せていない市川を先発マウンドに上げなければならないチーム状態はどう考えても苦しいものである。こういう時に打線がカバーして、上手く試合が進めば良いのだが、今のチーム状況でそれを望むのは難しいのかもしれない。ある意味では想定の範囲内のゲームでの敗戦という寂しい結果に終わってしまった。

先発の市川については、このブログでも何回か触れてきているのが、将来を見据えた時に成長曲線が見えてこないところに不安を感じる。明徳義塾高校時代は、パワー型サイドハンドとして、威力のあるストレートを軸に組み立てることが出来る魅力的な投手だった。明徳義塾高校と言えば、サイドスローの育成に優れている印象があり、ヤクルトにも高橋一正や吉川昌宏が在籍していたことがある。高橋も吉川もどちらかと言えばボールのキレとコントロールで勝負するタイプのサイドスローなのだが、市川に関しては、元々パワー型サイドスローということで過去にヤクルトに在籍した明徳義塾高校出身のサイドスローの投手とは特徴が違う投手だった。名将馬淵監督が「明徳義塾史上最強投手」と称したのは、やはりボールの威力があったからこそだと思う。ある意味では明徳義塾産のサイドスローらしくない、本格派サイドスロー投手だった(強いて言えば元西武の松下健太が同タイプですかね?)。
市川は2軍で実戦経験を積み、昨シーズンようやく1軍のマウンドを経験した。体質もあってなのか中々身体が大きくならず、ボール自体の威力も高校時代のような迫力を感じさせることはなくなっていた。それでも投球フォーム、テイクバックの取り方などを工夫している姿もあり、徐々にではあるのだが、プロの世界にアジャストしてきているのでは?という期待も持っていた。しかしキャンプ、オープン戦を経ても、その後の成長が停滞してしまっているように感じた。プロ入り時に私が市川に期待した姿は「和製イム・チャンヨン」と呼ばれるような本格派サイドスローの姿だった。しかし今の市川は全く違った方向の投手となった。もちろん今のスタイルで成長してくれればそれで良いのだが、現状明確な武器が見えてこないため、1軍で通用する姿が想像し辛くなってしまっている。
今日は、初回こそ自らのエラーや3つの四死球が絡んだ中で1点を失ってしまい、残念だったのだが、その後の失点については、加藤豪の2本のホームラン含め、実力を出し切った中で打ち込まれてしまったという印象である。市川の現在の実力がよく分かる結果となった。
個人的に高校時代から注目していた投手であるため、ヤクルトに入団した時には喜んだのだが、今の市川は、小さくまとまった投手になってしまった。もっと若々しく荒々しい姿を想像していた私にとっては少し寂しい気持ちもある。それでも生き残るために何か武器を身に付ける必要がある。逆にそれが出来なければ、このまま埋もれてしまう可能性が高くなってしまう。もう一度しっかり作り直してもらいたい。

打線は、体調不良で離脱していた青木が復帰し、これまでスタメン出場を続けてきた長岡に代わって武岡をショートで起用してきた。並びとしては、1番ライト濱田、2番レフト青木、3番セカンド山田、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番センター山崎、7番ファーストオスナ、8番キャッチャー中村、9番ショート武岡となった。
長岡に関しては、昨日のブログで触れたのだが、やはり決めなければならない送りバントを決めきることが出来ないことが続いたことで、高津監督はスタメンを外す選択をしたのではないだろうか?昨年のリーグ制覇に大いに貢献してくれた長岡が、コンディション不良ではなく、不調でこの時期にレギュラーを外れてしまったことは、チームにとっても痛手である。
そんな中で日本ハム先発の上沢と対峙しなければならなかったのだが、立ち上がりの上沢の調子はそれ程良いとは感じなかった。初回、2回は無得点に終わってしまったのだが、3回に先頭の武岡がヒットで出塁すると、続く濱田の場面でエンドランを掛け、打球はセンターへのタイムリー2ベースとなった。このまま上位打線で同点に追い付きたかったのだが、ここで青木、山田、村上がいずれも凡退してしまい、チャンスを逸してしまった。今日のゲームの中で数少ない、試合の流れを変えられる場面だったのだが、ここを活かせないのが今のヤクルトである。その後は投手陣が失点を重ねる中で試合の流れを完全に失ってしまい、上沢に8回まで投げ切られてしまった。

今日で12連敗、そして最下位転落となってしまった。このブログで何度か書かせてもらっているのだが、連敗を止めたとて…という状況である。しかし不名誉な記録は作ってもらいたくない。明日以降も一戦必勝で戦ってもらいたい。

P.S 打線も繋がらない中で、代打川端の存在感が際立っていますね。特に昨日の田中からのヒットは、他の打者の反応を見ていても、簡単なストレートではなかったと思うのですが、しっかり打ち返していましたよね。この技術の高さは一見の価値ありですね。




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コメント

  1. sabo より:

    ファームの成績を見る方が楽しみになってきている状態ですね

    沼田(そういえば獲得していたのだったか)が初めて長いイニングをしっかり抑えました。スワローズ公式youtubeチャンネルのハイライトを見る限りストレートの球威制球ともに調子良かったみたいですね。これが維持できるなら支配下登録、1軍とチャンスもあると思います

    最近の戸田軍はクリーンナップが北村、澤井、橋本のルーキーが担っているのですね。三人とも強化指定選手だからというだけでなく若手の中では抜きんでた打撃を見せてますね(流石に中堅どころの太田や宮本らにはまだ差がありますが)。特に橋本はマスクを被る試合もありますし怪我人続出の棚から牡丹餅のチャンスをしっかり手にしたと思われます

    北村はホームラン王ですし、澤井はOPSが.843ですか。楽しみですね。

    • fiys より:

      saboさんへ

      今年は野手のルーキーが多いので、2軍の試合も面白いですよね。澤井、北村、橋本は想像以上に数字を残してくれています。今後が楽しみです。逆に西村は、今年の高卒ルーキー野手の中では、2軍である程度数字を残せる選手と見ていたのですが、ここまで三振が増えてしまうとは思いませんでした。

  2. 超匿名 より:

     厳しい言い方をすれば市川はマウンドに上げてはいけないレベルの投手になってしまったという印象ですね。連敗を止めるとか自身が勝利投手になるとかとてもではありませんね。
     先発投手の育成力がとにかく低く、来季は投手コーチではなくても投手力の良い阪神経験者を入閣を検討してみたらどうかと思ってしまいます。矢野ヘッドコーチあたりとか。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      市川はおそらく左打者のバックドアのスライダーを上手く操れるようになれば少し違ってくるかな?と見ているのですが、現状では苦しいですよね。

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